2021年シーズン 夏タイヤ市場の特性はこう!

スタッドレスタイヤ性能比較

 2020-2021年シーズンのスタッドレスタイヤ製品動向はどうよ? ここ数年は世代進化が各メーカーで加速しラインアップは常に最新化。この流れを維持し同様の盛り上がりを期待させる展開になるかと。いやそれ以上かな! SUV/4×4専用スタッドレスタイヤも乗用車並みに高性能を実現しています。など考慮すると活性化に対する期待が最大になるのは間違いないでしょう。

 また近年は 新製品 vs.従来品 の構図がキッチリ区分けされるようになりました。新製品は最新技術のアドバンテージを、一方従来品は熟成から得た信頼性、更にサイズ展開の豊富さに有利さを得ています。ここが焦点。ただブリヂストンやヨコハマは投入初年度で100サイズも展開、これは別格。というようにメーカーや製品でも特性は様々です。

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2020-2021年 新製品の投入は3メーカーから4製品!

 2020-2021年冬シーズンへ向けたスタッドレスタイヤの新製品、3メーカーから4製品が発売されました。想定外の積極性にやや戸惑いも。しかしながらその分盛り上がり大いに期待させるものです。概要としてザックリ触れ、詳細は以下の各メーカー別スタッドレスタイヤ性能比較で確認して欲しい。

 ということでまずダンロップは「WINTER MAXX 03」を投入。アイス性能の更なる向上を強調した氷上性能特化型プレミアム製品です。「WINTER MAXX 02」同様にSUVサイズもフォロー、初期サイズからシッカリ設定されています。

 トーヨーは「OBSERVE GIZ2」として乗用車用「OBSERVE GARIT GIZ」の後継を発売。NEWスタッドレスを謳い、コンパウンド、パターンも最新化し新たな次元で開発された製品です。

 ミシュランは「X-ICE SNOW」シリーズ。シリーズとしたのは乗用車用「X-ICE SNOW」とSUV用「X-ICE SNOW SUV」を同時展開する為です。SUV専用の従来品「LATITUDE X-ICE XI2」は10シーズンを超え、ようやく進化が実現しました。

 実はタイヤのモデルチェンジは4年前後が既定。その点から捉えると2020-2021年に向けては、2017年発売製品が4シーズン目になる。決して素早い対応という訳じゃないんです。

 また近年はプラス進化、そうパターンはそのままにコンパウンド系の変更を実施する施策が一般化。しかも2年進化もあるほど。当初はマイナーチェンジの延命措置にも思えたけれど、いまやパターンを超える効きの重要技術として定着しているほどですので、フルチェンジとする意向も十分理解できます。

 例えばヨコハマは以下のような進化を実現しています。

2017年「iceGUARD 6」
2015年「iceGUARD 5 PLUS」
2012年「iceGUARD 5」
2010年「iceGUARDトリプル プラス」
2008年「iceGUARDトリプル」

 近年のスタッドレスタイヤにおける最新化、それによる技術進化は相当なレベルに到達しています。それでも登場する毎にこれまでの最高技術を謳い続け、1世代の違いで向上効果は大きい。

 また10月発売が多数であったものから8月へ早期化。これによりメインシーズン前に構築サイズの完全露出が概ね実現します。このあり方も製品評価に影響しつつあります。

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スタッドレスタイヤメーカー別性能比較

ブリヂストン

BLIZZAK の歴史は発泡ゴム

 ブリヂストンのスタッドレスタイヤブランド「BLIZZAK」は、1988に登場したした「PM10」「PM20」、1992年の「PM30」が始まりです。2013年シーズンで25年を迎え、この時登場したのが「VRX」です。スタッドレスタイヤ集大成を謳い最上のアイス性能に高い自信を示します。

 ブリヂストンの進化が止まらない。最大となった「VRX」を超える「VRX2」の登場で新たな歴史を不動のもにとします。

 1970年後半から1980年初頭は、スパイクタイヤ全盛による粉塵公害が社会問題化した時期です。これがタイヤメーカのスタッドレスタイヤ研究開発に拍車を掛けました。しかしながら課題は多く、スパイクピンを使用しないで如何にアイス性能を向上させるか、難題だったでしょうね。

 アイス性能を向上させる為に見出したのはゴムの中に極小の泡を取り込み、スポンジのような柔らかさを持った素材です。アイス路でグリップ力を得る手法の一つとして、トレッド表面に微細な凹凸をもったゴムが開発されました。

 アイス路で滑りの原因となるのはタイヤとの間に発生する水膜です。この水膜を取り除くことで、アイスグリップを向上させることになります。これが 発泡ゴム です。

 そして更に滑る難易度が高いミラーバーンの対応にとことん研究を重ね、誕生したのが1994年の「MZ-01」です。1997年には気泡に水路を加えた 連鎖発泡ゴム を採用した「MZ-02」、更にはその水路を大径補強した メガ発泡ゴム へと進化した「MZ-03」が2000年に登場します。水膜を効率的に排除する拘りの製品です。

 ここから更に向上を果たす為に、発泡ゴム にプラスして氷を引っ掻く技術を実現します。それが バイト粒子 です。2003年の「REVO1」で採用、2006年には レボ発泡ゴムZ 採用の「REVO2」を投入します。

 スタッドレスタイヤとして素材技術の進化と伴にトレッドパターンも同時に進化します。トレッド幅を広げ溝幅を小さくし、接触面積を増やしています。2009年登場の「REVO GZ」は左右非対象パターンを採用、縦の動きに対する対応が飛躍的に向上しました。

 そして2013年に「VRX」が投入。スタッドレスタイヤ集大成と呼ばれる所以はこれまで培ってきた技術の積み重ね。アイス路を制するタイヤが最上、と評されるのは至極当然のことでは。これさえも上回るのが「VRX2」です。スタッドレスタイヤ集大成を超えると何と呼べばいい? いずれにしても「VRX」からアイス性能10%の向上。

SUV/4×4スタッドレスタイヤも BLIZZAKへ

 「BLIZZAK」シリーズのSUV/4×4専用スタッドレスタイヤとして登場したが「DM-Z3」からでは。2002年だったかと。1994年に投入された乗用車用「MZ-01」がベース、水膜を除水する 発泡ゴム が初めて採用された製品でした。

 ただ「BLIZZAK」以前としてなら「WINTER DUELER DM-01」、「WINTER DUELER DM-Z2」が従来品になるかと。なお「DM-Z3」は最新でも僅かながらサイズが構築されています。いまだ既存としての役割が残ります。

