2020-2021年スタッドレスタイヤ性能比較!!

スタッドレスタイヤ比較(選び方)

 スタッドレスとはどんなタイヤ? 冬用、ゴムの柔らかさ、アイス路と雪路、そして非降雪地域をポイントに定義してみました。こんな感じかな?

 「過酷な冬道でも滑りを抑え、安定した走行を実現します。柔らかいゴム等による性能特性はアイス路、そして雪路でグリップ効果を発揮します。最近はドライ性能や低燃費、そしてライフ性能の向上が図られ、首都圏など非降雪地域でも装着が推奨されています。」

 これを踏まえスタッドレスタイヤの選び方、様々な側面からお伝えします。取り分け近年は技術進化が著しい、そして取り巻く環境も微妙に変化しています。まずはここから探りましょう。

 更に性能向上が際立つその背景を察知、ユーザーニーズに応えようとする各メーカーが勢い激しく最新技術を搭載した高性能製品を投入しているのが大きい。

 というような話題に触れ、ポイントになる基本性能のあり方を絡めたい。その上で製品比較となる性能比較へ繋ぎます。

スタッドレスタイヤ性能比較

 スタッドレスタイヤ製品のシーズン動向、実はこれが最大関心では! 新製品は最新技術のアドバンテージを、従来品は熟成から得た信頼性とサイズ展開に有利さを得ています。

 またここ数年は世代進化が各メーカーで加速しラインアップは常に最新化。 SUV/4×4も乗用車並みに高性能を実現しています。などを考慮すると活性化に対する期待が最大になるのは間違いないでしょう。以下スタッドレスタイヤ性能比較で確認を!

 

誕生の背景~世代進化を経て最新へ

スパイクタイヤ禁止が背景

 雪道にはスノータイヤが定番であった1960年代頃、夏タイヤに比較すればまだいいのでは、という程度で現在のスタッドレスとは全く比較にならないレベルでした。

 特にアイス路で厳しい。使われるゴムは基本夏タイヤと同じ。そこに抵抗としてブロックが設置されているのみですから。この弱さ、弱点は道路の舗装が進む中で更に厳しい状況になります。

 そこでより効きを高める為に、ブロックにスタッド(鋲)を取り付けて直接氷を引っ掻くスパイクタイヤが出現したのです。効果は抜群で普及は拡大、1980年代には冬用タイヤの70%近くを占めるまでになりました。

 しかし、ここに大きな社会問題が発生します。雪国の大都市(仙台市や札幌市など)を中心にした粉塵公害です。

 スパイクはアスファルトを削り粉塵が舞い上がり健康被害を生じさせる、ということ。当事の状況を見ると粉塵は凄まじく道路脇に積み上げられた雪は真っ黒。シーズン初めや終わり頃は空中に舞い100m先も見ない状況になりました。

 結局、スパイクタイヤは一部を除き1991年3月には販売中止となる訳ですが、1980年代後半から既に登場しこのタイミングで一般化したのがスタッドレスです。スパイクを使用しないでアイス性能の効きを高める研究開発が進んだ結果です。

 世界に目を向けると北欧やロシアなどは依然としてスパイクの使用が確認出来ます。ただ近年の温暖化等による環境変化によってやはり粉塵問題が起こりつつあり、スタッドレスタイヤの装着が徐々に高まっています。

進化は第6世代まで到達!

第1世代

 1985年前後。この頃はスタッド(鋲)を取り付けて直接氷を引っ掻くスパイクタイヤが全盛。従ってスタッド(鋲)無しに如何にアイス性能を向上させるか、が難題でした。正直夏タイヤにブロック構造を施すスノータイヤの延長レベルで、厳しいアイス路ではチェーン併用が必要でした。

 ブリヂストンは今も続く「BLIZZAK」を1988年に登場させ、一方ヨコハマは「GUARDEX」を1985年に投入。後にシリーズ化する「iceGUARD」は2002年まで待たないといけません。ダンロップは1982年にスノーラジアルという括りで「SP SNOWROYAL-G」を発売。因みにミシュランは1982年に「XM+S100」を登場させ日本で30年以上の歴史を誇ります。

第2世代

 1990年前後。1991年4月からスパイクタイヤが原則的に使用禁止。本腰を入れアイス性能攻略にシミュレーション技術を採用したのは画期的でした。ブロックやサイプのエッジ効果を最大限効かせます。

