最新チェーン事情は、非金属チェーン、タイヤに被せる布製カバー、金属チェーンの3つで定着しました。
非金属チェーンは装着が簡単で乗り心地が良く、スパイクピンにより雪上での効きも信頼できます。耐久性は金属に劣るとされますが、製品によっては5倍の耐久性を持つものもあります。
布製カバーは新たなチェーン規制でその位置付けに確証を持ちました。装着の簡単さ、効きも相応の評価を得ています。金属チェーンは耐久性と効きで最も優れるも、装着の手間や走行の快適性が課題として残ります。
など、様々な特徴を備えた3タイプがそれぞれラインアップされます。特徴に触れた上で注目製品をピックアップします。
2025-2026年タイヤチェーン 注目のラインアップはこう！
非金属チェーンは人気！
非金属チェーンで最も人気を集めるのは、装着の容易さや快適性、制動性能への信頼性が高い点が理由です。その代表例がカーメイトの「BIATHLON EZ×FIT(イージーフィット)」です。この製品は、タイヤに自動でフィットするセルフフィットリールを2つ搭載しており、ほとんど力を使わずスムーズに取り付けられる点が特徴です。
続いて注目の高い製品は「Yeti Snow net WD」で、従来モデルから2014年に進化したハイスペックモデルです。スイスで開発され世界的に評価されており、タイヤを包み込む切れ目のないスプリング構造を採用している為、耐久性と安定性に優れています。
これらの製品は、雪道や凍結路での安全性と取り付けの手軽さを両立しており、非金属チェーン市場で継続的に高い支持を受けています。装着の簡便さと信頼性を重視するユーザーにとって、両製品は特に選ばれやすい存在と言えるでしょう。
布製カバーは最も注目に長ける！
近年、布製タイヤカバーの人気が高まっています。その理由の一つは、従来の金属製チェーンや非金属チェーンに比べて装着が格段に容易であることです。特に「AutoSock」は、スウェーデン発の製品として世界的に認知されており、一部の自動車メーカーでは純正オプションとして採用されるほどです。
ただし市場には類似品や互換製品も増えており、購入時には製品名や仕様を慎重に確認する必要があります。
注目される製品としては、ドイツのweissenfels社による「weissSock」、非金属タイプの「Yeti Snow net」を国内で展開するCOIZUMIが製造販売をする「SNOWTEX」。「SNOWTEX」は国内展開が進んでおり、装着性や耐久性で評価されています。
また、スペイン・バルセロナのISSE Safety S.L.が展開する「スノーソックス」は、ナノレベルの特殊化学繊維を使用しており、従来品に比べて高い耐摩耗性とグリップ性能を実現している点が特徴です。
布製タイヤカバーは軽量で扱いやすく、都市部や短距離走行での雪道利用に向く一方、耐久性や滑りやすい路面での性能差に注意が必要です。用途や車種、走行条件に応じて最適な製品を選ぶことが重要で、最近は国内外で多様な選択肢が増えてきています
金属チェーンは信頼性！
金属タイプの製品は長年にわたり高い信頼性を誇ってきましたが、装着の手間がネックとされることも多く、その点に対する抵抗感が根強く残っていました。しかし、近年の技術革新により、その面倒というイメージは大きく変わりつつあります。
特にイタリアのKONIG（コーニック）は、この分野で絶対的な人気を誇ります。2019年に登場した最新モデル「P1 MAGIC」から進化した「CL MAGIC」は、10mmリンクを採用し耐久性と快適性を両立させた理想型として位置付けられます。
同様に「Comfort MAGIC」は、その快適性と基本性能の高さで支持されましたが、「CG MAGIC」はこれを更に進化させ、基本性能は維持しつつ9mmリンクを採用することで操作性と装着感を向上させています。
