スタッドレスタイヤ性能比較表

スタッドレスタイヤ性能比較表

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 各タイヤメーカーから発売されている最新スタッドレスタイヤを始め、既に定番となっているモデルも含めその性能について確認します。

 またこれまでは乗用車用とSUV/4×4を別展開していましたが、メーカー別に転化し同一ページでの掲載を実現しました。

 さて、近年はアイス性能への拘りが最大の焦点です。メーカー追求は氷とタイヤの間に発生する水膜を効率よく除水すること。プラスして氷を引っ掻く技術も搭載され、この点が注目されるかと。

 ブリヂストン「アクティブ発砲ゴム」、ヨコハマ「スーパー吸水ゴム」、ダンロップ「ナノフィットゴム」、トーヨー「NEO吸着ナノゲルゴム」、グッドイヤー「アクアフィラー」関連、ミシュラン「マイクロポンプ」関連、ピレリ「デュラ・フレキシィコンパウンド」、コンチネンタル「3Dサイプテクノロジー」など、ナノレベルでの素材開発がメーカーの主張点であり、効きへの可能性を最大限高めています。

 吸水・撥水による除水効果で密着を高め、引っ掻きとのダブルによるアイスグリップは、非常に好感が持てるレベルに到達しています。しかしながら、方向性を束ねても性能差があるのも事実かと。その点での追求が見えてくるのなら今シーズンへの期待は膨らみそうです。そうそう、転がり抵抗に関しても低燃費タイヤ並みの低減を実現しています。この点も見逃さないようにしなければ。

■ メーカー別スタッドレスタイヤ性能比較 ■

 性能比較表は各メーカー別に専用ページを構築しましたので、以下のリンクから確認をお願いします。(SUV/4×4スタッドレスタイヤも同一ページで展開しています)

*性能評価バーは各カテゴリー内での評価を対象としています。他のカテゴリーとの評価を比較するものではありません。
*性能評価バーはタイヤメーカー等の指針を参考にしたものであり、タイヤの絶対的な性能を示すものではありません。

ラインアップ全体の特徴

 今シーズンの新製品はヨコハマ「iceGUARD 5 PLUS」ひとつのみ。これにはガッカリ。2012年発売のダンロップ「WINTER MAXX」、ミシュラン「X-ICE XI3」、そして2011年のミニバン専用トーヨー「Winter TRANPATH Mk4α」は新製品へ移行すると思ってたのに・・

 予測は大ハズレ、というよりも移行しないことの方が不思議だと開き直る。その代わりコンパウンド変更に踏み切ったのはダンロップ「DSX-2」、ファルケン「ESPIA EPZ F」、グッドイヤー「ICE NAVI ZEAⅡ」です。いずれも住友ゴムの製造では。戦略としてこっちを優先させた訳です。

 従来品は、ブリヂストン「BLIZZAK REVO GZ」とヨコハマ「iceGUARDトリプル プラス」も触れないとけません。特に「REVO GZ」は「GZ」シリーズとして「GZハイブリッド向けスペック」、「GZ LV」を組み入れ新たな展開を図ります。

 また快適性と安定性、低燃費に耐磨耗性、今シーズンはより強調されます。ブロックを内部から支える特殊構造により、倒れ込みを抑制し剛性向上を実現します。特有のふわふわした心もとなさが改善され、快適性と安定性へ繋がります。

 低燃費は夏用の低燃費タイヤ技術を採用、コンパウンドの発熱を抑制しネルギーロスを改善、転がり抵抗を低減します。結果ラベリング制度の転がり抵抗係数に照らすと「A」にもなるという製品が出現しています。

 磨耗は寿命にも影響することなのでドライ走行過多により気にする人は多い。これはナノレベルやマクロ領域での素材特性を活かし剛性向上を実現、均等磨耗からライフ向上を図ります。ブロックの倒れこみ抑制も大きく影響しています。

(2015.8更新)

SUV/4×4スタッドレスタイヤ

 SUV/4×4スタッドレスタイヤは、重量があり重心が高い車の性格から、氷雪路における制動性能、そしてコーナリング性能などの点で、乗用車用に比較するとより性能向上が望まれるというのが最近までのあり方でした。

 その要求に対して、より進化した乗用車用スタッドレスタイヤの技術を導入することで、SUV/4×4スタッドレスタイヤにも高性能化が謳われるようになっています。氷とタイヤの間に発生する水膜の除水、氷を引っ掻くこと、雪を噛む効果の向上など全体的な底上げが見られます。また雪の無いドライでの性能も進化し、ふらつきや片減りの対策もしっかり施され、更には低燃費さえも乗用車用並みに実現されています。

 これまでモデルチェンジへの周期は比較的長く、8年以上というものも珍しくはありませんでした。この点では乗用車用が4年をベースにしていることから、それに沿うような動きは望まれるところです。しかし、ここに来てその改善がグッと進んでいます。一部を除き最新への進化が著しい。ラインアップは一気に活性化しています。

 今まで装着サイズの問題から、不満を持ちながらもSUV/4×4スタッドレスタイヤを装着していたユーザーにとっては非常に歓迎されるところでは。また一部ながら乗用車用との共存を図っているタイヤも出現しています。乗用車用にSUVサイズも設定し技術共用を訴えます。

 具体的に示せば、ピレリ「ICE ASIMMETRICO」、トーヨー「Winter TRANPATH MK4α」、コンチネンタル「ContiVikingContact6」の3つ。当初からSUV/4×4サイズを設定、最適化にようる対応を謳います。但し、そこは完全専用商品とは異なり一部サイズに限定されますが。

