スタッドレスタイヤ性能比較表 2016-2017

スタッドレスタイヤ性能比較表 2016-2017

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 各タイヤメーカーから発売されている最新スタッドレスタイヤを始め、既に定番となっているモデルも含めその性能について確認します。

 またこれまでは乗用車用とSUV/4×4専用を別展開していましたが、メーカー別に転化し同一ページでの掲載を実現しました。

 その特徴は各メーカー別の専用ページで詳しく触れています。ただザックリとは以下にも示しているので、移動する前に読んでいただくと全体把握がスムーズになります。

■ メーカー別スタッドレスタイヤ性能比較 ■

 性能比較表は各メーカー別に専用ページを構築しましたので、以下のリンクから確認をお願いします。(SUV/4×4スタッドレスタイヤも同一ページで展開しています)

*性能評価バーは各カテゴリー内での評価を対象としています。他のカテゴリーとの評価を比較するものではありません。
*性能評価バーはタイヤメーカー等の指針を参考にしたものであり、タイヤの絶対的な性能を示すものではありません。

【2016-2017 ラインアップ全体の特徴】

 昨シーズンの新製品はヨコハマ「iceGUARD 5 PLUS」のみでした。そして今シーズンはダンロップ「WINTER MAXX 02」だけになりそうです。(SUV/4×4専用は除く) 2012年発売のミシュラン「X-ICE XI3」、そして2011年のミニバン専用トーヨー「Winter TRANPATH Mk4α」は新製品へ移行する気配ないですね。

 それでもラインアップの充実はより拡大しています。牽引するのはブリヂストン「BLIZZAK VRX」と2シーズン目となるヨコハマ「iceGUARD 5 PLUS」かと。そこにダンロップの新製品「WINTER MAXX 02」が迫るでしょう。三つ巴の展開はこれまで通りながら、製品レベルは格段に向上しています。近年稀に見るレベルアップした製品の競演となるのでは。

 続くのが従来品です。実は今シーズン最大の魅力と捉えています。ブリヂストン「BLIZZAK REVO GZ」は「GZ」シリーズとして、「GZハイブリッド向けスペック」、「GZ LV」を組み入れた展開を維持します。昨シーズンは一時最新「VRX」をも凌ぐ興味を示した「GZ」です。

 またベーシックモデルに徹したダンロップ「WINTER MAXX 01」は、新たな役割が与えられました。それを示すようにサイズ設定はこれまでの数を維持、相変わらず高い魅力を伝えます。そしてヨコハマ「iceGUARDトリプル プラス」、こちらも「iceGUARD 5 PLUS」を補完する重要なポジションを形成します。

 そして絶対ここ触れておかないといけないでしょう。当サイトの特徴にもなっているのかな。ピレリ「ICE ASIMMERICO」の異常な人気です。アジア・パシフィック市場向けとして日本市場のニーズに基づいた、特別に開発された日本向けスタッドレスを強調します。プラスして価格の安さが魅力となっているんでしょうね。

 トーヨーは「OBSERVE GARIT GIZ」に傾倒する施策に向います。ミニバン専用の TRANPATH がトーヨーの拘りでした。ところが最近スタッドレスに関してはやや趣が異なります。ミシュランは満足度が必ずしもボリューム展開に繋がっていないような。「X-ICE XI3」の話題性は正直少ない。

 グッドイヤーは住友ゴムとの提携解除で新生グッドイヤーを示すも、スタッドレスラインアップはまだ関係時の維持を図ります。2016-2017年は信頼性を得るのに重要な年となるはずです。

 乗用車用最後はコンチネンタルです。コンチネンタルジャパンの設立により期待度を高めていたのですが、正直変化を感じない。日本市場は国内メーカー3社によるボリューム展開を強固に印象付けています。ここに切り込むのは難儀なんでしょうね。

オールシーズン

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 スタッドレスではないけれど夏冬用タイヤの性能を兼ね備えた、全天候型のオールシーズンタイヤを今シーズンから掲載します。専用の特殊コンパウンドは季節を問わず多彩な路面コンディションに対応、冬の低温時でも硬くなり難い特性から冬タイヤの性能も実現します。

 その証は M+S に加え、欧州で冬用タイヤとして認証された スノーフレークマーク が刻印されます。その結果、高速道路の冬用タイヤ規制でも通行可能だというから性能レベルには興味が高まります。

 ラインアップしたのはこの2つ。グッドイヤー「Vector 4Seasons」、ファルケン「EUROWINTER HS449」です。いずれも欧州での認知を受けた期待の製品です。

