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第3回 DAVANTI DX640 本質を深堀り。ドライグリップに不満無し!

 前回はファーストインプレッションをお届け。ただ慣らし中でもあり本質を深掘りするレベルには到達せず。それでも100km以上を走破、そこそこの感触は掴んだ、と報告しました。そして今回(8月29日)、いよいよ全開走行? 特に最大興味のドライグリップの本質をキッチリお伝えしたい。

ドライグリップ、スポーツ性能の本質を知る!

 報告最優先はドライグリップ、そう「DX640」のスポーツ性能です。カテゴリーの括りはスポーツコンフォート、ライトスポーツと括ることも可能。快適性を備えながらもコンフォート以上のスポーツ性能は有しているはず。でも完全スポーツには達していない。そのあたりのバランスはどうよ?

 ということで、いつものテストコース? に向かいます。仕事場から約2時間以上掛けて赴く山間部。湖畔沿いを走る非常に気持ちがいい峠道。低速コーナー連続でアップダウンもあり、シフト操作とブレーキングでコーナーリングを試すには絶好の場所。楽しー!が感じられるか、イザスタート!

 まずは停止状態から発進加速を試しましょ。回転数を一気に上げ食い付きに対する実証です。キュルキュル、という鈍いスキール音を発するも直にグリップ状態完全化で加速体制に入ります。2~3速へのシフトアップもスムーズ。いいんじゃね!

 コーナーへ突入、かなりタイトなので絶対的なスピードはそこそこ。2速ホールドで深くブレーキング、そのまま旋回体制に入るとヨレは感じず、粘るようなスムーズさでジワリと旋回する様に一瞬ニンマリ。

 3速にシフトアップ、スピード上がるもまたコナーが迫ります。ブラインドなので対向車が来ないのを確認。今度はガツンとブレーキングから2速へシフトダウン。2速ホールドでS字に近い2つのコーナーへ突入。少しアクセル踏み込むもOUT側のショルダーとサイドが踏ん張んばっている。切り返しも姿勢は安定、いずれもグリップを維持し外に逃げる感触皆無です。

 というようなコーナーが更に連続します。更にスピード域を広げ臨んでみた結果、鈍いスキール音を発したので、峠道でこれ以上攻める走りは止めました。

 タイトな峠道でここまで粘る、そうグリップするのは想定以上です。忖度なしに大満足。我が愛車との相性も悪くないっすね。

 ただ完全スポーツのそれとはやはり異なります。絶対的な剛性を持ってガッチリ食い付く安定性には少しばかり欠けるイメージも。粘りつくようなグリップ感は比較すれば挙動の安定性に欠ける、微妙だなと感じる人居るかも。この点は見解が分かれるところかもしれません。

 ということでドライグリップ、スポーツコンフォートを超える本質を実感出来ました。更に限界を探りたいけれどこれ以上はサーキットじゃないとダメ。峠道で行う走りはここまでです。

滑らかさの再確認、ノイズと乗り心地に変化は?

滑らかさはやはり好印象

 「DX640」の滑らかさは慣らしの完了で更に好転、今回もその印象不変です。ブロックの馴染みが均一化、滑らかさが直接伝わるようになり最大性能に到達したと受けとめています。
 
 滑らかというのはタイヤ回転のスムーズさ。しかしトレッド面の形状、コンパウンドの素材などによってはノイズを引き起こし乗り心地さえも悪化させます。

 基本的にDAVANTI(ダヴァンティ)全体における素材技術は高度化、とは言い難い。詳細が見出せていないので想像だけれど、アジアンタイヤにおける平均的技術の踏襲レベル、と考えます。なら残るブロック形状と溝配置、このバランスが効いている?

