オールシーズンタイヤのラインアップは海外メーカーが本領発揮‥ かなり積極的です。新たな製品投入とサイズ拡大などフォロー体系に進化が見られます。筆頭としてのグッドイヤーに依然として高い注目が注がれます。
ただ国内メーカーも興味をかなり得ているよう。ヨコハマ、ダンロップ、トーヨーのセンセーショナルな投入はユーザー心理をくすぐります。
海外メーカーvs.国内メーカー、オールシーズンについてはこれ非常に注目するところです。
最大規模のラインアップ!
グッドイヤー
オールシーズンタイヤ全体ラインアップに触れるなら筆頭としてやはりグッドイヤーからでしょう。ここまで導いた功績は大きい。「Vector 4Seasons Hybrid」と「Assurance WeatherReady」を投入。更に「VECTOR 4SEASONS GEN-3」と「VECTOR 4SEASONS GEN-3 SUV」も発売し、やはり先駆者として最初に検討されるべき製品だと思います。
ミシュラン、ピレリ
実はここから隆盛への導きに貢献します。ミシュラン「CROSSCLIMATE SERIES」は2018年にオートバックスで先行販売を実施していたもの。しかもSERIES(シリーズ)はタイプ別に3種をラインアップ。軽・コンパクトカー用の「CROSSCLIMATE」、セダン用「CROSSCLIMATE+」、SUV用「CROSSCLIMATE SUV」となる。
更にその一角セダン用として「CROSSCLIMATE+」を進化させた「CROSSCLIMATE 2」を新たに投入。更にさらに「CROSSCLIMATE 2 SUV」も投入するなど、このカテゴリーへの意気込みを強く感じます。
ピレリ「Cinturato ALLSEASON PLUS」は2018年から。そして「CINTURATO ALL SEASON SF2」も国内へ投入。ただ完全移行にはならず暫く併売を維持するよう。またSUV用「SCORPION VERDE ALL SEASON SF」は注目です。更に「スリーピークマウンテン・スノーフレークマーク(3PMSF)」を搭載した「SCORPION ALL TERRAIN PLUS」を投入。SUVオールシーズンとA/Tの両機能を備えます。
コンチネンタル
コンチネンタルは2021年3月に投入された「ExtremeContact DWS06 PLUS」を掲載。ただこれをオールシーズンタイヤとして括ってよいものか、迷いは正直あります。ドライ&ウェット路面を問わないオールラウンドスポーティタイヤを謳うメーカー主張は正直半端。また近年オールシーズンで主張の中心となる冬性能が非常に微妙‥
そしたら純粋な「AllSeasonContact」を2021年9月より国内へも投入。但し、全国のヤナセグル-プ販売店にて先行販売という条件付き。しかぁし、それが解放。2023年2月より全販路での取り扱いになりました。
ヨコハマ、ダンロップ、トーヨー
これだけじゃない! 反応したのは海外メーカーに留まらず、ヨコハマ、トーヨー、ダンロップまでもが市場へ参戦します。
ヨコハマは2018年のジュネーブモータショーで発表。その後欧州で先行発売を経た「BluEarth-4S AW21」を国内でも2020年1月から投入開始。2019年初頭にマスコミ向けの試乗会を同社北海道テストコースで開催(私は当然ながら呼ばれていない‥)、存在が大々的に報じられるも国内投入に際して公には伝えられていませんでした。でも国内で市場の盛り上がりを確認出来たし、現在では完全定番化しています。
ダンロップは「ALL SEASON MAXX AS1」を2019年10月から発売を開始。カテゴリー認知がいま一つの中で急激な隆盛に注目を得るのは間違いない。最も興味を高めているひとつです。
トーヨーは2015年に北米や欧州などで先行投入済みのSUV用「CELSIUS」を国内へも決断しました。SUV人気にまず対応しようということかと。その後としてこの製品を乗用車用としても対応可能と謳っています。また「スノーフレークマーク」を取得した「OPEN COUNTRY A/T Ⅲ」を新たに投入。4×4オールシーズンとA/Tの両機能を備えます。
ブリヂストンは‥
実はブリヂストンもラインアップとして備えます。しかしながらメインは海外。国内では地域性により路面環境の変化が大きいし、何よりもアイス路での確実な効きを重視。テストマーケティングとして一部で販売するも拡大には至りません。
オールシーズンタイヤ性能比較
ヨコハマ
乗用車用
