スタッドレスタイヤ 2025-2026年の流れを簡単にまとめると、大きく2つの特徴があります。
まず1つ目は、メーカー毎の進化が一段と進み、普通の乗用車だけでなくSUVや4×4専用モデルでも最新技術を盛り込んだ製品が次々と登場していることです。今のクルマ事情に合わせて、タイヤのラインアップもより細かく幅広くなっています。
もう1つは、新しいモデルと従来モデルの立ち位置がはっきり分かれて来たことです。新製品は当然ながら最新の技術を使って性能を高めていますが、それだけが絶対的な強みとは限りません。
従来モデルには、長年の実績から来る安心感や、幅広いサイズが揃っているといったメリットがあります。そのため最新だから必ず上、古いから劣るという単純な構図ではなく、ユーザーの用途や求めるポイントによって選び方が変わって来る時代になっているのです。
こうした背景から、2025-2026年シーズンは進化を求めて新製品を選ぶか、安心感とサイズの豊富さで従来品を選ぶかという、より明確な選択の場面が広がっていると言えます。
スタッドレスタイヤの動向!
スタッドレスタイヤの新たな展開は大注目の2つ!
スタッドレスタイヤの新製品、今シーズンは大注目の2つです。ブリヂストン「BLIZZAK WZ-1」」は、アイス路での絶対的な効きを突き詰めた性能特化型と位置付けられます。もうひとつが、ヨコハマ「iceGUARD 8」です。効きの持続性と低燃費性能を重視したバランス型を強調します。
ブリヂストン「BLIZZAK WZ-1」は、新しいフラッグシップとして開発された次世代スタッドレスタイヤであり、従来の「BLIZZAK VRX3」から大幅な進化を遂げています。
その特徴は、国内乗用車用スタッドレスとして初搭載となる商品設計基盤技術ENLITENです。軽量化・薄型化・丸みを追求するこの技術により、従来モデルと比べてアイス性能やウェット、ドライ時の総合性能が飛躍的に向上し、かつてない断トツのICEコントロール性を実現しています。
ヨコハマ「iceGUARD 8」は、シリーズが第8世代に進化し、アイス性能を革新的に高める、冬用タイヤ新技術コンセプトである冬テックを採用した第1弾製品となります。
より効く、より長く効くをテーマに開発され、従来の吸水ゴム技術をさらに進化させたウルトラ吸水ゴムを採用し、アイス路での密着性を高めています。雪上でのトラクション性能も改善され、北海道や東北の積雪地域から都市部のアイスバーンまで幅広く対応できる万能型スタッドレスに仕上げられています。
従来品の魅力も見逃せない
2025-2026年のスタッドレスタイヤ市場では、新製品の投入が話題を集めていますが、一方で従来品の持つ魅力も依然として大きな価値を放っています。新型に比べると技術的には一世代前の存在ですが、そこにこそ信頼性と安心感が宿っているのです。
まず、従来品は長年の実績によって性能が実際の雪路やアイス路で検証されており、ユーザーの声やデータが豊富に蓄積されています。未知の領域に挑戦する最新モデルに対し、従来品は実際に試され尽くされた安心感が最大の魅力と言えるでしょう。
更に、モデルチェンジ後は価格が下がることが多く、性能とコストのバランスを重視するユーザーにとっては大きな利点となります。特に都市部や積雪が比較的少ない地域では、従来品でも十分な性能を発揮し、コストを抑えつつ安全を確保できる点が評価されています。
また、従来品はサイズが安定して供給されている為、車種適合や選択肢の幅が広く、消費者が安心して選べる環境が整っています。最新モデルは開発コストや技術的な制約から、まずは売れ筋サイズを中心にラインアップされることが多く、特殊なサイズや旧型車向けの設定は発売当初には用意され難いのが現状です。
それに対して従来モデルは、既に販売実績がある為に、軽カー用の12インチから大型SUVや輸入車向けの20インチ以上まで、幅広いサイズバリエーションが整っています。ユーザーにとっては、車種や年式を問わず適合するタイヤを探しやすいという実利的なメリットが大きいかと。
ファルケンのスタッドレスタイヤは国内撤退‥
ファルケンからスタッドレスタイヤのラインアップが消滅して数年。未だ動向に注目している人がいるようなのでおさらいを。
ファルケンの製品は「ESPIA W-ACE」でした。2018年9月に投入された‥ ところがラインアップを確認すると見当たらない。公式サイトからは削除されています。2021年8月にメーカーへ問い合わせ。それによると製造は終了、その為に公式サイトから削除した。ショップ在庫が捌ければ完全フェードアウトです。
