2021年シーズン 夏タイヤ市場の特性はこう!

スタッドレスタイヤ比較(選び方)

 スタッドレスとはどんなタイヤ? 冬用、ゴムの柔らかさ、アイス路と雪路、そして非降雪地域をポイントに定義してみました。こんな感じかな?

 「スタッドレスタイヤは、過酷な冬道でも滑りを抑え、安定した走行を実現します。柔らかいゴム等による性能特性はアイス路、そして雪路でグリップ効果を発揮します。最近はドライ性能や低燃費、そしてライフ性能の向上が図られ、首都圏など非降雪地域でも装着が推奨されています。」

 これを踏まえスタッドレスタイヤの選び方、様々な側面からお伝えします。取り分け近年は技術進化が著しい、そして取り巻く環境も微妙に変化しています。まずはここから探りましょう。

 更に性能向上が際立つスタッドレスタイヤの背景を察知、ユーザーニーズに応えようとする各メーカーが勢い激しく最新技術を搭載した高性能製品を投入しています。

 というような話題に触れ、ポイントになる基本性能のあり方を絡めたい。その上で製品比較となるスタッドレスタイヤ性能比較へ繋ぎます。

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スタッドレスタイヤ性能比較

 2020-2021年のスタッドレス製品のシーズン動向、実はこれが最大関心では! 新製品は最新技術のアドバンテージを、従来品は熟成から得た信頼性とサイズ展開に有利さを得ています。

 またここ数年はスタッドレスの世代進化が各メーカーで加速しラインアップは常に最新化。 SUV/4×4専用スタッドレスも乗用車並みに高性能を実現しています。などを考慮すると活性化に対する期待が最大になるのは間違いないでしょう。以下スタッドレスタイヤ性能比較で確認を!

スタッドレスタイヤ誕生の背景

スパイクタイヤ禁止が背景

 雪道にはスノータイヤが定番であった1960年代頃、夏タイヤに比較すればまだいいのでは、という程度で現在のスタッドレスとは全く比較にならないレベルでした。

 特にアイス路で厳しい。使われるゴムは基本夏タイヤと同じ。そこに抵抗としてブロックが設置されているのみ。こうなので道路の舗装が進む中で更に厳しい状況になります。

 そこでより効きを高める為に、ブロックにスタッド(鋲)を取り付けて直接氷を引っ掻くスパイクタイヤが出現したのです。効果は抜群で普及は拡大、1980年代には冬用タイヤの70%近くを占めるまでになりました。

 しかし、ここに大きな社会問題が発生します。雪国の大都市(仙台市や札幌市など)を中心にした粉塵公害です。

 スパイクタイヤはアスファルトを削り粉塵が舞い上がり健康被害を生じさせる、ということ。当事の状況を見ると粉塵は凄まじく道路脇に積み上げられた雪は真っ黒。シーズン初めや終わり頃は空中に舞い100m先も見ない状況になりました。

 結局、スパイクタイヤは一部を除き1991年3月には販売中止となる訳ですが、1980年代後半から既に登場しこのタイミングで一般化したのがスタッドレスです。スパイクを使用しないでアイス性能の効きを高める研究開発が進んだ結果です。

 世界に目を向けると北欧やロシアなどは依然としてスパイクタイヤの使用が確認出来ます。ただ近年の温暖化等による環境変化によってやはり粉塵問題が起こりつつあり、スタッドレスの装着が徐々に高まっています。

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スタッドレスタイヤの性能特性から現状対応を理解

基本性能は9つ!