これらのアップグレードモデルは、従来の金属タイプの持つ信頼性はそのままに、装着の容易さと使用感を大幅に改善した製品として評価されており、現代における金属タイプチェーンの新たなスタンダードと言えるでしょう。
タイヤチェーン性能比較
非金属チェーン
新型非金属タイヤチェーンを謳う。走行によりタイヤに自動でフィットするセルフフィットリールを2つ搭載。力をほぼ使わないスムーズ取付を実現。環境に配慮した構造・収納ケースを採用する。国内製造、JASAA認定品。
カーメイトが誇る人気製品。耐久性に優れアイスバーンに利くマカロニ型の 超硬マカロニ製スパイクピンが片側48個から54個へ拡大。素材はポリウレタンエラストマーを採用、－20℃の極寒でも柔軟さを失わず耐久性に優れる。
タイヤを包み込む切れ目のないスプリング構造のデザイン。従来のベーシックシリーズから進化、耐久性・耐荷重性をアップしたハイスペックモデル。超硬スパイクピンを埋め込みタイプに変更、より抜け難い。
新開発の外側ロックとネット側面のストレッチ機構を新たに採用しクルマの移動無しで簡単着脱。超硬スパイクピンが強力なグリップを、そして抜群の耐久性も誇る。普通乗用車、ビッグセダン、大型ミニバン、SUVなども適合。
プッシュロック式接続の採用は、不自由さを解消することが狙い。硬くなりがちな外側接続でもスピーディーで時間短縮、更には力入らずの簡単装着を可能としている。当然効きへの効果も謳う。大径4.5mmの超硬マカロニピン使用。
軽量でコンパクト、独自のネットパターンとスパイクでアイスバーンの走行もがっちりグリップ。ウレタンエラストマーの採用は耐摩耗性に貢献。そして取付けはクルマを動かさずに簡単装着を謳う。サイドバンド止め方式採用。
布製カバー
布製タイヤカバーでは先駆者「AutoSock」。素材はポリエステル繊維、無数の細毛が表面に露出し柔らかい雪、硬い雪、凍結路の表面をつかむ。軽量850ｇ、女性でも安心装着が可能。トヨタ、ホンダ、スバル、日産、マツダなど純正採用。
スペインのバルセロナに拠点を置くISSE Safety S.L.が投入。ナノレベルの技術で製造された特殊化学繊維の毛細管現象で、雪路、アイス路に張り付くような走行を可能にしているという。驚くのはサイズ展開、1つのサイズで多くのフォローを実現する。
weissenfels(バイセンフェルス)「weissSock(バイスソック)」は、ドイツの TUV(テュフ)及びオーストリア・スノーチェーン規格 ONORM の認定。取り付けの容易さ、そして振動が少ないく静粛性に優れ、快適な乗り心地を実現。
「Yeti Snow net」を国内で展開するCOIZUMIが製造販売を行う。素材は日本で開発した特殊繊維を使用、バイアスカットで伸縮性と排水性に優れ装着しやすく確かなグリップ力を発揮する。特許のウエーブカットでタイヤにジャストフィット。
金属チェーン
従来品「P1 MACIC」を踏襲することで信頼性を得る施策。快適性と耐久性を両立させた理想型。耐久性を高めるだけでなく、深雪や凍結路など様々な路面状況での効きを謳う。プレミアムタイプを謳うその性能をまず検討したい。
「Comfort MAGIC」を踏襲、金属チェーン特有の取り付けの煩雑さを最低限のレベルまで抑えた。「CL MAGIC」に比較すれば機能面で劣るもKONIGブランドの信頼性は十分感じられるかと。フェンダー内のクリアランスが狭い車への装着が可能。
イタリア weissenfels社製。新設計の自動増締めテンショナーを採用、走行すれば自動的にガッチリ締まる安全設計。形状は亀甲型、縦ばかりではなく横の滑りに対しても効果を謳う。チェーンリングは9mmの採用、コンパクト収納に貢献する。
「雪道楽QⅡ」は耐摩耗性に優れる10mmリングを採用、トレッドは亀甲型で縦横への効きを向上、滑車締め付けによる取り付けでジャッキアップ不要を謳う。装着は乗用車・ミニバン専用、SUV、1・4ナンバーの商用車には使用不可。