 当初から注目しているのはセンターの3本リブ。IN側からOUT側へ向かうほどドライグリップに長ける印象で溝のカッティングが少数化。3本のバランスが想像以上にマッチしているのでは。またショルダーも一見無骨なデザインながら最適に機能している為かと。

 とにかく一皮むけて馴染みの感触が伝わるレベルに好印象、更に走行を重ねる今回も終始その体感に不満無し。繰り返すけれど運転がラク(楽)になり、長距離ほど実感の度合いが上がると思います。

ノイズと乗り心地は変化も‥

 柔らかさのあるサー音が響く、というのが最初の印象。スポーツタイヤのガー音とは大違い。それでもコンフォート系の静さとは異なる。柔らかさのある音に意外性、スポーツ系であることを期待していた分だけ拍子抜け。その通りなのだけれど、実は路面コンディションに左右される傾向も。

 路面の粗さが目立つコンディションでは、サー音からガー音へ変異。ノイズの響きがスポーツのそれを彷彿させます。同時に乗り心地も硬さの重きが増す。凹凸に対する衝撃吸収性はやはりそれなりのレベルと受け止めます。

 老体の愛車はダッシュボードがやや緩んでいるような。それが粗い路面でびびり音となり車内に響き渡ります。グリップの高さに満足するも、その弊害はここに影響。但しガチガチのスポーツよりはまだまし。もう一段階柔らかいイメージ。微妙な硬さとしておきますか‥

 前回、静かだけれど乗り心地が硬い、というアンバランスに戸惑う、としたけれどこのシーンで更に納得。滑らかさは維持するけれど、快適性全般については相応レベルに留まる、という評価かな。

 原因はコンパウンド素材でしょう。ゴム感覚に対する適正に少しばかり不安が‥ これは確証を得たいところです。ウェット走行時に本質は見えてくるはずなので、その時に再度触れたいと思います。

燃費

 前回14.6km/lを記録しこれまでの最高を謳いました。街中から峠までの一般道を一定速度厳守で走行した結果です。そして今回、燃費対象とする走行距離168.4kmに対し12.1km/lを記録しました。まさかの数値にビックリ! いい意味で‥

 かなりハードな走りを連発し、燃費など度外視で性能の把握に集中。それでもこの結果、欧州規格だけれどラベリングの転がり抵抗係数「C」はかなりのもんだと実感。搭載性能として受け入れましょう。

 なおトータルの走行距離は282.1kmになりました。非常にいい状態に仕上がっています。

アシスタントも把握に努める

 適正評価へ向けて偏りのない公平さを高めたい。その為に今回はアシスタントを同乗、運転交代で双方による印象の平準化を狙いました。しかしながら、そもそも経験上比較対象が乏しいこと、更には体感の捉え方に迷いが大きいという。従ってタイヤ評価は非常に難しい、というアシスタント談。

 残念ながらアシスタントの印象を反映する内容は僅かに留まります。それでも私が助手席で感じられたのは意義あり。ドライバー目線だけではなく同乗者目線もプラスし中立性をこれまで以上に反映出来たと思います。

 今後修行を重ね体感へのプロセスを確立して欲しいと熱望します。

次回の予定

 大きくは2つの課題を残します。ウェットと高速走行です。ウェットは天候次第なのでその時が来たら最優先で臨もうと考えています。「DX640」はEngineered in Englandだけれど、Made in Chinaです。中国製のウェット性能、一定評価を得ること可能なのか興味あるでしょ?

 一方高速走行は既に予定あり。9月12日にSUGOでスーパーGTが開催されますので観戦に行こうと考えています。この際、高速道路を利用し相応の距離を走ることに。完全把握が出来るでしょう。

概要

ターゲットはパッセンジャーカーとSUV

  • カテゴリー:スポーツコンフォート
  • サイズ:16~22インチ
  • 扁平率:60~30%
  • 発売:2019年8月

ターゲットはパッセンジャーカーとSUVだという。既存サイズは16 ~ 22インチ、30 ~ 60%扁平まで構築するし、なるほど! これならパッセンジャーカー、いわゆるUHPへの主張も頷けそう。

製品詳細

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