 夏タイヤの基本性能は7つ、とブリヂストンが定義しています。①直進安定性、②ドライ性能、③ウェット性能、④低燃費、⑤ライフ、⑥静粛性、⑦乗り心地 です。

 ならスタッドレスはどうよ? 結論からすると9つかな。夏タイヤの7つに、アイス性能 と 雪路性能 の2つが加わります。

 市販であるスタッドレスはアイス性能と雪路性能のみ突出した一点集中の特殊専用タイヤでは不本意です。アイス路と雪路での拘りは非常に重要ながら、シャーベット、ウェット、ドライなど多彩な路面環境で性能を高次元に実現するのが理想です。

 かつて北海道限定を謳いアイス性能の突出したモデルを発売したことがありました。いわゆる性能特化型で、ブリヂストン、ヨコハマ、トーヨーだったと記憶しています。

 ブリヂストンは2012年10月に「BLIZZAK SI-12」を 195/65R15 の1サイズ限定で。ヨコハマは2013年10月に「ice GUARD Evolution iG01」を。当初は同じく1サイズ限定ながら翌2014年10月に 155/65R14、215/60R16 の2サイズが追加されました。更に2013年11月、トーヨーは同じく1サイズ限定、500本限定で「GARIT G0」を発売しました。

 サイズ展開からテスト販売の意味合いもあったかと。残念ながら体感出来なかったけれど、アイス路での効きレベルは相当なモノだったよう。しかし、ライフ性能が極端に短いという弊害から多彩な路面への対応性に課題あり。で結局波及の流れは作られませんでした。

 このことからもトータル性能がスタッドレスタイヤに求められる意味合いは大きいと思います。冬性能の高度化でアイス路で効きを高め、雪路で確実な走りを実現することは最大だけれど、9つの基本性能をバランスすることも非常に重要です。

 要は欲張りタイヤが評価を極める、ということ。その為にはバランスを配したトータル性能向上に寄与する技術の搭載が絶対条件です。ナノレベルの技術はその実現を果たします。

 ただトータル性能を重視しながらも、やはり突き詰めればスタッドレスは冬専用です。優先的に求めるられるのは冬性能の高度化でしょう。アイス路で効きを高め、雪路では確実な走りを期待します。

 特にアイス性能は発進、停止、曲がるの基本動作に直結します。安全性に最も敏感な性能では。従ってこれが最新スタッドレスタイヤの主張ポイントとして際立つことになります。

アイス性能の飛躍的向上

 最も期待されるアイス性能、氷上性能やアイスバーン性能などと示されますが、意味は皆同じこと。氷の上での発進、停止、曲がる性能を示します。

 最新のアイス性能実現は、除水と密着、そして引っ掻きの3つを実現することです。氷とタイヤの間に発生する水膜、まずはこれを除水することが効きへの最大効果として実証されています。

除 水

 凍った路面であるアイス路は、タイヤの回転熱で表面が融け僅かに水膜が発生します。これが滑りの原因となります。従って水膜の除去、そう除水することが第1段階として託されます。

 除水はメーカーにより2つの手法が存在します。国内メーカーならブルヂストンやヨコハマ、トーヨーなどは吸水による作用を採用します。親水性に優れた特殊ゴム素材そのものが水膜を積極的に取り込みます。対してダンロップやファルケンは撥水による作用です。水膜を積極的にはじく特殊ゴム素材で除水を実現します。

 撥水は吸水に対して真逆の発想で密着へ辿ります。正直、吸水と撥水は優劣つけ難い。いずれも次の段階となる密着へ実効性を導きますので。

密 着

 水膜除去によってアイス路へ密着します。しかも路面を広くよりしっかりとらえれば滑りの抑制効果が向上します。この実現は特殊ゴム素材の柔らかさに委ねます。アイス路表面の凹凸、しかもミクロレベルでその隙間を埋めることが可能です。しっかりピタッ! のニュアンス。

 更にブロックの剛性を上げることで、倒れ込みを抑制し接地面積の拡大を狙います。路面を広く、という発想の実現です。サイプへの拘りが示され間隔を適正化するなど手法は様々だけれど、従来から注目するのはダンロップの技術。

 ミウラ折りを応用したミウラ折りサイプは、ブロックに力が掛かっても刻まれるサイプ同士が内部で支え合い倒れこみを最小限に抑えます。

引っ掻き

 最後の詰めは引っかき効果です。ブロック剛性を上げエッジを効かせること。これにはサイプ数を増やしエッジ量の拡大を図ります。強固な角と多くの角がアイス路面を確実に引っ掻きます。