 「BLIZZAK」シリーズのSUV/4×4スタッドレスタイヤとしてメジャー化したのは2008年投入の「DM-V1」でしょう。乗用車用「REVO2」で採用された レボ発泡ゴムZ を採用、「DM-Z3」に対し特にアイスブレーキ性能の向上が強く謳われました。

 続く「DM-V2」は2014年発売です。「VRX」の アクティブ発泡ゴム を採用し高度なアイス性能向上を実現します。

 そして2019-2020年。そう昨シーズンへ向けた新作として「DM-V3」へ到達します。実質5シーズン目でのチェンジ、乗用車用スタッドレスタイヤで既存最新の「VRX2」が採用する アクティブ発泡ゴム2 搭載です。「BLIZZAK」シリーズにおける信頼を更に強固なものにした基幹技術です。

BLIZZAK の由来

 英語で大吹雪を意味する Blizzard(ブリザード) と、独語でのこぎりなどのギザギザの歯を意味する Zacke(ツァッケ) とを組み合わせ「BLIZZAK(ブリザック)」と名付けたという。1988年に発泡ゴムを採用した乗用車用スタッドレスタイヤの発売がきっかけです。2018年シーズンには30年を迎えました。

2020-2021年シーズン

 ブリヂストンのスタッドレスタイヤは2017年に投入した「BLIZZAK VRX2」が中心になる展開です。これに加え「BLIZZAK VRX」が従来品として「VRX2」を支える役割を担います。基本的にこの体制に変化なし。

 「VRX2」は4シーズン目となり最強スタッドレスタイヤの本領発揮へ更に向かう。一方「VRX」はサイズ整理が進み役割の軽減が顕著になるかと。完全移行にはならないけれど位置付けには大きな変化が見られます。

 SUV/4×4専用スタッドレスタイヤは過去最大に盛り上がるはず。そう世界的な車種人気の影響です。国内市場も例外じゃない。投入される「DM-V2」は専用性への拘りが強化されています。CUV対応が謳われる中でも一貫した初期コンセプトを踏襲、乗用車用スタッドレスタイヤ「VRX」の技術流用で大きな性能進化を実現します。

 そして「VRX2」の新技術を搭載した「DM-V3」が投入され2シーズン目。こっちが本筋ですね。アクティブ発泡ゴム2 を搭載したことでアイス性能強化に更なる信頼性が増します。ブリヂストンのスタッドレスタイヤ戦略は攻めの姿勢に転じます。

乗用車用

BLIZZAK VRX2

ブリヂストン「BLIZZAK VRX」が進化、投入された製品は「BLIZZAK VRX2」。従来品に比較して 氷上ブレーキ10%短縮、摩耗ライフ22%向上、静粛性向上(騒音エネルギー31%低減)など大幅な性能向上を謳う。

製品詳細

BLIZZAK VRX

BLIZZAK 技術の集大成では、アクティブ発泡ゴム、新非対称パタン、新非対称サイド形状の新技術3つを採用。「REVO GZ」と比較して、氷上ブレーキ、ウェットブレーキ、転がり抵抗でいずれも10%の短縮だという。

製品詳細

SUV/4×4専用

BLIZZAK DM-V3

SUV/4×4専用スタッドレスタイヤが進化、「BLIZZAK DM-V3」として投入された。注目は「BLIZZAK VRX2」で採用の アクティブ発泡ゴム2 を搭載したこと。これ2017年登場から「BLIZZAK」シリーズにおける信頼を更に強固なものにした基幹技術だ!

製品詳細

BLIZZAK DM-V2

アイス性能の極上化へ乗用車用「BLIZZAK VRX」で評価を得た アクティブ発泡ゴム を採用。ゴム内部の水路の表面をコーティング、水膜が流れ込みやすくし効率的に除水。ブロックの倒れ込みを抑える。主役は「DM-V3」へ譲る。

製品詳細

ヨコハマ

iceGUARD は第6世代へ到達

 ヨコハマススタッドレスタイヤの起点、そう第1世代となるのは1985年に投入した「GUARDEX」です。当時はスタッドレススノーラジアルタイヤ、という時代の流れを感じさる言葉で紹介されており何とも言えない味わいさ。

 第2世代は1993年「GUARDEX K2」、「GUARDEX PROFUSE」、「GUARDEX ハイブリッド400i」に新サイズ発売。このあたりは少し曖昧かも・・

 1997年7月「GUARDEX K2 F700」を投入、前年に北海道限定で発売しものを全国展開へ。ヨコハマのタイヤ哲学だという Kiss の 氷上摩擦シミュレーション により、エッジ効果と粘着摩擦力を謳います。1997年9月はロープロファイル専用パターン「GUARDEX K2 F700A」追加。

 1999年7月「GUARDEX K2 F720」が登場。吸水バルーンを配合した 氷着バルーンゴム をコンパウンドに採用。ロープロファイルサイズ「GUARDEX K2 F720」も9月に追加されました。

 第3世代が2002年登場の「iceGUARD」シリーズ、その第一弾が「iceGUARD ig10」です。従来2倍の吸水力で氷上性能を大幅に高めた ダブル吸水ゴム を採用しました。2005年には「iceGUARD BLACK(ig20)」登場。ブラック吸水ゴム を採用し、路面温度による路面状況の違いに対応することをアピールします。

 そして第4世代は 2008年の「iceGUARDトリプル」、第5世代は2012年の「iceGUARD 5」、更に第5.5世代は2015年発売の「iceGUARD 5 PLUS」と続きます。0.5世代の進化はPLUS効果、そうコンパウンド系の進化を示します。そして「iceGUARD 6」で第6世代に到達します。

SUV/4×4スタッドレスタイヤの変遷

 1997年に登場した乗用車用スタッドレスタイヤ「GUARDEX K2 F700」の技術を採用した「GEOLANDAR I/T G071」が1998年に発売。当初は北海道限定でアイス性能を高めたモデルとして登場、翌年全国展開へ発展させました。クロスカントリー4×4用スタッドレスタイヤとして紹介されています。

 2001年「GEOLANDAR I/T+ G071」発売。従来の「GEOLANDAR I/T G071」のトレッドパターンを継承、コンパウンドには乗用車用「GUARDEX K2」シリーズの 氷着バルーンゴム を専用化し搭載したのが特徴です。

 2003年「GEOLANDAR I/T G072」が登場。乗用車用スタッドレスタイヤ「iceGUARD」の ダブル吸水ゴム をアレンジし採用しています。そして2009年「GEOLANDAR I/T-S G073」へ続きます。

 ここまでヨコハマのSUV/4×4スタッドレスタイヤブランドは「GEOLANDAR」シリーズに拘ります。地球上のあらゆる道や大地を自在に走る、というコンセプトの下に開発されスタッドレスタイヤであることを強調。ブランド名に続く「I/T」は Ice Terrain=アイス・テレーン を意味します。