 コンパウンドへの注力が本格化したのもこの世代から。まずは雪路における効果に一定の成果を見出します。しかし、アイス路でトレッドに頼るウェイトはまだ大きく、コンパウンドに大きな効力を見出すのはまだ先です。

第3世代

 2000年前後。アイス路との格闘が相変わらずの課題。コンパウンドの更なる改良で、水膜を効率的に除水する特殊ゴムなど今に繋がる技術が登場します。同時にトレッドデザインとの強調に更なる進化を発揮します。

 コンパウンドの改良は引っ掻き効果を持つ特殊素材の採用も進みます。発想はスパイクタイヤの引っ掻きですが、路面をいたわることが大前提。氷のみに食い込み路面までは届かない、という高度な技術が採用されました。

第4世代

 2005年前後。ブリヂストン「BLIZZAK REVO」シリーズやヨコハマ「iceGUARD」シリーズなど、最新でも知れた銘柄が登場。コンパウンド技術が急激に向上し、氷雪路への強調のみばかりでなく冬の多彩な路面対応を謳い始めました。ヨコハマ「iceGUARDトリプル」はその主張がかなり目立ちました。路面の温度によって変わる状況の違いに対応することをアピール。

 またダンロップのミウラ折りサイプが採用された「DSX」もこの頃。倒れこみの抑制を図りブロック剛性を向上することで多彩な性能向上に貢献します。更には海外メーカーの日本専用を謳い始めたのも同時期。2004年に発売されたピレリ「ICESTORM」など代表格では。

第5世代

 2010年前後。トーヨーのミニバン用が善戦していた印象。ミニバン人気もあって注目は高かった。特に「Winter TRANPATH MK4」は全方向に効く360°スタッドレスのコンセプトを踏襲。2011年発売の「TRANPATH MK4α」で更なるアイス性能の進化を訴えました。

 またグッドイヤー「ICE NAVI ZEAⅡ」、ミシュラン「X-ICE XI2」、ピレリ「WINTER ICECONTROL」など海外メーカーの国内市場重視が更に加速。前世代で目立ち始めた日本専用は完全定着を果たします。

 しかし次世代移行には間があり、プラス進化のマイナーチェンジを「第5.5世代」としたした製品もありました。プラス進化とは、トレッドデザインはそのままにコンパウンドに改良を施すこと。既に一定レベルに到達する技術によって更なる進化となった製品も見られます。この訴えはメーカーにより様々、フルチェンジを主張するものからマイナーレベルに留めるものまで。中には主張を抑え変更していたのね! さえも‥

第6世代

 2017年前後から現在。全メーカーとも最新世代に移行。コンパウンドの進化はアイス性能へ最も効果を発揮するレベルに到達。ナノレベルによる研究開発の結果かと。これ全ての性能に貢献度合いを高めます。

 燃費も低燃費タイヤを超えるレベルに到達しているし、早期の装着と伴に非降雪地域での有効性が強調されます。その意味は従来に比較して飛躍的に向上した耐摩耗性とゴムの硬化を遅らせる技術の向上です。第6世代は第4世代と比較し、ライフ性能は1.5倍にもなるというから進化レベルは相当なもの。

性能特性から現状対応を理解

基本性能は9つ!

 夏タイヤの基本性能は7つ、とブリヂストンが定義しています。①直進安定性、②ドライ性能、③ウェット性能、④低燃費、⑤ライフ、⑥静粛性、⑦乗り心地 です。

 ならスタッドレスタイヤはどうよ? 結論からすると9つかな。夏タイヤの7つに、アイス性能と雪路性能 の2つが加わります。

 市販であるスタッドレスはアイス性能と雪路性能のみ突出した一点集中の特殊専用タイヤでは不本意です。アイス路と雪路での拘りは非常に重要ながら、シャーベット、ウェット、ドライなど多彩な路面環境で性能を高次元に実現するのが理想です。

 要は欲張りタイヤが評価を極める、ということ。その為にはバランスを配したトータル性能向上に寄与する技術の搭載が絶対条件です。ナノレベルの技術はその実現を果たします。

 ただトータル性能を重視しながらも、やはり突き詰めればそこは冬専用タイヤです。優先的に求めるられるのは冬性能の高度化でしょう。アイス路で効きを高め、雪路では確実な走りを期待します。

 特にアイス性能は発進、停止、曲がるの基本動作に直結します。安全性に最も敏感な性能では。従ってこれが最新の主張ポイントとして際立つことになります。この点を含めそれぞれの基本性能を詳細に示しました。もっとも苦手な技術展開ながら一生懸命確認しましたので最新技術の云々を是非見て下さい。

ミニバン用も兼ねる!