 またかつてのスパイクピンをイメージさせる引っ掻き素材が、特殊ゴムに配合さるケースもあります。但し、素材はたまごの殻からガラス繊維、そしてクルミの殻まで様々。トーヨーが拘ったのは、アスファルトを削らないで氷を削るという発想の元に僅か0.1mm程に粉砕された鬼クルミの殻です。氷より硬いがアスファルトよりも柔らかく環境にも優しい。

 除水と密着、そして引っ掻きの3つは、いずれもナノレベルでの技術によって実現しています。ナノは10億分の1を示す単位であり、1ナノメートル=0.000 000 001メートル。ナノレベルが特殊ゴム素材を生み飛躍的に進化させた、ということです。

雪路性能は雪柱せん断力で実現

 雪路性能はアイス性能に比較し性能差が拮抗しており、メーカーや銘柄によるアドバンテージは少ないとも言われます。ある意味技術の熟成期に入ったのでは。

 アイス路同様に雪路でもタイヤの摩擦力は最小化します。そこでトレッド面に幅広の深溝を刻みブロックを設置。タイヤの回転でその溝が雪を踏み固めて柱を作り、それを蹴り出すことでグリップを生み出します。

 雪路での効き、そうスノーグリップは、雪柱せん断力 と エッジ効果 を発揮するトレッドパターンデザイン、そして柔らかいゴムの特性が性能向上へ導きます。多彩なパターンデザインは効率化、高剛性を果たし、安心安全な走りを実現します。

雪柱せん断力

 夏タイヤに比較して、太く多くの溝が刻まれ様々なブロックを形成します。この構成により雪を踏み固め柱を作ることが可能になります。そして柱を蹴り出す(排雪)動きが抵抗となりスノーグリップが得られます。一連の動きを 雪柱せん断力 と呼んでいます。

パターン技術

 近年パターンデザインは更に先進化、ブロック形状と配置などにシミュレーション技術が積極的に採用されています。狙いは剛性向上と効率化。剛性が得られるとブロックや溝の形状が維持され、効率的でハイレベルな効きが持続可能になります。

 その技術は溝の奥深くまで到達しています。溝壁への工夫は剛性へ繋がり、縦横の溝の交差点を増やす発想は、取り込んだ雪を従来以上に強く押し固め更なるグリップ向上を果たします。

エッジ効果

 更に引っ掻きの有効性も活用します。ブロックやサイプの角が雪を引っ掻くことで生じる抵抗 エッジ効果 によって、雪路でも確実な効きへ導きます。剛性向上を果たしより強固なエッジが、アイス路同様に雪路でも重要な役割を果たしています。

柔らかいゴム

 雪柱せん断力の効果が大きいほど雪路での発進、ブレーキング、コーナリングへの信頼性が高まります。しかし、かつてのスノータイヤはこの動きが半端な製品でした。その要因はゴムにあったのです。

 当時、使用するゴムは基本的に夏タイヤと同じ。従って温度低下時には硬化してしまいます。すると抵抗を作る一連の働きは著しく低下、しかも深溝には雪が詰まりトレッド面はツルツルになってしまうことも多かったのです。

 このマイナスを解消する為に、スタッドレスタイヤには温度低下でも硬くなり難いゴムが採用されています。極寒温度-80℃、これでも硬度はほとんど変わらないという。温度変化に対して一定の柔らかさを維持する、高度な技術が採用されている為です。

アイス性能と雪路性能、実は相反する

 アイス性能と雪路性能、この2つの実現は対極にある、相反する性能と言ってもいいでしょう。効きの仕組みが異なる訳です。そこにはタイヤの幅に関連付けられた接地面積が影響します。

 以前、と言っても相当前です。スノータイヤは細い(幅が狭い)方がいい、というのが一般的な知識だったかと。接地面積が少ない方が効きへ繋がる考えです。雪路では摩擦が最小化、この時に接地面積が狭い(タイヤ幅が細い)と面圧が上がり、ブロックが雪に深く食い込み効きに繋がる。細めが有利という考え方はここから来ているかと。最新でもその考え方に大きな違いないかな。