 そして2016年、SUVとして初めて乗用車用スタッドレスタイヤブランド「iceGUARD」を採用した「iceGUARD SUV G075」が登場。SUVブランド「GEOLANDAR」とは決別、「iceGUARD」への移行によってブランド認知の更なる拡大を図ります。

 但し、「GEOLANDAR」最終モデル「GEOLANDAR I/T-S G073」はいまだ現役、しかも現状に留まらずサイズ拡大まで実現する成長製品です。

2020-2021年シーズン

 ヨコハマのスタッドレスタイヤブランドは「iceGUARD(アイスガード)」。基本コンセプトの 氷に効く、永く効く、燃費に効く を踏襲。乗用車用からSUV/4×4専用まで統一したコンセプトで向上効果の高さを示します。

 注目は4シーズン目になる「iceGUARD 6」。継承するコンセプトにウェット性能(ウェットに効く)を新たに追加。氷上性能は従来品「iceGUARD 5 PLUS」よりも15%の向上だという。

 「iceGUARD 6」の登場で「iceGUARD 5 PLUS」は従来品へ移行。サイズ設定はさすがに整理が進むも相応の展開は維持します。それでも2つの製品序列は明らか。軽/コンパクトカー、セダン、ミニバン、プレミアムカーまでフォロー範囲を実現する「iceGUARD 6」の補足を委ねることになりそうです。

 一方SUV/4×4専用スタッドレスタイヤは、2016年に投入された「iceGUARD SUV G075」が上位としてラインアップされます。2009年発売の「GEOLANDAR I/T-S」は勢い新たにその一角を担います。大口径サイズを強化、特に20 ~ 19インチの充実は「iceGUARD SUV G075」をフォローする位置付けに‥

 ところが「iceGUARD SUV G075」は更なるサイズ追加を実行しており、特に22 ~ 19インチの大口径の充実が進みます。双方でフォローの確立が果たされるのでは。

乗用車用

iceGUARD 6

「iceGUARD」シリーズの基本コンセプトである 氷に効く、永く効く、燃費に効く に加え、ウェット性能(ウェットに効く)を新たに追加。氷上制動を大幅に向上させつつ、ウェット性能も一段と高めたのが主張点。

製品詳細

iceGUARD 5 PLUS

従来品「iceGUARD 5」の氷上性能と寿命、そして低燃費性能を向上。エボ吸水ホワイトゲル は水膜吸水率を従来品比20%向上。低発熱ベースゴム と BluEarth のサイドの形状技術で転がり抵抗は従来品比7%低減。

製品詳細

SUV/4×4専用

iceGUARD SUV G075

テーマは SUVに、飛躍の氷上性能を。開発は乗用車用ブランド iceGUARD の基本コンセプトである 氷に効く、永く効く、燃費に効く を踏襲しており、iceGUARD の最新技術を同様レベルで搭載しこれまで以上に高性能化を誇る。

製品詳細

GEOLANDAR I/T-S

新・温度対応 は、乗用車用「iceGUARDトリプル(iG30)」の 新・温度対応技術 をベースにしたもの。その他 クールデザイン、環境性能 の3つのコンセプトから開発されている。スタッドレス「GEOLANDAR」の最終モデル。

製品詳細

ダンロップ

WINTER MAXX のラインアップ構築

 1982年にスノーラジアルという括りで発売したのが「SP SNOWROYAL-G」です。1985年には「WINTER GUARD」へ、1989年には「GRASPIC S100Z」が登場。そして1995年に投入された「GRASPIC HS-1」からがダンロップススタッドレスタイヤの歴史と言えるのでは。

 1997年「GRASPIC HS-3」を経て、1999年に路面環境シミュレーション技術デジタイヤをスタッドレスタイヤに採用した「GRASPIC DS-1」が登場。2002年には デジタイヤDRSⅡ技術 に進化した「GRASPIC DS-2」を発売します。

 更なる世代進化が進み、ブロック剛性を向上し倒れこみの抑制を図る ミウラ折りサイプ の登場です。ミウラ折りとは、三浦公亮氏(東京大学名誉教授)が考案した地図の折り方だという。潰れることで強度を増す折り方としても知られています。

 これを流用した ミウラ折りサイプ は非常に複雑な立体構造。内部まで折れ曲がったサイプであり、ブレーキによりブロックに力が掛かっても隣あうブロック同士が支え合い倒れこみを最小限に抑えます。接地面積が増大し、ナノフィットゴムが持つ撥水効果を最大限引き出すことが可能です。

 採用されたのは2005年発売の「DSX」。2008年の「DSX-2」で進化し、2012年の「WINTER MAXX」(2016年「WINTER MAXX 01」に名称変更)は、サイプ幅を25%細くした 新ミウラ折りサイプ を採用。シャープになったサイプ幅がブロックの倒れ込みを抑制します。

 そして2016年に投入された「WINTER MAXX 02」は、製品主張こそ ミウラ折りサイプ に触れていないものの、これまで積み重ねられた技術の結晶であることは間違いないでしょう。新開発の MAXXグリップパターン としてブロック強化を果たします。その結果アイスブレーキ性能で12%もの向上を謳います。2017年にはSUV(CUV)サイズを追加。

 そして2020年「WINTER MAXX」シリーズ3代目、最新作として「WINTER MAXX 03」が投入されました。特性はズバリ、氷に超速で効くダンロップ史上最高の氷上性能。

2020-2021年シーズン

 2016年、ダンロップは「WINTER MAXX」をメインとしたスタッドレスタイヤ展開に新たなラインアップを構築しました。「WINTER MAXX」をシリーズ化、ダンロップ史上最高の氷上性能を謳ったこれまでの製品(WM01)は「WINTER MAXX 01」とし、進化系「WINTER MAXX 02」(WM02)を投入しました。

 「02」は同社史上最高傑作スタッドレスタイヤというハイスペックモデルの位置付け。これにより従来品「01」はベーシックモデルの役割に徹します。違いを明確にするため2016-2017年シーズンから名称に「01」が添えられています。

 そして2017-2018年シーズンは「WINTER MAXX 02」へSUV(CUV)対応サイズの追加を。SUV/4×4専用スタッドレスタイヤとして「WINTER MAXX SJ8」が2013年に投入されているけれど、車種市場の傾向を考慮すると乗用車ベースのCUVへ目を向けたい、その為に敢えて乗用車用スタッドレスタイヤに新設定したということでは。