(2015.8更新)

スタッドレス全体での基本性能は9つ

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 夏タイヤの基本性能は7つ、とブリヂストンが言っている。直進安定性、ドライ性能、ウェット性能、低燃費、ライフ、静粛性、乗り心地。ならスタッドレスタイヤはどうだろう。

 結論からすると9つかな。最大はアイス性能と雪路性能、最近は低燃費も加わる。ドライでの安定性は走りに影響する。直進性は安全に係わるので重要。雪が解ければウェットになる。寿命だって長いのが理想。乗り心地は夏タイヤに迫るような快適性が欲しい。そしたら静かな方がいい。結局、基本性能7つにアイス性能と雪路性能を加えた9つです。

 季節商品としてはまず冬性能から。アイス路面で効きを高め、雪路では確実な走りを期待します。しかしながら、雪の無いドライ路面を走ることだって多い。従って夏タイヤに近い性能も同時に期待されることになります。

 総合的に鑑みるとアイス性能への拘りが最も重要な点となっています。プラスして低燃費性能、更にはライフ(寿命)では。

 以前は雪路性能が重要視されました。雪を噛むことでグリップを高めること(雪柱せん断力)に各メーカーの技術集中が見られたのです。結果高レベル化が進み、雪路性能は大差ないというのが現在の評価です。

 でも夏タイヤに比較してメーカーによる性能差はまだ大きい。雪路性能の追求が進んだ今、その差はアイス性能や低燃費性能として現われています。なのでこれが最新の主張ポイントとして際立つことになります。

やっぱりアイス性能!

 冬の路面はたった1日で変化します。降雪後は圧雪、日中は溶け出しシャーベットやウェットに、そして夕方からの気温低下ではアイス状態に激しく変わります。翌朝は更に気温が下がり道路はまさにツルツル、テカテカのスケートリンク場と化します。

 走行では最も気が疲れるのは朝にかけてのアイス状態かと。マイナス10℃近くにでもなれば氷の状態は完璧であり、人が歩くのさえ難儀します。車の走行では発進、停止、曲がったりする訳で、スタッドレスへの要求が高まるのは容易に想像できます。しかし性能に不安があれば走行も心配です。

 スタッドレスは、雪、氷、ウェット、ドライなど多岐に渡る性能を誇ります。特に期待されるのが氷での性能です。氷上性能やアイス性能、アイスバーン性能などで示されますが、意味は皆同じこと。氷の上での発進、ブレーキ、グリップ性能を示します。

 最新のアイス性能実現は、除水と密着、そして引っ掻きです。氷とタイヤの間に発生する水膜、これを除水することが効きへの最大効果として実証されています。手法はブルヂストンやヨコハマなどの吸水、ダンロップやグッドイヤーなどの撥水です。いずれも特殊コンパウンドへナノレベルでの技術投与が謳われます。

 例えばブリヂストンが採用する発泡ゴムは、ゴムの中に極小の気泡を取り込み、スポンジのような柔らかさを持った素材です。気泡の内壁に沿って水を流れ込みやすくすること、要は吸水効率を上げることで路面との密着を図ります。

 対してダンロップのナノフィットゴムは、水をはじく撥水ゴムです。水膜を積極的に弾くことで除去を実現します。ナノレベルでゴムの柔軟性を維持し、マクロレベルではブロック剛性を高め、撥水後の密着を訴えます。

 またアイス路面の表面はミクロレベルで凹凸があります。その隙間を埋める為に低温でもゴムの柔らかさを保つ素材を採用し、密着を高めることにも拘っています。プラスしてエッジ効果を効かせます。ブロックやサイプのエッジは勿論、除水に優れる素材そのものが引っ掻きの役割も果たすなど、かなり高度なレベルに達しています。

 しかし、実現の在り方によって性能差は微妙に異なります。市販スタッドレスタイヤとしては一点集中の特殊専用タイヤでは不本意です。アイス性能への拘りは非常に重要ながら、雪路、シャーベット、ウェット、ドライ、寿命、省燃費など、多彩な性能を高次元で実現するのが高性能タイヤとしての評価に繋がる、と考えます。

 要は欲張りタイヤが評価を極めるということ。その為にはバランスを配したトータル性能向上に寄与する技術の搭載が絶対条件です。ナノレベルでの技術はその実現を果たします。

注目される低燃費性能

 最近の低燃費への拘りはスタッドレスへも向けられます。その為に低燃費タイヤ技術を流用、コンパウンドの発熱を抑制しネルギーロスを改善、転がり抵抗を低減します。結果ラベリング制度の転がり抵抗係数に照らすと「A」にもなる製品が出現しています。

 これダンロップなら「LE MANS4」が2015年まで投入していたレベルです。(2016年から「AA」も追加) アイス性能と低燃費性能の追求はかなりの難易度ながら、現在は高レベルで実現しています。

 そしてライフ(寿命)です。摩耗抑制は最新主張でも強調される点です。気にする人は多いはず。ナノレベルやマクロ領域での素材特性を活かし、強い繋がりによって剛性を実現します。

 またブロック内部から支える特殊構造で倒れ込みを抑制、偏摩耗や片減りが抑制され均等摩耗が実現、結果としてライフ向上に繋がります。この効果は特有のフワフワとした心もとなさが改善され、快適性と安定性へも繋がります。

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