 対してアイス性能の実現は考え方が異なります。滑る原因はタイヤの回転熱で僅かに水膜が発生、これが原因です。従って水膜の除去、そう直接氷に接するゴムが除水、そして密着へ繋げます。それも密着は接地面積が大きい(幅が太い)タイヤが有利と考えられます。

 アイス性能と雪路性能が背反する、と言われるのはこの為かと。なら理想はこうなる。路面状況によりタイヤを使い分ける。また空気圧を路面状況により変えることも。でもね、競技ならともかく一般では全く持って非現実的です。

 そこで溝と接地部の比率がある程度一定した値に最適化、それが新車装着時の標準サイズであり空気圧です。基本的にはクルマメーカーの指針に従うのがいい、ですね。

ミニバン用も兼ねるスタッドレスタイヤ!

 現行ラインアップで、ミニバン専用スタッドレスはトーヨーが投入する「Winter TRANPATH TX」のみ。ご存知のようにミニバンは背が高く重量があるのでふらつきやすい。効きを高めるには路面との接地を安定させることが重要。その為にサイドの剛性強化が図られた専用性が求められます。

 夏タイヤはこの考え方に傾倒し、ミニバンタイヤはいまやカテゴリーとしての人気が定着しています。そこでスタッドレスも・・ となる訳ですがこれが進まない。いったい何故?

 その理由はこう。既存製品はミニバンの装着も想定された剛性強化を実現しているから。軽カーからプレミアムまで対象とする現在、サイドの役割というか形状に大きな進化を果たしています。

 この実現は走りの安定性ばかりではありません。氷雪路での効きを高めること、そして低燃費や乗り心地、快適性まで影響します。一見ブロックが配置されるトレッド面に一任されるイメージですが、サイドからショルーダー、そしてトレッドへと繋がる一連の総合力によって果せるものなのです。

 スタッドレスのサイズ設定もミニバンフォローを十分なものにしています。100サイズも超える展開はその為。ミニバンを含め軽カーからミドル、そしてプレミアムまでカバーする根拠はここでも見られます。

 それでも専用スタッドレスタイヤの意味はあると思います。抜群の補強バランス、最適化によるミニバンへのフィットは最大です。専用だからこそのプラス効果によって得られる恩恵は決して小さくないかと。

軽カー用スタッドレスタイヤはどうよ?

 興味深い情報をブリヂストンが発しています。軽カーは径が普通乗用車に比較し小さい為に、同じ距離を走るにも回転数が1.2倍にもなりライフ性能へ影響する。計算値では10,000km走行時に、サイズ 195/65R15 が500万回転なのに対し 155/65R13 は600万回転だという。

 これ夏タイヤに対してのものながら、スタッドレスなら効き、摩耗の進捗に影響してくるでしょうね。なら軽カー専用の方がいい。いろんな面で優位性を見出すことが可能です。しかし、メーカー投入に動きが無いのは何故?

 既述したようにスタッドレスの車種フォローは軽カーも対象にしています。サイズ設定も十分。近年軽カーのメインサイズは 155/65R14、165/55R15 です。対して12インチから設定、13インチも幅を待たせています。古い車種にも十分対応可能です。

 そしてパターンにも及びます。専用化とはいかないけれど、軽カーを含んだ小口径サイズと大口径サイズでは若干の違いを見出せる製品も存在します。例えば、センター部のリブ列数が異なることでブロック剛性の適正化を図るなど。

 従ってスタッドレスは商用等は別とし、乗用車用とSUV/4×4用の2つへ大別、これ以上細分化を図る展開に意味は薄い、というのが多数メーカーの姿勢になるのでは。逆に唯一のメーカーなら可能性を得られるチャンスもありますね。

SUV/4×4専用スタッドレスタイヤの進化が著しい!

 オフロード用となるM/TタイヤもしくはA/Tでも、溝が太く深いしゴツゴツしたブロック構成で排泥性に優れることから、雪道でも行けるのでは?