 元来SUV/4×4スタッドレスタイヤを謳って来た「WINTER MAXX SJ8」は取り合えず現状維持とし‥ ハイスペックの「WINTER MAXX 02」に対するプラス対応を実行した訳です。これにより「WINTER MAXX 02」強化が更に加速、元来撥水によるアイス性能は評価を得ていたしフォロー拡大に可能性を高めます。

 そして2020-2021年シーズンは「WINTER MAXX」シリーズの最新作として「03」が投入されました。氷に超速で効くダンロップ史上最高の氷上性能 というのが主張点。そうズバリ、アイス性能の更なる向上を強調した氷上性能特化型プレミアムスタッドレスタイヤです。

 これにより「02」の位置付けは微妙に変化しています。プレミアムは「03」へ譲るも元来から評価を得ていた、冬路面に対するオールラウンド対応の高さを強調。バランス型の特性を新たな主張点に据えています。

 「02」と「03」のラインアップはかなり強烈。従って「01」は残念ながらフェードアウトします。なお「02」と「03」ともにSUVサイズもフォロー。従って軽カーからミニバン、プレミアム、そしてSUVまで幅広い展開を実現します。

乗用車用

WINTER MAXX 03 〔NEW〕

「WINTER MAXX」シリーズの最新作。「03」になり氷に超速で効くダンロップ史上最高の氷上性能 というのが主張点。そうズバリ、アイス性能の更なる向上を強調した氷上性能特化型プレミアム製品。SUVサイズもフォローする。

製品詳細

WINTER MAXX 02

全ての冬路面に安定した性能を発揮する特性を強調、バランス型へ。それまでのハイスペックモデルの位置付けは最新「03」へ譲りつつも、従来通り軽カーからミニバン、プレミアム、更にはSUVまでフォロー可能。

製品詳細

SUV/4×専用

WINTER MAXX SJ8

「WINTER MAXX 01」の氷路面をしっかり引っ掻く MAXXシャープエッジ と、ダンロップ独自の新材料開発技術 4D NANO DESIGN により開発された強くて柔らかい ナノフィットゴム を採用。ブランドは「GRANDTREK」から「WINTER MAXX」へ。

製品詳細

トーヨー

ミニバンへ回帰

 近年スタッドレスタイヤの全体傾向として1つの製品で乗用車用は勿論、ミニバン等にも対応する汎用性能が高度化、SUV/4×4以外での専用性が薄らいでいます。

 これが意味するものはスタッドレスタイヤに新たなカテゴリーの細分化は必要なし、の様相が強まっているということ。現状トーヨー以外でこの対応を謳うメーカーは見られません。

 ミニバン専用スタッドレスタイヤはふらつきなどによる片減りや偏摩耗の抑制により、効きを高めるのが最大の主張点です。そこでトーヨーは、ミニバンだけに留まらずSUVをも取り込んだハイト系への対応に向かいます。2017年に発売された「Winter TRANPATH TX」はこのアドバンテージを強調するスタッドレスタイヤです。

 最新は夏タイヤのミニバン対応技術を蓄積したことから実現したもの。その歴史は結構あるんです。確認してみましょう。

 遡ること1998年、「Winter TRANPATH ms」が初代です。1995年に夏タイヤにおけるミニバン専用として「TRANPATH MP」シリーズを他メーカーに先駆け発売、この流れによってスタッドレスタイヤにも専用を、の発想を採用します。

 2002年発売の「Winter TRANPATH M2」は、氷上での引っ掻き効果が高いクルミ殻をトレッドゴムに配合した製品です。3代目は2005年発売の「Winter TRANPATH MK3」、コンセプトはクモの巣状の特殊な形状であるスパイダーサイプが、全方向360°効きを発揮する。

 そして2008年に投入された「Winter TRANPATH MK4」は、トリプルトレッド構造をスタッドレスタイヤで初めて採用、全方向に効く360°スタッドレスタイヤのコンセプトを踏襲します。で、最新へ繋がるのが2011年発売の「TRANPATH MK4α」、「MK4」と比較してアイス性能の進化を訴えました。

 トーヨーにはミニバン先駆者としての意地、今後も継続して欲しいと願います。しかしながら、他メーカーはミニバンよりもSUV/4×4専用強化へ向かうような。夏タイヤで獲得したユーザーをスタッドレスタイヤでも囲い込みます。

2020-2021年シーズン

 トーヨースタッドレスタイヤのラインアップ、「Winter TRANPATH TX」がまずは話題の中心でしょう。「Winter TRANPATH MK4α」の実質後継ながら、ミニバン専用スタッドレスタイヤとは謳わずSUVやミニバンなどの ハイト系 を強調します。

 一方従来のスタッドレスタイヤラインアップはどうよ? 2ブランド3製品が揃うも展開は少し厳しい気がします。乗用車用スタッドレスタイヤ「OBSERVE GARIT GIZ」は7シーズン目、「GARIT G5」は12シーズン目、そしてSUV/4×4専用スタッドレスタイヤ「OBSERVE GSi-5」は8シーズン目。

 「OBSERVE」シリーズ回帰の印象を引き寄せながらその後は放置、とも取れるこの動き。一新したスタッドレスタイヤラインアップの活性化を実現して欲しいところなのですが‥

 そしたら2020-2021年シーズン出ましたね。乗用車用スタッドレスタイヤ「OBSERVE GARIT GIZ」の後継となる「OBSERVE GIZ2」です。冬道での路面変化に対応、進化を遂げたNEWスタッドレスタイヤを謳い、コンパウンド、パターンも最新化し新たな次元で開発された製品です。

 ならこれがスタッドレスタイヤラインアップの筆頭になるのでは? と思うもそこはトーヨーの拘りを尊重したい。乗用車用、ミニバン(SUVやミニバンなどのハイト系)用、SUV/4×4用の3カテゴリーをスタッドレスタイヤで展開するのはトーヨーが唯一です。細分化による専用タイプによって持つアドバンテージを大いに主張して欲しい。

 ということで、それまでミニバン専用スタッドレスタイヤを謳った「Winter TRANPATH」シリーズがSUV用スタッドレスタイヤも兼ね「Winter TRANPATH TX」として筆頭の位置をキープ。本来なら乗用車用スタッドレスタイヤがそのポジションを確保するのが一般的ながら、続くのが乗用車用「OBSERVE GIZ2」となる変則?的なラインアップを形成。しかし、これ昨今の車種事情には意外と的確な施策になるかもしれません。

乗用車用

OBSERVE GIZ2 〔NEW〕

冬道での路面変化に対応、進化を遂げたNEWスタッドレス! ウェット性能を高め冬道での路面変化に対応、ゴムの経年変化によるアイス路での摩擦力低下を抑制、アイス路での性能が長持ち。新たな次元で開発されたコンパウンドとパターン採用。