今後は住友ゴムとしてダンロップへ傾倒するしかありません。
スタッドレスタイヤ性能比較
ブリヂストン
ブリヂストンのスタッドレスタイヤは、日本国内で最も幅広いユーザー層に応えるように体系化されており、乗用車からSUV、ミニバンに至るまでカバーされています。その中心にあるのが「BLIZZAK」シリーズで、1988年の登場以来、日本の冬道に特化した技術を積み重ねてきました。
2025年シーズン、新たに「BLIZZAK WZ-1」が加わったことで、従来のラインアップに一つ新しい軸が生まれました。従来の製品が車種カテゴリー別の展開を中心にしてきたのに対し、「WZ-1」はブリヂストンが次世代技術を投入したプレミアムなポジションに位置付けられており、従来型の延長ではなく、未来のスタッドレス像を提示するような存在となっています。
最も象徴的なモデルは「BLIZZAK VRX3」になろうかと。アイス性能の高さと、経年劣化による性能低下を抑える技術が盛り込まれており、北海道や東北といった厳寒地域のドライバーに強く支持されています。
SUVや4×4向けには「BLIZZAK DM-V3」が投入されています。こちらは重量のあるSUV特有の走行特性に合わせて接地面の剛性を高め、雪道や凍結路での制動力を確保しているのが特徴です。従来の「DM-V2」と比較してもアイス性能や摩耗寿命が改善されており、耐久性を重視するユーザーに応える内容となっています。
乗用車用
ブリヂストンが長年培ってきたスタッドレス技術の集大成。「BLIZZAK」シリーズの性能を更に高め、国内市場における冬用タイヤの最高峰を目指して開発された。特にアイスブレーキ性能と操縦安定性の両立を徹底的に追求。
「BLIZZAK VRX」シリーズ3代目。従来品「BLIZZAK VRX2」で培ったアイス性能、その実力は20%の向上を果たし最高レベルに到達。実現するのはより多くアイス表面の吸水を可能にした発砲ゴムの進化系、フレキシブル発泡ゴム。
SUV/4×4専用
SUV/4×4専用「BLIZZAK DM-V2」が進化、「BLIZZAK DM-V3」として投入された。注目は「BLIZZAK VRX2」で採用の アクティブ発泡ゴム2 を搭載したこと。これ2017年登場から「BLIZZAK」シリーズにおける信頼を更に強固なものにした基幹技術!
ヨコハマ
ヨコハマタイヤのスタッドレスタイヤが、市場において独自の地位を築いたのは2000年代初頭に始まる「iceGUARD」シリーズの確立からであり、その後は氷上ブレーキ性能の向上、水膜除去性能の強化、さらにはドライ路面や高速安定性といった冬季の多様なシーンにおける総合力を追求する方向に進化して来ました。
2025年シーズンの主力は「iceGUARD 8」になります。これは2021年に登場した第7世代の「iceGUARD 7」の後継として、ナノレベルで水分子を吸収するウルトラ吸水ゴムを更に進化させ、氷上ブレーキ性能と摩耗寿命を従来より大幅に高めたことが特徴になります。
「iceGUARD 7」は2021年登場の乗用車用スタッドレスで、ナノレベルで水膜を吸収する新開発コンパウンドによりアイス性能を従来から大きく強化。摩耗寿命を延ばしつつ低燃費性も高め、氷に効く・永く効く・燃費に効くを進化させたモデルです。
一方SUV/4×4専用は、2016年に投入された「iceGUARD SUV G075」がラインアップされます。従来品「GEOLANDAR I/T-S」の後継です。重量の大きいSUVが持つ制動力やコーナリング特性に最適化された専用設計を採用しています。
乗用車用
第8世代モデルとして更なる技術革新を盛り込む。第7世代からの小改良に留まらず、アイス性能に対する徹底的な拘りと、新技術コンセプト冬テックの導入により、ヨコハマのスタッドレス史における大きな進化を示す。
ヨコハマ「iceGUARD」シリーズが第7世代に進化。それでも追及する 氷に効く(アイス性能)を一層向上、雪に効く(雪路性能)もレベルアップ、永く効く(ライフ性能)も兼ね備え、一貫した追及姿勢を強調する。
SUV/4×4専用
テーマは SUVに、飛躍の氷上性能を。開発は乗用車用ブランド iceGUARD の基本コンセプトである 氷に効く、永く効く、燃費に効く を踏襲しており、iceGUARD の最新技術を同様レベルで搭載しこれまで以上に高性能化を誇る。
ダンロップ
ダンロップは「WINTER MAXX」をメインとした展開に、新たなラインアップを構築しています。中心となるのが「WINTER MAXX 03」です。これは乗用車向けの最新モデルで、氷の上でもしっかり止まれる性能を重視しています。