 実際メーカーではM+Sを刻印し浅雪での性能に配慮したタイヤ、としています。但し、冬性能に特化した製品ではない為に、アイス路や雪路を走行する際は必要に応じてチェーン等の装着を求めています。また高速道路の冬タイヤ規制時には通行出来ない可能性にも触れています。

 じゃあオールシーズンならどうよ? SUV/4×4専用も投入されているし。実際冬の浅雪程度なら走行可能なのが最大主張点ですからね。M+Sに加え、欧州で冬用タイヤとして認証されたスノーフレークマークが刻印、これにより高速道路の冬用タイヤ規制でも通行可能としています。でもね‥

 アイス路面での懸念は間違いなくあるでしょ。ここがポイントになるかと。危険が大きい冬環境だからこそ車種特性を最大限考慮し、先行する乗用車用の高性能技術を流用したSUV/4×4スタッドレスを装着したい。

 SUV/4×4の車種特性は重量があり重心が高いこと。これが氷雪路でのブレーキングやコーナーリングでは不安定さを招きます。従って乗用車に比較し高い剛性を得ることが重要。しかし、柔らかいゴムを採用するスタッドレスにとって、剛性を高めることは背反の両立です。非常に難しい技術が求められます。

 そこで近年はより進化した乗用車用の技術を導入し最適化するすることで、SUV/4×4スタッドレスにも高性能が謳われるようになりました。

 注目するのはトレッド面に配置されるブロック形状。制動時などタイヤに強い力が掛かる時でも、トレッドパターン全体で接地面の各ブロックの倒れ込みを抑制、ヨレを制御し高重量・高重心から起こるふらつきに高い対応性を示します。など正に先行する乗用車用技術で実証するもの。そこから更に最適化を図りフィット感を高めます。

 近年のSUV人気、実は多くがCUVだという。CUV(Crossover Utility Vehicle)は乗用車のプラットフォームを流用したSUVと言っていい。乗用車からの乗り替えも多いと聞くし、従来のSUVよりもソフトなイメージを持つから敷居が低い。

 SUVより更に注目を得る為に、メーカーでは新たな括りCUV対応スタッドレスとする製品が増えています。ここにターゲットを向けるのは当然のことですね。

乗用車とSUVが同サイズの場合どっちを選ぶ?

 結論から示すと、スタッドレスは乗用車用でもSUV/4×4専用でも双方使用可能です。ただロードインデックスや速度記号が同様かそれ以上という条件付きですけど。これメーカーが触れています。

 例えばブリヂストン、「サイズが使用車両の新車装着サイズやオプションサイズ、あるいはサイズ対応が認められているサイズであれば、どちらのスタッドレスタイヤもSUV/4×4車両及び乗用車に使用できます」

 ダンロップ、「使用環境に合わせて選定しましょう。SUV/4×4タイヤは雪上性能を重視しており、高い駆動性能を発揮するためタイヤの回転方向を指定しております。乗用車用は市街地走行での性能を重視しています。従って好みと使用環境によって選定をお願いします」

 ということで基本的にサイズ条件等を満たせば実はどちらのスタッドレスを使用してもいいよ! ということ。ただそこは触れた通り特性がありその点を考慮すべきかと。

 重心が高く重量があるSUV専用には、ふらつきや偏摩耗を抑制するために剛性を上げた構造を採用、これにより雪路や耐摩耗性に優れています。更にはドライやウェットでの安定性も長けている。しかしながらアイス路に対しては乗用車用に一日の長がある。

 でも近年は先行する乗用車用スタッドレスのアイス性能技術の流用が勢い宜しく進んでおり、その差は接近していると思います。個人的にはSUV/4×4にはその専用スタッドレスタイヤを! という選択を取り入れたい。専用の重みを重視します。

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冬専用タイヤの括りは拡大!