製品詳細

OBSERVE GARIT GIZ

「GARIT G5」の後継。凍結路面での性能確保の為に氷の表面に出来るミクロ単位の水膜に対応。NEO吸着ナノゲルゴム、新吸着3Dサイプ、コンビネーションブロック」を採用、吸水・密着・ひっかきの3大効果を訴える。

製品詳細

GARIT G5

全方向に効く360°スタッドレス 継承。吸着ナノゲルゴム、鬼クルミの殻、吸水カーボニックパウダー などの採用。これらを効率よく使うことで路面に対する吸水力を高め、ひっかき効果で冬のあらゆる道で安定した走行が可能となる。

製品詳細

ミニバン/SUV/4×4専用

Winter TRANPATH TX

敢えてミニバン専用とは謳わずSUVやミニバンなどのハイト系を強調、新たなジャンルを狙う。HVやSUVでのふらつきを低減し冬道でもしっかり感が得られる。従来品比較でアイス制動性能12%の向上を示す。

製品詳細

OBSERVE GSi-5

「TRANPATH」から「OBSERVE」へ復活。360°サイプ は全方向にエッジ効果を発揮、縦方向だけでなく横や斜めのすべりにも対応した ファーストエッジ加工、アイスバーンで高いグリップ力を発揮する 3Dグリップサイプ を設定。

製品詳細

ファルケン

ESPIA の歴史

 ファルケンを製造、販売するのは住友ゴム。2003年にオーツ(ファルケンはブランド名)を吸収合併し、2005年ダンロップファルケンタイヤを設立も2010年に統合します。

 オーツは1944年に大日本航空機タイヤとして設立。1945年大津ゴム工業に改称しクルマ用タイヤ生産に転換。1962年オーツタイヤに改称。ブランド名ファルケンは1983年に登場したものです。

 住友ゴムのブランドとなった時からの歴史を確認。2004年に投入されたのが「ESPIA EP-03」、アイス路の制動性能を高める ツインエッジゴム を搭載しました。2007年には卵から誕生した新素材 マイクロエッグシェル を配合したコンパウンドを使用、引っ掻き効果を最大性能とした「ESPIA EPZ」を発売。

 そして2015年から「ESPIA EPZ F」に進化。FはFコンパウンドのこと。この対応はマイナーレベルと受け止めます。同時期、同じ住友ゴム製のダンロップ「DSX-2」、グッドイヤー「ICE NAVI ZEAⅡ」もコンパウンドの変更を実施。同様の展開は製品寿命の延命策かな? これを経て2018年発売の「ESPIA W-ACE」へ繋がります。

2020-2021年シーズン

 ファルケンのスタッドレスタイヤ国内展開唯一が「ESPIA EPZ」でした。卵から誕生した新素材 マイクロエッグシェル を配合したコンパウンドを使用、引っ掻き効果を最大性能として訴えます。

 2015-2016年シーズンからは「ESPIA EPZ F」に進化。FはFコンパウンドのこと。高密度シリカと軟化剤を絶妙に配合しており、ゴム全体は剛く、接地面だけ柔らかくするものだという。

 そこから4シーズン目で「ESPIA W-ACE」へフルチェンジになります。ここで触れるべきはスピードレンジかな。設定サイズ全て「S」「H」を採用します。

 ESPIA、名前の由来はドイツ語の Eis(氷) と Utopia(理想郷)から。元々は 旧オーツタイヤ のスタッドレスブランドであったものを住友ゴムとの合併後も維持しています。オーツ「ESPiA E3」などだったかな? なお、ファルケン(FALKEN)はドイツ語で(鷹)を意味し、やはり オーツ のブランドでした。

乗用車用

ESPIA W-ACE

冬の厳しい路面を研究し尽したのが「ESPIA W-ACE」。注目は方向性パターンであるラッセルパターン。危険なアイス路面での強力なブレーキ性能の向上、雪路やシャーベット、さらには高速域での操縦安定性能とウエット性能を一段と高める。

製品詳細

グッドイヤー

ICE NAVI で独自進化

 グッドイヤーのスタッドレスタイヤブランドは「ICE NAVI(アイス ナビ)」です。最新は7代目として2017年に発売した「ICE NAVI 7」。

 1997年に初めて日本のスタッドレスタイヤ市場に導入されたのが「ICE NAVI」、コンパウンドに撥水シリカを採用した製品でした。そこから20年となる節目、「ICE NAVI 7」は氷上ブレーキ性能の向上を最大主張点としプレミアムスタッドレスタイヤに位置付けています。以下2代目から6代目まで触れましょう。

 2代目は2000年発売の「ICE NAVI NEO」、ミクロのガラス繊維マイクロガラスをコンパウンドに採用し引っ掻き効果を強調。2003年には3代目「ICE NAVI NH」が登場。Hybridテクノロジー、バイオトレッド、グラスファイバーを採用したHybridスタッドレスを謳います。

 4代目は2006年「ICE NAVI ZEA」、 Hybridテクノロジーの基本コンセプトを踏襲、条件が異なる様々な路面状況に対応し、安全性の維持を謳った「ZEA」の集大成です。

 2009年には5代目「ICE NAVI ZEAⅡ」へ。「ICE NAVI ZEA」を上回るアイス、スノー性能、そしてドライ性能、更に耐摩耗性まで向上。そして「ZEAⅡ」はマイナーチェンジへ向かい独自の延命を受けました。

 2015年にコンパウンドとわずかながらパターン変更に踏み切ったのです。新たな ZEAⅡコンパウンド へ進化。パターンも 新ZEAⅡパターン となり、アイス性能の飛躍的向上が実現します。

 実はこの施策、住友ゴムが行ったスタッドレスタイヤ戦略の一環では。既にグッドイヤーとは提携解消にあるものの、「ZEAⅡ」は住友ゴムが製造。従来品に対してコンパウンドの変更を実施し、製品寿命の先延ばしが狙いだったかと。

 その間、本流「ICE NAVI」シリーズは正当進化も果たしています。2013年発売の「ICE NAVI 6」は6代目、従来品「ICE NAVI ZEAⅡ」の後継として、氷雪路での力強い走り、ライフの長さ、更にドライ・ウエット路でのシャープなハンドリングの3つを強調。

 国内のスタッドレスタイヤ市場へ登場して20年ほど、決して長くは無いけれど主張は響いています。また住友ゴムの影響が感じるもそこは一線を画す展開です。注目は今後。現在の7代目を経て次回8代目は更なるグッドイヤー色が強まることを期待します。