従来品は「WINTER MAXX 02」です。こちらは2016年8月に登場。プレミアムスタッドレスとしてのフラッグシップ的役割は「WINTER MAXX 03」に引き継がれ、アイス性能特化というよりも、氷雪・ドライ・ウェットのバランスを意識したモデルへとシフトしました。
SUVや4×4向けには「WINTER MAXX SJ8+」がラインアップされています。SUVは車重があるのでタイヤに負担がかかりますが、このモデルはアイス性能をしっかり確保しつつ、安定感のある走りが可能です。雪道や凍結路を走る機会が多いSUVユーザーに適しています。
SUVとCUVの住み分けを考えると、「WINTER MAXX 03」が乗用車ベースのクロスオーバーであるCUVに適しているのに対し、「WINTER MAXX SJ8+」は重量級で本格的なSUVや4×4に照準を合わせています。
SUVのドレスアップも楽しみたい人に向けて誕生したのが「GRANDTREK XS1」です。ジムニーなどのコンパクトSUVユーザーをターゲットに、冬でもカスタムやドレスアップの楽しさを諦めたくない人がターゲットになるかと。
乗用車用
「WINTER MAXX」シリーズの最新作。「03」になり氷に超速で効くダンロップ史上最高のアイス性能 というのが主張点。そうズバリ、アイス性能の更なる向上を強調したアイス性能特化型プレミアム製品。SUVサイズもフォローする。
全ての冬路面に安定した性能を発揮する特性を強調、バランス型へ。それまでのハイスペックモデルの位置付けは最新「03」へ譲りつつも、従来通り軽カーからミニバン、プレミアム、更にはSUVまでフォロー可能。
SUV/4×4専用
乗用車用「WINTER MAXX 03」に採用したナノ凹凸ゴムを、従来品「WINTER MAXX SJ8」のトレッドパターンと組み合わせ。その結果、アイス性能の大幅な向上を実現。アイスブレーキ性能14%、アイスコーナリング性能11%向上。
カスタムやドレスアップを楽しみたいユーザーに、既存のラインアップでは不満。そこで‥ サイドは片側がホワイトレター、もう一方はブラックレター。好みを外側に装着する。
トーヨー
トーヨーのラインアップを見ると、大きく乗用車用、ミニバン専用、SUV専用という3本柱に整理されていて、その中でフラッグシップモデルとカテゴリー特化モデルが揃う構成になっています。
中心となるのが「OBSERVE GIZ3」です。これは2024年に登場した新世代モデルで、従来の「OBSERVE GIZ2」から大幅な進化を遂げています。アイス性能の底上げと同時に、雪路、ドライでの安定性、さらに耐摩耗性までバランスを追求したのが特徴です。
1つ前の世代にあたる「OBSERVE GIZ2」は現在も併売されています。発売は2020年で、「OBSERVE GIZ3」の登場によって置き換えられていく流れではあるものの、依然としてラインアップに残されています。と言うのも、トーヨーの冬用タイヤにおける技術的総決算とも呼べる製品であり、「GARIT」から「OBSERVE」へとブランドを転換したモデルでもあります。
2017年に登場した「Winter TRANPATH TX」がミニバン専用という枠を超え、SUVや背の高い車種をもカバーするコンセプトを打ち出しており、その存在が「OBSERVE GSi-5」から「OBSERVE GSi-6」への空白期間を補って来ました。
各社がSUV専用、あるいは乗用車用との共有を前面に出した製品群を展開しており、トーヨーとしてもこの流れに応える必要があります。そこで、「OBSERVE GSi-6」と「Winter TRANPATH TX」を2本柱に据えたフォロー体制が整えられました。
更に同時期に発売された「OBSERVE W/T-R」がクロスカントリー系の11サイズを担当し、「OBSERVE GSi-6」が22サイズを揃えることで、合計33サイズのラインアップによる広範なカバーを実現しました。
乗用車用
アイス路でのブレーキ性能や発進時のトラクション性能が進化。アイス制動性能を22%短縮し、アイスコーナーリング性能も4%の短縮を謳う。また経年劣化による性能低下を抑制し、2年後そして4年後でも従来より高い性能維持を実現する。
冬道での路面変化に対応、進化を遂げたNEWスタッドレス! ウェット性能を高め冬道での路面変化に対応、ゴムの経年変化によるアイス路での摩擦力低下を抑制、アイス路での性能が長持ち。新たな次元で開発されたコンパウンドとパターン採用。