 日本国内で冬に履く専用タイヤと言えばスタッドレスが一般的。しかし、スノー、ウインター、冬、スパイク、スタッド、そしてオールシーズンなどの各タイヤも存在します。これらの違いは? また走りに対する影響がどれほどなのか興味あるところです。

スタッドレス

 定義するとこう。過酷な冬道でも滑りを抑え、安定した走行を実現します。柔らかいゴム等による性能特性はアイス路面、そして雪路でグリップ効果を発揮します。最近はドライ性能や低燃費、そしてライフ性能の向上が図られ、首都圏など非降雪地域でも装着が推奨されています。

 スパイクタイヤの廃止以前から開発が進みます。廃止によってそれに代わる位置付けへ。冬専用化へレベルアップが進みます。最新は第6世代まで到達、冬専用タイヤとしての認知は最大です。

スノー

 スパイク(スタッド)以前の存在と理解。夏タイヤに比べトレッド面(接地面)の凹凸を際立たせ(ブロックを高く角ばるようにする)、雪道での抵抗が大きくなることで滑り難さを意識しました。

 しかし、ゴムは基本的に夏用と同じ、その為に冬の低温路面では硬化し限界が低い。アイス路面はとても滑りやすく夏用よりはマシかな、程度です。従ってチェーンも備えておく必要があったかと。

スパイク(スタッド)

 スパイク=スタッド(鋲)を指します。よって双方は同じと理解。スノータイヤがアイス路に弱いことから、対策としてトレッド面にスパイクを装填したもの。これがアイス路に食い込みグリップ効果を発揮します。国内では一部を除き1991年3月に販売中止になりました。なおスタッドレスは、スタッド(鋲)がレス(無い)を意味します。

 紛らわしいけれど、鋲が無くなってベースのスノータイヤレベルへ退化したのがスタッドレスじゃありません。起点こそ同一ながらスパイク禁止を経て、鋲無しでアイス性能向上を実現。それに留まらず更なる冬性能の追及を目指したのがスタッドレスのあり方です。

オールシーズン

 夏・冬用の性能を兼ね備えた全天候型であるオールウェザー、いやオールシーズンというのが一般的。特殊コンパウンドとトレッドパターンは季節を問わず多彩な路面コンディションに対応します。冬の浅雪程度なら走行可能なのが主張点。年間を通して季節や路面を選ばない、履き替えなしで走行可能であり異なるカテゴリーに括られます。

 1年中使える通年利用に価値を見出しつつも、冬シーズンの使用にも耐えられる性能搭載が最大のメリットになるかと。但し、そこには限界もあるけれど‥

M+S(マッド&スノー)

 国内ではSUV/4×4等にM+S表示が見られ、形式的にはオフロードは勿論、雪道でも走れる性能を持った製品と言われます。従って特にオフロード用となるM/Tタイヤなら、溝が太く深いしゴツゴツしたブロック構成で排泥性に優れることから、雪道でも行けるのでは。

 実際メーカーでは、浅雪での性能に配慮した、としています。但し、冬性能に特化した製品ではない為に、アイス路や雪路を走行する際は必要に応じてチェーン等の装着を求めています。一応エマージェンシーレベルで何とか走行可能と捉えるべき、厳しい雪道走行には向いていない。M.S、M&S、M/Sなどとも表示されます。

 M+S表示は(MUD+SNOW:マッド&スノー)、MUDは泥やぬかるみ、SNOWは雪です。つまり泥や雪道も走行可能であることは触れた通り。全天候型のオールシーズンにも刻印、特に米国の新車装着用タイヤに多く使われています。

 しかし、現状は浅雪でも無理では、とも思える製品さえM+S表示が。そこでM+S以上のスノー性能が求められるようになり、1999年北米で新たな規格として誕生したのが「スノーフレークマーク」です。

ウインター(冬)

 ウインター(冬)タイヤは、冬場の氷雪路でも安全に走行が出来るよう造られた冬専用の総称。そして近年はスタッドレスを指すのが大方です。しかし、海外では微妙に異なり、特に欧州ではスタッドレスとオールシーズンの中間性能を搭載するのがウインタータイヤ、とされるケースが見られます。スタッドレスに次ぐ位置付けで国内でもこの理解が受け入れられつつあります。