2020-2021年シーズン

 2013年乗用車用スタッドレスタイヤ「ICE NAVI 6」、2014年SUV/4×4専用スタッドレスタイヤ「ICE NAVI SUV」と続けての投入で、新生「ICE NAVIシリーズ」の完成を訴えたグッドイヤーです。そして2017年には「ICE NAVI 7」が登場しました。

 日本市場に導入された「ICE NAVI」シリーズから20年となる節目、氷上ブレーキ性能の向上を最大主張点とし、多彩な路面に対応するプレミアムスタッドレスタイヤに位置付けています。本来「ICE NAVI 7」による完全フォローを目指したい。ただそこは一角を担う「ICE NAVI 6」にも従来品としての役割を委ねます。

 SUV/4×4専用スタッドレスタイヤは「ICE NAVI SUV」が控えます。カテゴリーの注目が上昇中のなか、新たなCUVに対する動きについていけるのか、ここが興味。7シーズン目だし真価が問われる年になりそうです。

 グッドイヤー、近年はオールシーズンの露出強化に積極的。その成果としてカテゴリー認知が確実に進んでいます。スタッドレスタイヤからの流入があるか、それとも全く異なる層となるのかこちらも気になるところです。

乗用車用

ICE NAVI 7

1997年に初めて日本市場に導入された「ICE NAVI」シリーズから20年となる節目、氷上ブレーキ性能の向上を最大主張点とし、多彩な路面に対応するプレミアムスタッドレスに位置付けている。向上効果に注目。

製品詳細

ICE NAVI 6

3つのフォースが特徴。アイス・スノーフォースは撥水・密着効果を高めた新コンパウンド。ライフフォースは新コンパウンドが高いライフ性能を発揮。ドライ・ウェットフォースは新構造プロファイルが操縦安定性能向上。

製品詳細

SUV/4×4専用

ICE NAVI SUV

「WRANGLER」ブランドから決別し乗用車用の「ICE NAVI」へスイッチ。方向性なしの対称パターン採用、前後左右ローテーションが可能となりロングライフに貢献。氷上ブレーキ性能22%、雪上ブレーキ性能2%アップ。

製品詳細

ミシュラン

日本で30年以上

 ミシュランのスタッドレスタイヤは日本で30年以上の歴史を誇るという。トレッドパターンに進化を委ねたその歴史とは?

 1982年に波型傾斜サイプを採用した「XM+S100」が登場。当時スパイク粉塵が社会問題化している時でもあり、スタッドレスタイヤは次世代への可能性を強烈に示します。1991年「MAXI-GLACE」が登場、スパイクタイヤは完全使用禁止になりました。

 1995年Y字型サイプを持つ「W EDGE」、1997年Zサイプの「MAXI ICE」が投入されました。1999年「MAXI ICE-2」を経て、2001年クロスZサイプの「DRICE」が登場します。クロスZサイプはその後進化を繰り返し、現在の「X-ICE」シリーズに継続されています。

 2004年クロスZサイプ踏襲の「X-ICE」、2008年にはクロスZサイプとマイクロポンプの「X-ICE XI2」が発売。この世代からサイプにプラスして素材進化が飛躍的向上を果たします。氷とタイヤの間に発生する水膜を吸水し密着を高め、更にエッジ効果でアイスグリップを高めるのが狙いです。

 そして2012年現行の「X-ICE XI3」となります。「X-ICE」シリーズの第3世代を謳いクロスZサイプ、マイクロポンプ、ZigZagマイクロエッジからなるトリプルエフェクトブロックが氷雪性能を高めます。スタッドレスタイヤの開発は日本の研究開発チームが中心となり、北海道の士別にある開発センターで進められたという。従って日本の冬に対応出来るスタッドレスタイヤであることを強調。

 これをベースに2017年8月に最新「X-ICE3+」へ進化。前作から移行期間が長かっただけに開発に対する期待は大きいかと。

 ザックリ30年以上の歴史です。2004年に登場した「X-ICE」あたりからが身近な存在かな。それ以前はアイス性能への拘りがタイヤ評価に直結する風潮とは少し異なりますかね。そして2020年8月に最新「X-ICE SNOW」シリーズへ。

2020-2021年シーズン

 ミシュランのスタッドレスタイヤは2017年シーズンようやく待望の「X-ICE3+」が投入されました。従来品「X-ICE XI3」の総合性能はそのままに、アイス性能を更に向上させたのが拘りです。

 搭載するのはコンパウンドを中心とした新技術、そして信頼を得た従来踏襲の技術です。更にはアイスグレーキング性能を新品時だけではなく摩耗時まで維持したことを強調します。その結果、アイスブレーキング性能が4.5%の向上、摩耗時のアイスブレーキング性能は11.5%の向上。

 そして2020-2021年シーズン、実質3シーズンでメインを「X-ICE SNOW」に譲ります。コンパウンドとパターンを一新、「X-ICE3+」から更にアイスブレーキ性能を9%、雪路ブレーキ性能を4%それぞれ向上したという。近年飛躍的に向上したアイス性能の強調姿勢を示します。

 スタッドレスタイヤラインアップは一気に拡大、「X-ICE SNOW」をフラッグシップに「X-ICE3+」、そして「X-ICE XI3」もフォローアップに貢献します

 またSUV/4×4専用スタッドレスタイヤは「LATITUDE X-ICE XI2」から10シーズンを超え、ようやく新たな「X-ICE SNOW SUV」へ移行。近年SUVの車種人気も相まって市場拡大が期待されます。そこに投入される最新化したスタッドレスタイヤ「X-ICE SNOW SUV」は興味を得られる可能性が大きい。

 今回同時に投入された乗用車用「X-ICE SNOW」とSUV用「X-ICE SNOW SUV」は、トレッドパターンは共通でそれぞれに性能の違いはないとしています。いずれもミシュランのポリシーである ミシュラン・トータル・パフォーマンス を受け継ぎ、北海道 士別にある開発センターで開発が進められ、日本の冬に対応出来るスタッドレスタイヤであることを強調しています。

乗用車用

X-ICE SNOW 〔NEW〕

乗用車用「X-ICE SNOW」とSUV用「X-ICE SNOW SUV」を同時展開。コンパウンドとパターンを一新、「X-ICE3+」からアイスブレーキ性能を9%、雪路ブレーキ性能を4%それぞれ向上。近年飛躍的に向上したアイス性能の強調姿勢を示す。

製品詳細

X-ICE3+

最大主張はミシュランのポリシーであるミシュラン・トータル・パフォーマンス 受け継ぐ、従来品「X-ICE XI3」の総合性能はそのままにアイス性能を更に向上させた点。アイスグレーキング性能を摩耗時まで維持することを強調。