ミニバン/SUV/4×4専用
敢えてミニバン専用とは謳わずSUVやミニバンなどのハイト系を強調、新たなジャンルを狙う。HVやSUVでのふらつきを低減し冬道でもしっかり感が得られる。従来品比較でアイス制動性能12%の向上を示す。
先進技術が生み出すグリップ力と操縦安定性。多彩な冬の路面でのハンドリング性能とブレーキング性能向上。いずれも従来から7%の短縮を実現。従来品「OBSERVE GSi-5」を踏襲しつつ素材・パターン技術の大幅な進化を果たしている。
荒れた氷雪路や雪深い路面での走破性を追求したパターンデザインを採用。深雪でのトラクション効果を得るために、サイドに大型サイドブロックを採用し、雪を掴む効果を発揮。「OBSERVE GSi-6」と同時発売でこのカテゴリーの全体フォローを目指す。
グッドイヤー
グッドイヤーのラインアップ、2017年登場の「ICE NAVI 7」は、プレミアム性能を前面に押し出したモデルで、以降「ICE NAVI 8」に引き継がれる形で更なる性能向上が図られています。注目すべきは、きっちり4年周期で最新モデルを投入、市場への期待値と技術進化の両面で戦略的に有効では。
「ICE NAVI 8」は「ICE NAVI 7」の基本設計を踏襲しながら、後継モデルならではのプレミアム化が施されています。単にトレッドパターンやゴム配合を改良するだけでなく、氷雪路や低温時のグリップ、ブレーキ性能、耐摩耗性など全体的な総合性能の底上げを意味します。特に雪国や北日本での使用を想定すると、こうした微細な性能差が安全性や快適性に直結します。
SUV/4×4専用は「ICE NAVI SUV」が控えます。SUVやCUV市場の拡大に伴い、従来の乗用車向けタイヤでは対応しきれない車両重量やトルク、車体特性に合わせた設計が求められます。ただ、12シーズン目という長期展開は、設計自体の古さを感じさせる可能性もあり、新世代SUVの性能要求にどこまで応えられるかが注目ポイントです。
加えて、グッドイヤーは近年オールシーズンタイヤの露出を強化しています。これにより、スタッドレスからオールシーズンへの関心の流入が進みつつあり、市場でのブランド認知が着実に向上しています。スタッドレス需要の季節変動を補完しつつ、通年使用タイヤ市場に参入する戦略は、販売量だけでなくブランドイメージの多角化にも寄与します。
乗用車用
更なるプレミアム性能を強化。「ICE NAVI」シリーズ初の左右非対称アシメトリックNAVIパターンによる効果は、やはりアイス性能の向上が際立つ。アイスコーナリング性能5%アップ、氷上ブレーキ性能8%アップがその証。
1997年に初めて日本市場に導入された「ICE NAVI」シリーズから20年となる節目、氷上ブレーキ性能の向上を最大主張点とし、多彩な路面に対応するプレミアムスタッドレスに位置付けている。向上効果に注目。
SUV/4×4専用
「WRANGLER」ブランドから決別し乗用車用の「ICE NAVI」へスイッチ。方向性なしの対称パターン採用、前後左右ローテーションが可能となりロングライフに貢献。氷上ブレーキ性能22%、雪上ブレーキ性能2%アップ。
ミシュラン
2025年シーズンにおける日本市場向けミシュランのスタッドレスタイヤは、乗用車/ミニバン用の「X-ICE SNOW」とSUV/CUV用の「X-ICE SNOW SUV」の2本柱で構成され、さらなる性能向上とサイズ展開の拡充が進み、成熟したラインアップとして確立されています。
「X-ICE SNOW」は、従来の「X-ICE3+」から一新され、アイス路での制動性能が9%、雪上での制動性能が4%改善されたことが大きな特徴です。これは最新のコンパウンドおよびトレッド設計の進化によるもので、低温下でも柔軟性を保ちつつ、耐摩耗性を維持するバランスが実現されています。
SUV用の「X-ICE SNOW SUV」は、従来モデルの「LATITUDE X-ICE XI2」が2010年発売で現行モデルとしては競争力を欠いていたこともあり、新規市場における巻き返しの狙いが明確です。
日本市場においては「X-ICE SNOW」と「X-ICE SNOW SUV」を組み合わせたシリーズ展開が成熟し、サイズ展開は当初の合計84サイズから、現在では160にも及ぶサイズ設定へと拡充され、乗用車からミニバン、SUVまで幅広く対応可能になっています。
乗用車用
