ベースとなるKR20からパターンとコンパウンドの見直し
- カテゴリー:スポーツ
- サイズ:15~18インチ
- 扁平率:55~35%
- インプレッション募集中
「KR20」シリーズの改良版として開発された。パターン設計とコンパウンドの見直しが行われており、グリップ力と耐摩耗性の両立が図られている。実戦的なパフォーマンスと使い勝手を併せ持つ。
製品情報
KENDA「KR20A」は、「KR20」シリーズの改良版として開発されたモデルです。グリップ性能によるドライビングフィールのバランスが取れた製品であることが特徴です。バランスとは、性能面・耐久性・扱いやすさ・使い道の幅広さといった複数の要素が兼ね備わっていること。それにより実戦的なパフォーマンスと使い勝手を併せ持つ、と言える。
サイズ展開は、18 ~ 15インチまでの9を実現します。実績あるグローバルでも14となっているので、もう少しということでしょうか。そしてTREADWEARは200を設定します。製造国はベトナムです。
「KR20A」は、ベースである「KR20」と比較し、パターン設計とコンパウンドの見直しが行われており、グリップ力と耐摩耗性の両立が図られています。
トレッドパターンは、センター部にリブ構造を持たせ、応答性を高めるとともに、ショルダー部には大型のブロックを採用することでコーナリング時の接地面積を確保し、安定感を向上させています。
また、排水性に配慮された縦溝の配置により、ウェットコンディションでもある程度の安全性を確保しているが、あくまでもこのタイヤの主眼はドライ性能にある為、雨天時の限界性能については少しばかりトーンが低いような気がします。
コンパウンドに関しては、「KR20A」では改良型のシリカブレンドを採用しており、ドライグリップの向上と同時に、耐久性と温度依存性の抑制が意識されています。これにより、連続したスポーツ走行でも性能の変化が穏やかで、熱ダレし難い特性を持っているという。
静粛性や快適性は、この手のスポーツタイヤとしては平均的な水準であり街乗りでの利用が可能。ただ実際ロードノイズは大きめで、乗り心地も硬めとなる為、快適性を最重視するユーザーには向かないでしょう。しかし、日常走行とスポーツ走行の両立を目指すユーザーにとっては許容範囲内と言えそう。
またドリフト用途での支持が高く、滑らせ易くコントロールし易いという評価を受けている。スリップアングルが比較的大きく取れる性格と、過度に粘らず意図した通りのラインを描きやすい特性により、アマチュアから中級者レベルにとっては有りという判断が伺えます。
ちょっと詳しく。グリップ力に関しては、Sタイヤやハイグリップラジアルのような極端な粘りはないものの、十分にスポーティなフィーリングを持っており、特に意図的にコントロールできる滑りやすさが魅力だそうな。
ドリフトや限界走行の練習において、ドライバーがクルマの挙動を読み取り、反応し、制御する能力を養う上で非常に有用。TREADWEAR200というコンパウンド設定も、グリップと摩耗のバランスがよく、1日中走っても性能が極端に落ち難い安定感があり、結果として走って楽しい、費用対効果が高いという高い満足感に繋がっているかと。
更に「KR20A」はストリートユースを前提として設計されている為、例えば平日は通勤、週末はジムカーナやドリフト練習というような使い方にも対応可能です。このような二面性、つまり普段使いにも支障を来さず、かつ走行会やイベントではしっかりと走れる性能を備えている点が強みだと言えるでしょう。
耐摩耗性も一定以上に確保されており、日常使いでのタイヤ寿命も現実的であり、サーキットでの数時間の走行によって急激に寿命が尽きるような不経済さは無いようです。
TREADWEAR200についてもう少し触れると、ストリートラジアルとしてはグリップ志向の部類に入り、サーキット走行やドリフト用途にも対応可能な、いわばこのところ過激になりつつあるアジアンタイヤのスポーツ基準点とも言えるスペックになります。
グリップと耐久性のバランスが比較的良く取られていると評価される。極端にソフトなタイヤ(例として:トレッドウェア100あたり)ほどのピーキーなグリップはないが、日常使用や連続周回での過熱・熱ダレに対しては優位であり、安定した性能を長く維持出来ると思います。
総じて「KR20A」は、スポーツ走行、特にドリフトを志向するエントリーユーザーや練習用として最適な選択肢であり、ある程度のパフォーマンスを確保したいユーザーに対して的確に応える製品だと思います。