製品詳細

X-ICE XI3

アイス性能の更なる向上を第一に、耐久性、省燃費性、静粛性をも高次元で確保することを目指して開発された。開発拠点は日本の研究開発実験部を中心に北海道をメインとし、日本ユーザーの高い要求に応えるとしている。

製品詳細

SUV/4×4専用

X-ICE SNOW SUV 〔NEW〕

乗用車用「X-ICE SNOW」とSUV用「X-ICE SNOW SUV」を同時展開。SUV用としては「LATITUDE X-ICE XI2」以来10シーズンぶりの新製品投入。ベース自体が高剛性化、ミニバンを含め車種フォローに長ける性格を保持している。

製品詳細

ピレリ

日本専用設計からAPAC向けへ

 日本の降雪環境は欧州とは異なります。スタッドレスタイヤへはアイス性能の要求がより厳しく、国内向けとしての主張はその対応が不可欠です。

 2004年に発売された「ICESTORM」は日本国内での開発がより強調された商品です。ここからピレリは日本の冬に対する専用スタッドレスタイヤに拘っています。

 2007年「ICESTORM3」を発売します。日本の雪質を研究し開発した日本向けスタッドレスタイヤを更に強調し、特にアイス路面での性能向上を謳っているのが特徴とされました。

 2009年には「WINTER ICECONTROL」が投入。氷雪性能とドライ性能の両立を謳い、同様に日本市場へ向けて開発されたスタッドレスタイヤを主張。性能と伴にコストパフォーマンスに評価を得たことで注目の製品となりました。

 2014年「ICE ASIMMETRICO」もここを踏襲します。しかしながら、よく探ると日本、中国などAPAC向けが本質。その意味はコストパフォーマンスの良さ。それまでの日本向けからの転換は中国資本になったこともあるでしょうけど、市場規模を考慮してのことかと。国内専用だけでは無駄が多いと判断か。

 またこの間、ピレリのスタッドレスタイヤラインアップはプレミアム進化も果たしています。「WINTER SOTTOZERO」シリーズ や「WINTER SNOWCONTROL」シリーズ、更には「SCORPION」シリーズなど、高次元のコントロールを実現するピレリのテクノロジーが投入された製品がラインアップされています。

 しかしながら、やはり日本国内で注目されるのは国内専用設計によるアイス性能の高さです。ここに拘りを見せるスタッドレスタイヤが評価されて来ましたから。

 「ICE ASIMMETRICO」は触れているようにAPAC向けが本筋、それでも発売間もなくて大注目に。実質2シーズンで不動のものにしたのでは。日本専用設計は薄れたものの安価にピレリブランドを得られるのが大きいと思います。

 これを踏襲するのが2018年登場の「ICE ASIMMETRICO PLUS」です。コンセプトを踏襲、コンパウンドの変更でより向上効果が期待されます。

2020-2021年シーズン

 APAC(アジアパシフィック)向け製品を強調するピレリ、スタッドレスタイヤも2014年発売の「ICE ASIMMETRICO」を進化させた「ICE ASIMMETRICO PLUS」を投入し3シーズン目。

 従来からのコンセプトを継承、見た目のデザインもほぼ踏襲しています。PLUS進化はコンパウンド、更にはサイプ等繊細な箇所に及んでいます。日本、中国などAPAC向け、その意味はコストパフォーマンスの良さです。

 しかしながら従来品「ICE ASIMMETRICO」の人気も一向に衰えず。双方でスタッドレスタイヤの人気上位を独占、ということもあるのでは。飽くまでも当サイト内でのことですけど‥

 役割はコンパクトカー、ミディアム/ハイインターミディエイトカー、SUVをターゲットに、日本の厳しい冬に対応しピレリのDNAである パワーとコントロール を主張します。スタッドレスタイヤラインアップのボリュームにこれでグッと厚みが出ましたね。

 一方でSUV/4×4専用スタッドレスタイヤには、ウィンタータイヤとしての性格を持つ「SCORPION WINTER」を掲載し興味を確認したい。

 発売は2012年と決して最新ではないけれど、モータースポーツを通じて蓄積してきた経験と、AMG、Audi、BMW、Land Rover、Mercedes・・など、いずれもコラボレーションで培った高レベルのニースに応える実績を示します。ウィンタータイヤの括りは夏タイヤをも彷彿させる走りだというけれど、どうだろう?

乗用車用

ICE ASIMMETRICO PLUS

従来品「ICE ASIMMETRICO」のコンセプトを継承、見た目のデザインもほぼ踏襲。PLUS 進化の所以はコンパウンド、更にはサイプ等繊細な箇所に及ぶ。この意味、従来品のマイナスを補うことに徹したからでは。

製品詳細

ICE ASIMMETRICO

開発はピレリの本拠地となるイタリアで。しかし、開発テストは日本でも実施されたということから、実質日本向けであることを謳う。日本の厳しい冬ニーズに対応し、ピレリのDNAである パワーとコントロール を訴える。

製品詳細

SUV/4×4専用

SCORPION WINTER

最近注目されるハイエンドSUVやCUVに向けられた製品。サイズ設定は最大22インチ、最小16インチ。高レベルのニーズに応える。括りはSUVウインタータイヤ、夏タイヤ並みの高度で快適な走りを実現する。

製品詳細

コンチネンタル

世代進化が勢い進む

 コンチネンタルのスタッドレスタイヤ、国内市場で一般的製品として取り上げられて来たのが「ContiVikingContact 3」あたりからでは、2003年のことです。日本向けとしながらも、輸入車・国産高級車にも幅広く対応することが謳われていました。

 2008年には「ContiVikingContact 5」を導入。横滑り防止装置 ESC対応を謳うプレミアムスタッドレスです。このコンセプトを踏襲したのが2014年発売の「ContiVikingContact 6」です。

 2014年からコンチネンタルは日本法人を設立、ボリューム展開を開始しました。その第1弾と言ってもいいのが2018年発売の「VikingContact 7」です。「VikingContact」シリーズで初の左右対称パターンを採用しコンセプトを一新。名称も夏タイヤの最新同様 Conti が省かれ世代進化を訴えます。

 更に2019年新たな「NorthContact NC6」を投入。ニュースタンダードスタッドレスタイヤを謳いアイス路面でも搭載するパフォーマンスを最大限に発揮するのが主張点。第6世代後期、いや第7世代になるのかな。ん‥名称に惑わされてはいけない。「○○4」がないので第6世代、もしくは第6.5世代ですかね。