乗用車用「X-ICE SNOW」とSUV用「X-ICE SNOW SUV」を同時展開。コンパウンドとパターンを一新、「X-ICE3+」からアイスブレーキ性能を9%、雪路ブレーキ性能を4%それぞれ向上。近年飛躍的に向上したアイス性能の強調姿勢を示す。
SUV/4×4専用
乗用車用「X-ICE SNOW」とSUV用「X-ICE SNOW SUV」を同時展開。SUV用としては「LATITUDE X-ICE XI2」以来10シーズンぶりの新製品投入。ベース自体が高剛性化、ミニバンを含め車種フォローに長ける性格を保持している。
ピレリ
日本の降雪地域の厳しい路面条件を念頭に開発された、ピレリのスタッドレスタイヤの中で日本市場向けにカスタマイズされたモデルが、「ICE ZERO ASIMMETRICO」です。
2022年7月に投入されたので4シーズン目になります。実質日本市場専用を謳う姿勢はピレリの本気度を感じます。サイズ展開も67と拡大、コンパクトカーからミニバン、SUVまで幅広い車種に対応するサイズラインアップが用意されていることも、日本のユーザーにとっては非常に魅力的です。
技術面では、アイス路や雪路でのブレーキング性能の向上に加え、トラクション性能の最適化が図られており、安全性と快適性の両立が強く意識されています。ピレリは本来欧州市場を中心に展開するブランドですが、このモデルでは日本市場専用の設計やサイズ拡充を行っている点からも、日本特有の降雪環境や道路事情を深く考慮していることが伺えます。
特に、SUVやミニバンなど車両重量が重めの車種にも対応することで、氷雪路での安定感や操縦性が高められている点が特徴です。日本の冬の過酷な路面環境に対応する為の高度な技術と市場戦略が融合したモデルと言えます。
乗用車用
創立150周年を迎えたことを記念し発表は駐日イタリア大使館にて行われた、という文言は本気度を感じる。日本の降雪地域は過酷、そんなユーザーも対象とし国内メーカーへ向く視線を少しでも多く取り込みたい。
SUV/4×4専用
最近注目されるハイエンドSUVやCUVに向けられた製品。サイズ設定は最大22インチ、最小16インチ。高レベルのニーズに応える。括りはSUVウインタータイヤ、夏タイヤ並みの高度で快適な走りを実現する。
コンチネンタル
コンチネンタルのスタッドレスタイヤ「VikingContact 」と「NorthContact」は、いずれも冬季性能に優れた製品ですが、それぞれ異なる特性を持っています。
「VikingContact」は、コンチネンタルのスタッドレスタイヤのフラッグシップモデルとして位置付けられています。特に最新モデルの「VikingContact 8」は、雪上・アイス性能に加え、ウェット性能やドライ性能、快適性、静粛性など、あらゆる路面状況でのバランスの取れた性能を追求しています。
「NorthContact」は、特に雪上とアイス性能に特化したスタッドレスタイヤです。最新モデルの「NorthContact NC7」は、日本の厳しい冬道に対応するため、低温・凍結・雪の多い路面状況での走行安全性を最優先に開発されています。
両者の主な違いは、「VikingContact」が多様な路面状況に対応するオールラウンダー、プレミアムモデルとして特にアイス性能の得意性を謳います。
一方、「NorthContact」は氷雪路に特化した性能を持つ点です。セーフティ・スタッドレスを謳うも、「VikingContact」がプレミアムを主張するので、そこはスタンダードの位置付けが適しているかと。
乗用車用
日本市場への意気込みを強調。ウインター性能を向上させるだけではなく、環境性能と快適性能に対する期待にも応えることが可能。プレミアムである要素を兼ね備え、冬のドライビングを新たなレベルに引き上げた。
「VikingContact 7」はコンセプトを一新。名称も「Conti」が省かれ世代進化の証では。最新第7世代になるのか。いや第6世代後期、という考え方もある‥ パターンは「VikingContact」シリーズで初の左右対称パターンを採用。
低温、凍結、雪の多い路面状況での走行安全を開発の第一目標に、より安全・安心な氷雪路の走行を実現。セーフティ・スタッドレスタイヤを謳うも、同時発売の「VikingContact 8」がプレミアムを主張するので、そこは明確にスタンダードの位置付けへ。
ニュースタンダードを謳いアイス路面でも搭載するパフォーマンスを最大限に発揮するのが主張点。従来品を「ContiVikingContact 6」とし、先進技術を用いて氷上性能を大きく向上。環境に配慮し、燃費性能も大きく改善した渾身の自信作。