SUV/4×4

 SUV/4×4の新製品は、ヨコハマから「iceGUARD SUV G075」が投入されました。SUVとして初めて乗用車用スタッドレスブランド iceGUARD を採用しました。この傾向は他でも積極的に採用されている最近の施策です。乗用車用の技術を採用しSUV用に最適化する上で、ブランドの統一は主張性に納得感が高まります。

 また一部ながら乗用車用との共存を図っているタイヤも出現しています。乗用車用にSUVサイズも設定し技術共用を訴えます。具体的に示せば、ピレリ「ICE ASIMMETRICO」、トーヨー「Winter TRANPATH MK4α」、コンチネンタル「ContiVikingContact6」の3つ。当初からSUV/4×4サイズを設定、最適化による対応を謳います。但し、そこは完全専用商品とは異なり一部サイズに限定されます。

(2016.8更新)
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■ 基本性能は9つ

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 夏タイヤの基本性能は7つ、とブリヂストンが言っている。直進安定性、ドライ性能、ウェット性能、低燃費、ライフ、静粛性、乗り心地。ならスタッドレスタイヤはどうだろう。

 結論からすると9つかな。最大はアイス性能と雪路性能、最近は低燃費も加わる。ドライでの安定性は走りに影響する。直進性は安全に係わるので重要。雪が解ければウェットになる。寿命だって長いのが理想。乗り心地は夏タイヤに迫るような快適性が欲しい。そしたら静かな方がいい。結局、基本性能7つにアイス性能と雪路性能を加えた9つです。

 季節商品としてはまず冬性能から。アイス路面で効きを高め、雪路では確実な走りを期待します。しかしながら、雪の無いドライ路面を走ることだって多い。従って夏タイヤに近い性能も同時に期待されることになります。

 総合的に鑑みるとアイス性能への拘りが最も重要な点となっています。プラスして低燃費性能、更にはライフ(寿命)では。

 以前は雪路性能が重要視されました。雪を噛むことでグリップを高めること(雪柱せん断力)に各メーカーの技術集中が見られたのです。結果高レベル化が進み、雪路性能は大差ないというのが現在の評価です。

 でも夏タイヤに比較してメーカーによる性能差はまだ大きい。雪路性能の追求が進んだ今、その差はアイス性能や低燃費性能として現われています。なのでこれが最新の主張ポイントとして際立つことになります。

やっぱりアイス性能!

 冬の路面はたった1日で変化します。降雪後は圧雪、日中は溶け出しシャーベットやウェットに、そして夕方からの気温低下ではアイス状態に激しく変わります。翌朝は更に気温が下がり道路はまさにツルツル、テカテカのスケートリンク場と化します。

 走行では最も気が疲れるのは朝にかけてのアイス状態かと。マイナス10℃近くにでもなれば氷の状態は完璧であり、人が歩くのさえ難儀します。車の走行では発進、停止、曲がったりする訳で、スタッドレスへの要求が高まるのは容易に想像できます。しかし性能に不安があれば走行も心配です。

 スタッドレスは、雪、氷、ウェット、ドライなど多岐に渡る性能を誇ります。特に期待されるのが氷での性能です。氷上性能やアイス性能、アイスバーン性能などで示されますが、意味は皆同じこと。氷の上での発進、ブレーキ、グリップ性能を示します。

 最新のアイス性能実現は、除水と密着、そして引っ掻きです。氷とタイヤの間に発生する水膜、これを除水することが効きへの最大効果として実証されています。手法はブルヂストンやヨコハマなどの吸水、ダンロップやグッドイヤーなどの撥水です。いずれも特殊コンパウンドへナノレベルでの技術投与が謳われます。

 例えばブリヂストンが採用する発泡ゴムは、ゴムの中に極小の気泡を取り込み、スポンジのような柔らかさを持った素材です。気泡の内壁に沿って水を流れ込みやすくすること、要は吸水効率を上げることで路面との密着を図ります。

 対してダンロップの超密着ナノフィットゴムは、水をはじく撥水ゴムです。水膜を積極的に弾くことで除去を実現します。ナノレベルでゴムの柔軟性を維持し、マクロレベルではブロック剛性を高め、撥水後の密着を訴えます。