 現行ラインアップで、ミニバン専用はトーヨーが投入する「Winter TRANPATH TX」のみ。ご存知のようにミニバンは背が高く重量があるのでふらつきやすい。効きを高めるには路面との接地を安定させることが重要。その為にサイドの剛性強化が図られた専用性が求められます。

 夏タイヤはこの考え方に傾倒し、ミニバンタイヤはいまやカテゴリーとしての人気が定着しています。そこでスタッドレスも・・ となる訳ですがこれが進まない。いったい何故?

 その理由はこう。既存製品はミニバンの装着も想定された剛性強化を実現しているから。軽カーからプレミアムまで対象とする現在、サイドの役割というか形状に大きな進化を果たしています。

 この実現は走りの安定性ばかりではありません。氷雪路での効きを高めること、そして低燃費や乗り心地、快適性まで影響します。一見ブロックが配置されるトレッド面に一任されるイメージですが、サイドからショルーダー、そしてトレッドへと繋がる一連の総合力によって果せるものなのです。

 サイズ設定もミニバンフォローを十分なものにしています。100サイズも超える展開はその為。ミニバンを含め軽カーからミドル、そしてプレミアムまでカバーする根拠はここでも見られます。

 それでも専用の意味はあると思います。抜群の補強バランス、最適化によるミニバンへのフィットは最大です。専用だからこそのプラス効果によって得られる恩恵は決して小さくないかと。

軽カー用はどうよ?

 興味深い情報をブリヂストンが発しています。軽カーは径が普通乗用車に比較し小さい為に、同じ距離を走るにも回転数が1.2倍にもなりライフ性能へ影響する。計算値では10,000km走行時に、サイズ 195/65R15 が500万回転なのに対し 155/65R13 は600万回転だという。

 これ夏タイヤに対してのものながら、スタッドレスなら効き、摩耗の進捗に影響してくるでしょうね。なら軽カー専用の方がいい。いろんな面で優位性を見出すことが可能です。しかし、メーカー投入に動きが無いのは何故?

 既述したように車種フォローでは軽カーも対象にしています。そのサイズ設定は十分かと。近年軽カーのメインサイズは 155/65R14、165/55R15 です。対して12インチから設定、13インチも幅を待たせています。古い車種にも十分対応可能です。

 そしてパターンにも及びます。専用化とはいかないけれど、軽カーを含んだ小口径サイズと大口径サイズでは若干の違いを見出せる製品も存在します。例えば、センター部のリブ列数が異なることでブロック剛性の適正化を図るなど。

 従って商用等は別とし、乗用車用とSUV/4×4用の2つへ大別、これ以上細分化を図る展開に意味は薄い、というのが多数メーカーの姿勢になるのでは。逆に唯一のメーカーなら可能性を得られるチャンスもありますね。

SUV/4×4専用の進化が著しい!

 オフロード用となるM/TタイヤもしくはA/Tでも、溝が太く深いしゴツゴツしたブロック構成で排泥性に優れることから、雪道でも行けるのでは?

 実際メーカーではM+Sを刻印し浅雪での性能に配慮したタイヤ、としています。但し、冬性能に特化した製品ではない為に、アイス路や雪路を走行する際は必要に応じてチェーン等の装着を求めています。また高速道路の冬タイヤ規制時には通行出来ない可能性にも触れています。

 じゃあオールシーズンならどうよ? SUV/4×4専用も投入されているし。実際冬の浅雪程度なら走行可能なのが最大主張点ですからね。M+Sに加え、欧州で冬用タイヤとして認証されたスノーフレークマークが刻印、これにより高速道路の冬用タイヤ規制でも通行可能としています。でもね‥

 アイス路面での懸念は間違いなくあるでしょ。ここがポイントになるかと。危険が大きい冬環境だからこそ車種特性を最大限考慮し、先行する乗用車用の高性能技術を流用したSUV/4×4スタッドレスタイヤを装着したい。

