NITTOが誇るUHPコンフォート「NT830」が進化
- カテゴリー:コンフォート
- サイズ:15~20インチ
- 扁平率:55~35%
- 発売:2020年4月
- 1件のインプレッション
パターンデザインは基本的に従来を踏襲。先進性と個性派を両立するスポーツ「INVO」の流れを汲むデザイン。ただコンパウンドの大幅な進化によって静粛性と低燃費の両立を果たす。
製品情報
NITTOが誇るUHPコンフォート「NT830」が進化、「NT830plus(エヌティハチサンマルプラス)」として投入されました。パターンは従来を維持、コンパウンドの大幅な進化が主張点になるかと。
初期設定サイズは 245/35R20 95W ~ 165/55R15 75W までの18を構築。国内発売は2020年4月1日から。ただオートウェイによる展開は2021年から、しかも2サイズスタート。しかし徐々に拡大‥
従来品「NT830」は2012年に投入、従って8シーズンを完遂し9シーズン目で進化したことになります。アジアンタイヤの括りを受け入れるのなら適正かと。一方トーヨーのひとつとしてならやや放置期間が長かった。
「NT830plus」のパターンデザインは基本的に従来を踏襲。先進性と個性派を両立するスポーツ「INVO」の流れを汲むデザインによって、静粛性と低燃費の両立が最大主張点。
再確認してみます。センターのワイドリブは高速安定性とステアリングレスポンスを向上、ブロックサイズの分配は乗り心地の向上とロードノイズを低減。3ワイドメイングルーブは、排水性を向上しウェット性能に貢献します。
3バリアブルピッチパターン、ストレート溝の側面に細かい縦溝模様を採用したクワイエットセレーションデザインともに、パターンノイズ低減効果を強調します。特徴的パターンは斬新さを示すお飾りではなく、特にノイズ効果を実践する役割が与えられています。
plus進化の焦点はコンパウンドです。独自の材料設計技術による専用コンパウンドを採用。残念ながら低燃費タイヤ規定は満たしていないけれど、実現する転がり抵抗係数「B」(従来は「C」)、ウェットグリップ性能「a」(従来は「c」~「d」)は大幅なグレーディングアップ、そう性能向上を実現しました。
またパターンは踏襲というものの変更箇所も見られます。ショルダーのサイプがそれ。従来よりも20~30%深溝化し、摩耗末期まで性能維持を図るというからロングライフへ貢献することになる。
静粛性に対する徹底した拘りは健在です。従来から採用する左右非対称パターンは、路面との接地時に発生するパターンノイズを効果的に抑える工夫が施されています。
特にIN側には細かいサイプや狭めのリブ配置があり、音の発生源となる空気の振動を最小限に抑える設計を採用。これにより、車内に伝わるノイズが大幅に減少し、長距離ドライブや高速走行時でも快適な乗り心地が持続します。
ドライ性能とウェット性能のバランスにも優れているという。新採用のコンパウンドにはシリカを高配合した新配合材が使用されており、路面との摩擦力を最適化しつつ転がり抵抗を抑制します。
結果として、雨天時の濡れた路面でも優れたブレーキ性能を発揮し、ハイドロプレーニングへの耐性も強化されています。排水性についても、ワイドな縦溝と横溝のレイアウトが効果的に水を排出することで、路面の接地性を安定的に維持することが可能です。
操縦安定性も強みです。高速域での直進安定性が高い点は、NITTOブランドらしいスポーティな要素が反映されている為かと。センターリブの剛性が高く設計され、ステアリングレスポンスがシャープになり、ドライバーが意図したラインをトレースしやすくなる。
スポーティなフィーリングを求めながらも、ラグジュアリーな乗り心地を犠牲にしたくないユーザーにとって、非常にバランスの取れた製品です。
従来品「NT830」でも触れているけれど、本来ならプレミアムコンフォートに括りたいレベルです。しかしアジアンタイヤにはそれを設定せず。既存掲載でこのレベルが他に見当たらずですから。今回も不本意ながらコンフォートへのポジショニングに留めます。
NITTOはスポーツに傾倒しているイメージ強いのですが、プレミアムコンフォートの投入はラインアップの拡充に重要な意味をなしています。スポーツとSUVばかりではユーザーの広がりに繋がらない。ということで新たなplus進化に期待します。
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インプレッション
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