2018年のジュネーブモータショーで発表、その後欧州で先行発売を経て国内投入へ。センター部から左右斜め方向に広がるV字の ダイバージェントグルーブ の方向性パターンを採用。雪路とウェットで安定性を保持、ドライおよび耐摩耗性をも確保。
ダンロップ
乗用車用
ダンロップもいよいよ国内でオールシーズンタイヤを投入! ドライ、ウェットから雪道まで様々な路面で確かなグリップ力の発揮を謳う。コンパウンドは専用開発、常温で夏タイヤと同程度の硬さを持たせながら低温下でも硬くなりに難い特性を実現する。
トーヨー
乗用車/SUV用
「CELSIUS」はトーヨーがSUVへ向けたオールシーズンタイヤ、というのは初期のこと。最新はほぼほぼ全車種対応を強調。2015年に北米や欧州などで先行投入済み。オールシーズン先進市場で相応の支持を得たことから国内導入に踏み切った。
4×4用
最大主張となるのはスノーフレークマークを取得していること。降雪時における性能が格段に向上。従来品は「OPEN COUNTRY A/T plus」、なのでその性能は当然踏襲。メーカーではA/Tが飽くまでも主戦場、でもプラスしてオールシーズンへも臨む。
グッドイヤー
乗用車用
先駆者であるグッドイヤー、相応の製品変遷を経て第3世代となる「GEN-3」に進化。プレミアム対応を実現しそれにふさわしい性能を強調。雪路面ではより強固な走り、夏場でもプレミアムコンフォートに接近したりと乗り心地を果たす。
特殊コンパウンドは季節を問わず多彩な路面状況に対応、冬の低温時も硬くなり難い特性で冬タイヤの性能も実現。M+S に加え、スノーフレークマーク が刻印。2016年国産となり新たに SNOW マークが追加刻印、Hybrid となる。
SUV用
欧州で既に発売済み。それをもって国内投入へ踏み切ったもの。ご存じの通り先駆者であるグッドイヤー、相応の製品変遷を経て今回第3世代となる「GEN-3」に進化。プレミアムを謳い従来を確実に超える性能に自信を示す。
SUV専用のオールシーズンタイヤ。対象にミニバンも取り込みSUVとの共存を果たす。乗用車用「Vector 4Seasons Hybrid」と合わせトータルでのフォロー体制を強調。しかしながら新たな策として「GEN-3」シリーズへバトンタッチかと‥
ミシュラン
乗用車用
雪も走れる夏タイヤを更に強調。またオールシーズンとは示さず全天候型タイヤと主張。M+Sにプラスしてスリーピークマウンテンスノーフレークマークが刻印され、高速道路の冬用タイヤ規制は原則通行可能。
SERIES(シリーズ)はタイプ別に3種をラインアップ、軽・コンパクトカー用の「CROSSCLIMATE」、セダン用「CROSSCLIMATE+」、SUV用「CROSSCLIMATE SUV」となる。コンセプトは 雪も走れる夏タイヤ。
SUV用
「CROSSCLIMATE 2」のSUV専用。従来品「CROSSCLIMATE SUV」と比較して更なる性能向上を実現。SUVユーザーが求めるニーズに応え季節を問わない優れた機能性と利便性を提供。シビアスノータイヤ要件に適合、勿論「M+S」も刻印。
ピレリ
乗用車用
「Cinturato」シリーズの一角に属するオールシーズンタイヤ。気温が低い冬はトレッドパターンの溝が開き雪路性能が向上。一方ウェットおよびドライ時には溝が閉じてブロックが固まりグリップへ貢献。概ね温暖な気候の下で走行するドライバーに最適。
コンパウンド系の改良を実現し「Cinturato ALLSEASON PLUS」に進化。これにより都会派ドライバーをターゲットに雪路及びウエットを重視、冬季・夏季の両シーズンに渡り安全ドライブを提供するという。
SUV/4×4用
従来品「SCORPION VERDE ALL SEASON」の雪路性能が一段と向上、3PMSFが搭載されウィンタータイヤとしての認証クリア。トレッドパターンは従来を踏襲するもコンパウンド系に最新技術を取り入れたことで進化を果たす。
区分けはSUVオールシーズンと迷ったけれど、諸々調べた結果A/Tへポジショニング。A/Tタイヤとしてオフロードもグイグイ走れる性能が秀逸。ただオールシーズンとしては3PMSFは見逃せない。従来品「SCORPION ATR」の後継。
コンチネンタル
乗用車用
全販路で販売を開始、ボリューム獲得を狙う。「M+S」は勿論「スリーピークマウンテン・スノーフレークマーク」もきっちり刻印。四季を通じ気温や突然の天候の変化に対応、いかなる路面条件下でも高い走行性と安全性を発揮する。
オールシーズンとしては物足りない‥ けれど従来からスノーとウェットブレーキ性能を大きく向上しているし一応ここに括る。ただ主張は従来同様ドレスアップスポーツだし、スポーツへも同時掲載しメーカーの意向を汲む。