2020-2021年シーズン

 コンチネンタルはグローバルでのスタッドレスタイヤラインアップは充実が際立っています。対して国内市場ではESC対応の「ContiVikingContact5」の後継となる「ContiVikingContact6」のみでした。しかし、ようやく2018年に「VikingContact 7」が投入。従来拘ったコンセプトの柱となるESC対応を一新、名称も夏タイヤの最新同様 Conti が省かれ世代進化をアピールします。

 更に2019年シーズンは新たな「NorthContact NC6」を発売、2年続けて新製品投入です。ニュースタンダードスタッドレスタイヤを謳いアイス路面でも搭載するパフォーマンスを最大限に発揮するのが主張点です。

 差別化は、プレミアムとして「VikingContact 7」にトータルパフォーマンスの拘りを委ねます。対して「NorthContact NC6」はスタンダードとして日本専用、ではないだろうけれど日本のドライバーニーズにあわせた新たな選択肢を提供する、というのがコンセプトです。

 国内のスタッドレスタイヤ市場へ攻める姿勢を示したコンチネンタル、市場確保に繋がるか興味です。但し、近年のSUV人気に対する対応性は乏しい。現状「ContiVikingContact6 SUV」として僅かにフォロー体制をつくるのみ。他に比較すると見劣り感が否めません。この点は今後の課題かな‥

乗用車用

VikingContact 7

「VikingContact 7」はコンセプトを一新。名称も夏タイヤの最新同様 Conti が省かれ世代進化の証では。夏タイヤの最新が第6世代、対してスタッドレスタイヤは第7世代になるのか。いや第6世代後期、という考え方もある‥

製品詳細

NorthContact NC6

ニュースタンダードを謳いアイス路面でも搭載するパフォーマンスを最大限に発揮するのが主張点。従来品を「ContiVikingContact 6」として、先進技術を用いて氷上性能を大きく向上。環境に配慮し、燃費性能も大きく改善した渾身の自信作。

製品詳細

ContiVikingContact6

ESC対応性能を従来品「ContiVikingContact5」から踏襲、スノー、アイス、ドライを兼ね備えた DTTテクノロジー の採用によって相反する性能を両立。転がり抵抗低減や耐磨耗性も向上し、より高度な次元で実現。

製品詳細

SUV/4×4専用

ContiVikingContact6 SUV

乗用車およびSUVに乗るドライバーの多くは似通った使用環境で走行していることから、乗用車仕様とSUV/4X4仕様をひとつの製品ラインに統合。「ContiVikingContact6 SUV」としてコンセプトとテクノロジーを共用する。

製品詳細

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進化は第6世代まで到達!

第1世代

 1985年前後。この頃はスタッド(鋲)を取り付けて直接氷を引っ掻くスパイクタイヤが全盛。従ってスタッド(鋲)無しに如何にアイス性能を向上させるか、が難題でした。正直夏タイヤにブロック構造を施すスノータイヤの延長レベルで、厳しいアイス路ではチェーン併用が必要でした。

 ブリヂストンは今も続く「BLIZZAK」を1988年に登場させ、一方ヨコハマは「GUARDEX」を1985年に投入。後にシリーズ化する「iceGUARD」は2002年まで待たないといけません。ダンロップは1982年にスノーラジアルという括りで「SP SNOWROYAL-G」を発売。因みにミシュランは1982年に「XM+S100」を登場させ日本で30年以上の歴史を誇ります。

第2世代

 1990年前後。1991年4月からスパイクタイヤが原則的に使用禁止。本腰を入れアイス性能攻略にシミュレーション技術を採用したのは画期的でした。ブロックやサイプのエッジ効果を最大限効かせます。

 コンパウンドへの注力が本格化したのもこの世代から。まずは雪路における効果に一定の成果を見出します。しかし、アイス路でトレッドに頼るウェイトはまだ大きく、コンパウンドに大きな効力を見出すのはまだ先です。

第3世代

 2000年前後。アイス路との格闘が相変わらずの課題。コンパウンドの更なる改良で、水膜を効率的に除水する特殊ゴムなど今に繋がる技術が登場します。同時にトレッドデザインとの強調に更なる進化を発揮します。

 コンパウンドの改良は引っ掻き効果を持つ特殊素材の採用も進みます。発想はスパイクタイヤの引っ掻きですが、路面をいたわることが大前提。氷のみに食い込み路面までは届かない、という高度な技術が採用されました。

第4世代

 2005年前後。ブリヂストン「BLIZZAK REVO」シリーズやヨコハマ「iceGUARD」シリーズなど、最新でも知れた銘柄が登場。コンパウンド技術が急激に向上し、氷雪路への強調のみばかりでなく冬の多彩な路面対応を謳い始めました。ヨコハマ「iceGUARDトリプル」はその主張がかなり目立ちました。路面の温度によって変わる状況の違いに対応することをアピール。

 またダンロップのミウラ折りサイプが採用された「DSX」もこの頃。倒れこみの抑制を図りブロック剛性を向上することで多彩な性能向上に貢献します。更には海外メーカーの日本専用を謳い始めたのも同時期。2004年に発売されたピレリ「ICESTORM」など代表格では。

第5世代

 2010年前後。トーヨーのミニバン用が善戦していた印象。ミニバン人気もあって注目は高かった。特に「Winter TRANPATH MK4」は全方向に効く360°スタッドレスのコンセプトを踏襲。2011年発売の「TRANPATH MK4α」で更なるアイス性能の進化を訴えました。

 またグッドイヤー「ICE NAVI ZEAⅡ」、ミシュラン「X-ICE XI2」、ピレリ「WINTER ICECONTROL」など海外メーカーの国内市場重視が更に加速。前世代で目立ち始めた日本専用は完全定着を果たします。

 しかし次世代移行には間があり、プラス進化のマイナーチェンジを「第5.5世代」としたした製品もありました。プラス進化とは、トレッドデザインはそのままにコンパウンドに改良を施すこと。既に一定レベルに到達する技術によって更なる進化となった製品も見られます。この訴えはメーカーにより様々、フルチェンジを主張するものからマイナーレベルに留めるものまで。中には主張を抑え変更していたのね! さえも‥

第6世代

 2017年前後から現在。全メーカーとも最新世代に移行。コンパウンドの進化はアイス性能へ最も効果を発揮するレベルに到達。ナノレベルによる研究開発の結果かと。これ全ての性能に貢献度合いを高めます。

 燃費も低燃費タイヤを超えるレベルに到達しているし、早期の装着と伴に非降雪地域での有効性が強調されます。その意味は従来に比較して飛躍的に向上した耐摩耗性とゴムの硬化を遅らせる技術の向上です。第6世代は第4世代と比較し、ライフ性能は1.5倍にもなるというから進化レベルは相当なもの。

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