 SUV/4×4の車種特性は重量があり重心が高いこと。これが氷雪路でのブレーキングやコーナーリングでは不安定さを招きます。従って乗用車に比較し高い剛性を得ることが重要。しかし、柔らかいゴムを採用するスタッドレスにとって、剛性を高めることは背反の両立です。非常に難しい技術が求められます。

 そこで近年はより進化した乗用車用の技術を導入し最適化するすることで、SUV/4×4にも高性能が謳われるようになりました。

 注目するのはトレッド面に配置されるブロック形状。制動時などタイヤに強い力が掛かる時でも、トレッドパターン全体で接地面の各ブロックの倒れ込みを抑制、ヨレを制御し高重量・高重心から起こるふらつきに高い対応性を示します。など正に先行する乗用車用技術で実証するもの。そこから更に最適化を図りフィット感を高めます。

 近年のSUV人気、実は多くがCUVだという。CUV(Crossover Utility Vehicle)は乗用車のプラットフォームを流用したSUVと言っていい。乗用車からの乗り替えも多いと聞くし、従来のSUVよりもソフトなイメージを持つから敷居が低い。

 SUVより更に注目を得る為に、メーカーでは新たな括りCUV対応とする製品が増えています。ここにターゲットを向けるのは当然のことですね。

乗用車とSUVが同サイズの場合どっちを選ぶ?

 結論から示すと、乗用車用でもSUV/4×4専用でも双方使用可能です。ただロードインデックスや速度記号が同様かそれ以上という条件付きですけど。これメーカーが触れています。

 例えばブリヂストン、「サイズが使用車両の新車装着サイズやオプションサイズ、あるいはサイズ対応が認められているサイズであれば、どちらのスタッドレスタイヤもSUV/4×4車両及び乗用車に使用できます」

 ダンロップ、「使用環境に合わせて選定しましょう。SUV/4×4タイヤは雪上性能を重視しており、高い駆動性能を発揮するためタイヤの回転方向を指定しております。乗用車用は市街地走行での性能を重視しています。従って好みと使用環境によって選定をお願いします」

 ということで基本的にサイズ条件等を満たせば実はどちらを使用してもいいよ! ということ。ただそこは触れた通り特性がありその点を考慮すべきかと。

 重心が高く重量があるSUV専用には、ふらつきや偏摩耗を抑制するために剛性を上げた構造を採用、これにより雪路や耐摩耗性に優れています。更にはドライやウェットでの安定性も長けている。しかしながらアイス路に対しては乗用車用に一日の長がある。

 でも近年は先行する乗用車用のアイス性能技術の流用が勢い宜しく進んでおり、その差は接近していると思います。個人的にはSUV/4×4にはその専用を! という選択を取り入れたい。専用の重みを重視します。

スタッドレスの様々な知識

 スタッドレスタイヤに関連する知識、情報をもっとよ~く知って欲しい! 例えば製品購入に関して最新モデルor旧モデルどっちがいい? 最近よく謳われる日本専用設計ってどうよ? 首都圏など非降雪地域でも推奨されているけれど意味ある? また積雪時の運転を安全に行うにはどうれすば? など重要な情報や知識を独自の観点から示します。

 製品情報が最大興味、同時にこれらも是非理解して欲しい。かなり重要なポイントを押さえたつもりです。以下詳細を確認下さい!

冬用タイヤ装着状況調査

 NEXCO東日本東北支社では例年11月ごろになると「冬用タイヤの装着状況調査」を行っています。1998年から実施され2019年で22回目でした。降雪期を迎えるにあたり早期の冬用タイヤ交換を喚起し、雪道運転の安全走行を啓発すること目的に実施、公表されています。

 調査は、東北地方の主な高速道路料金所入口の一般レーンで一時停止する車両のタイヤ種別を調査員が目視で確認、1回当たり3時間程度行います。調査日は全6回ぐらい。当サイトはこの情報を受け入れいち早くお伝えしています。進捗状況を参考に装着タイミングの判断材料としてお役立て下さい。

冬用タイヤ装着状況調査 2020
【東北地方】
公開され次第掲載いたします。例年11月上旬頃かと‥
タイヤWEBサイト
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