冬専用は3つまで拡大し適材適所で選択を

 国内市場において、ウィンター(冬)タイヤは新たな捉え方に発展したと言っていいかと。総称から固定種別として一線が引かれ、そしてオールシーズンの隆盛、そこに既存スタッドレスが待ち受けます。3つまで拡大した冬製品について以下違いを明確化したい。

 3つの違いを一言で言えば冬性能です。スタッドレスは厳しい降雪時やアイス路での対応に最大の得意性を発揮します。近年はドライ、ウェット、更には低燃費も飛躍的な向上を果たしている、というのが一般的な主張になるかと。一方そこは冬に特化した製品ですから、やはりドライ、ウェットではウィンタータイヤ、そしてオールシーズンには劣ります。

 ウィンタータイヤはそこそこの降雪時なら走破性に大きな問題を感じない。しかし、更なる積雪量の多さ(深い轍等が出来るなど)やアイス路では、特性がレベルダウンすることをメーカー自身が示しています。ドライ、ウェットは夏タイヤには及ばないまでもスタッドレスよりは優れます。

 そしてオールシーズン。特性は夏・冬用の性能を兼ね備えた全天候型。特に新たな投入は冬性能にレベルアップを施しています。冬場におけるドライ、ウェットもウィンタータイヤ同様レベル。しかし、ここでの最大主張は夏場でも走行可能なことです。

 3つの特性を示すといずれも微妙に異なる、という捉え方が出来なくもない。ウィンタータイヤは飽くまでもスタッドレスに次ぐ冬専用なので夏場の使用は避けたい。対してオールシーズンは通年を通して対応可能です。

 しかしながら、実走行では特に冬性能に明確な差があり異なる製品主張に頷けます。冬性能と一口に言ってもその時々で状況は異なり、積雪量の多さやアイス路というヘビー環境での対応性、ここに大きな違いが見えて来るかと。それが以下に示す冬性能をメインにした序列です。

①スタッドレス

②ウインター

③オールシーズン

3つの更なる差別化

 ウインタータイヤとオールシーズンはパターンの役割が似通っています。また双方で「M+S」と「3PMSF(スリーピークマウンテン スノーフレークマーク:冬性能を発揮することが認証された製品のみ許されるもの)」が刻印されるなど冬性能要件を満たす指針をクリア。従って2つが表面上でも接近していると受け止められそうなのが厄介なところです。

 ただ厳密化すればコンパウンドの素質違いが意外に大きく、それに長けたウインタータイヤが冬性能で上回ります。

 そしてこれは主に欧州で普及が進む製品です。国内とは道路環境が異なるためにこのレベル、要は積雪量の多さやアイス路などの過酷な環境ではない、という事情から誕生したもの。オールシーズンでは役不足、と言ってスタッドレスのドライ、ウェット性能では不満。その中間性能を搭載する、と定義されるのはこれが所以かと。

 実は各々国や地域事情の性能要求を満たすことから誕生したはず。それがいつしか地球規模で天候変動等もあり要求レベルの変化、そうユーザーニーズに変革が見られます。メーカーとしては注視するところ。

 結果、オールシーズンに続き海外メジャーの国内展開に変化(積極性)が。ピレリをはじめミシュランなど徐々にラインアップの存在を強調。従来のスタッドレス一強に対して、それぞれが更なる差別化を詳細化すれば新たな可能性を見出せるかもしれません。

スタッドレスタイヤの様々な知識

 スタッドレスに関連する知識、情報をもっとよ~く知って欲しい! 例えば製品購入に関して最新モデルor旧モデルどっちがいい? 最近よく謳われる日本専用設計ってどうよ? 首都圏など非降雪地域でも推奨されているけれど意味ある? また積雪時の運転を安全に行うにはどうれすば? など重要な情報や知識を独自の観点から示します。

 製品情報が最大興味、同時にこれらも是非理解して欲しい。かなり重要なポイントを押さえたつもりです。以下詳細を確認下さい!

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