安全性と静粛性を両立させたスタンダード
- カテゴリー:スタンダード
- サイズ:13~17インチ
- 扁平率:80~55%
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運動性に優れ、かつ環境や経済性にも配慮した総合バランス型。ただターゲットは、軽・コンパクトカーからミドルセダンまで幅広い。従い実際運動性というよりも、実用向けが最適かと。
製品情報
KENDA「KR203(ケーアールニヒャクサン)」は、高い安全性と静粛性を両立させスタンダードを謳います。フルスペックの名称では「KENETICA ECO(ケネティカ エコ)」が添えられており、英語のkinetic(キネティック)=運動の、動きに関するという語に由来します。
ことから運動性に優れ、かつ環境や経済性にも配慮した総合バランス型というコンセプトを見出します。ただターゲットは、軽・コンパクトカーからミドルセダンまでという幅広さに対応しており、運動性というよりも実用向けと言えるポジションが適していると思います。スタンダードへの配置はその意向を実証します。
サイズ展開は13~17インチの10以下なのでまだ不十分です。今後の拡大は大いに望まれるところかと。
因みにグローバルな展開としては、13~17インチまでながら、数としてはかなり豊富なサイズラインアップを果たしています。更には、速度記号がT(190km/h)、H(210km/h)、V(240km/h)までカバー出来るスペックです。この点、アジアンタイヤのしかもスタンダードとしては際立つかと。なお製造国は中国です。
さて、「KR203」のトレッドデザインは左右非対称のアシンメトリックパターンを採用しています。コーナリング時の安定性とハンドリングの応答性の優れます。またトレッドセンターとショルダーのブロック配置が最適化されており、直進や旋回の両方で路面への踏み込み感が自然かつダイレクトだという。
4本の縦溝が水の排水をスムーズに行い、ウェット路面での排水性能を高めながらハイドロプレーニングへの抵抗力を強化しています 。
素材面では、KENDA独自のシリカコンパウンドをトレッドに配合しており、全体的な転がり抵抗が低減される一方で濡れた路面でのグリップ力も維持されています。この相反する性能をバランス良く実現することで、ドライそしてウェット双方での安定した制動性能と燃費の改善が可能とな。
静粛性は、トレッドのパターンにより周波数帯域を分散させ、走行音の低減を図っています。メーカー公称では非常に静かな乗り心地を強調、街乗りから高速域まで快適に走れると主張しています。
更に、環境性能と維持費のバランスにも配慮されており、転がり抵抗の低減により燃費性能が向上するだけでなく、長寿命設計によりライフサイクルコスト(燃費+交換頻度)でも優位になる可能性があります。
まとめると、「KR203」はKENDAの中で、正に実用性・経済性・快適性の三点を高い次元で実現したと言えそう。ただマイナス面を探ると、そこは極端な条件、例えば大雨やワインディング、高速連続走行などではコンフォート系プレミアムに及ばない。従い走行環境や車種事情に応じた選択が望ましい思います。