 またアイス路面の表面はミクロレベルで凹凸があります。その隙間を埋める為に低温でもゴムの柔らかさを保つ素材を採用し、密着を高めることにも拘っています。プラスしてエッジ効果を効かせます。ブロックやサイプのエッジは勿論、除水に優れる素材そのものが引っ掻きの役割も果たすなど、かなり高度なレベルに達しています。

 しかし、実現の在り方によって性能差は微妙に異なります。市販スタッドレスタイヤとしては一点集中の特殊専用タイヤでは不本意です。アイス性能への拘りは非常に重要ながら、雪路、シャーベット、ウェット、ドライ、寿命、省燃費など、多彩な性能を高次元で実現するのが高性能タイヤとしての評価に繋がる、と考えます。

 要は欲張りタイヤが評価を極めるということ。その為にはバランスを配したトータル性能向上に寄与する技術の搭載が絶対条件です。ナノレベルでの技術はその実現を果たします。

雪柱せん断力 に委ねる雪路性能

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 雪路性能はアイス性能に比較して性能差は拮抗しており、メーカーや銘柄によるアドバンテージは少ないとも言われます。ある意味技術の熟成期に入ったのでは。

 雪路では雪によりタイヤの摩擦力は最小化します。そこでトレッド面に幅広の深溝を刻みブロックを設置します。タイヤの回転でその溝が雪を踏み固めて柱を作り、それを蹴り出すことでグリップを生み出します。この一連の動きを 雪柱せん断力 と言うのです。

 スノータイヤはこの動きを実践する製品です。しかし、使用するゴムは基本的に夏タイヤと同じなので、温度低下によりゴムは硬化してしまいます。すると深溝の 雪を掴む放す 働きは著しく低下し、しかも深溝には雪が詰まりトレッド面はツルツルになってしまうことも。要は雪路性能に重要な 雪柱せん断力 を高度に維持するには限界があったのです。

 そこでスタッドレスは低温でも硬くならない柔らかいゴムを採用しました。これによりしっかりと雪を掴み確実に放すことが持続可能となり、雪柱せん断力 を飛躍的に向上させているのです。

 ただ柔らかいゴムとブロック配置に委ねる性能は、現在では比較的実現レベルが容易であり革新的な技術とは捉えられていません。実践した時点で相応の効果が期待出来ることから、冒頭述べた性能差の拮抗に繋がっている、ということです。

注目される低燃費性能

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 最近の低燃費への拘りはスタッドレスへも向けられます。その為に低燃費タイヤ技術を流用、コンパウンドの発熱を抑制しネルギーロスを改善、転がり抵抗を低減します。結果ラベリング制度の転がり抵抗係数に照らすと「A」にもなる製品が出現しています。

 これダンロップなら「LE MANS4」が2015年まで投入していたレベルです。(2016年から「AA」も追加) アイス性能と低燃費性能の追求はかなりの難易度ながら、現在は高レベルで実現しています。

 そしてライフ(寿命)です。摩耗抑制は最新主張でも強調される点です。気にする人は多いはず。ナノレベルやマクロ領域での素材特性を活かし、強い繋がりによって剛性を実現します。

 またブロック内部から支える特殊構造で倒れ込みを抑制、偏摩耗や片減りが抑制され均等摩耗が実現、結果としてライフ向上に繋がります。この効果は特有のフワフワとした心もとなさが改善され、快適性と安定性へも繋がります。

SUV/4×4の製品特性

 SUV/4×4スタッドレスタイヤは、重量があり重心が高い車の性格から、氷雪路における制動性能、そしてコーナリング性能などの点で、乗用車用に比較するとより性能向上が望まれるというのが最近までのあり方でした。

 その要求に対して、より進化した乗用車用スタッドレスタイヤの技術を導入することで、SUV/4×4スタッドレスタイヤにも高性能化が謳われるようになっています。氷とタイヤの間に発生する水膜の除水、氷を引っ掻くこと、雪を噛む効果の向上など全体的な底上げが見られます。また雪の無いドライでの性能も進化し、ふらつきや片減りの対策もしっかり施され、更には低燃費さえも乗用車用並みに実現されています。

 これまでモデルチェンジへの周期は比較的長く、8年以上というものも珍しくはありませんでした。この点では乗用車用が4年をベースにしていることから、それに沿うような動きは望まれるところです。しかし、ここに来てその改善がグッと進んでいます。一部を除き最新への進化が著しい。ラインアップは一気に活性化しています。

 今まで装着サイズの問題から、不満を持ちながらもSUV/4×4スタッドレスタイヤを装着していたユーザーにとっては非常に歓迎されるところでは。

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