KENDAタイヤは、台湾を本拠とするグローバルタイヤメーカーです。1962年に設立され、幅広い分野のタイヤを製造しています。元々は自転車用から事業をスタートし、長い年月をかけてオートバイ、さらには自動車用の分野へと製品展開を広げて来ました。
製造拠点は台湾、中国、ベトナムなどにあり、グローバル市場に向けて大量生産と輸出が行われています。またKENDAはOEM供給も積極的で、他ブランドの製品を製造するなど裏方としての存在感も大きいかと。
技術開発にも注力、欧米などに技術センターを設置し、現地の市場ニーズに応じた設計や性能テストを行っています。特に米国ではモータースポーツ用などでも認知されており、KENDAブランドのスポーティなイメージ構築に努めています。
世界シェア争いに注目
世界シェアの観点から見ると、同じ台湾メーカーとしてKENDAの方がNANKANGよりも上位に位置していると考えられます。ザックリながら、2022年はKENDAが24位に対してNANKANGは58位でした。
KENDAは、グローバルに展開しているメーカーとして非常に幅広い製品ラインを誇ります。自転車用、バイク用、乗用車用、トラック・バス用から、農業用、産業機械用までカバーしています。特に自転車とバイク用では、世界トップクラスのシェアを誇っており、この分野だけでも年間数千万本以上の規模を持っています。
自動車用も年々成長しており、欧米など主要市場にテクニカルセンターやテスト拠点を設けており、地域特化の製品展開が進んでいます。
KENDAはOEMなどの受託にも力を入れており、大手の自転車・バイクメーカーを中心に多数の供給契約を持っている点は大きなアドバンテージです。
こうした点から、グローバルでの事業規模・販売本数・市場カバレッジ・売上高といった総合的な観点で、KENDAの方が世界シェアは明確に上に位置していると言えそうです。
KENDAの方向性
KENDAは実用志向で価格と耐久性に優れた庶民派アジアンタイヤ、というイメージになるかと。一方比較されるNANKANGは性能志向とデザイン性を重視した中・上級者向けアジアンタイヤ、という見方もあります。
アジアンタイヤの括りでは、価格は両者ともリーズナブルですが、NANKANGのスポーツモデルはやや高め、対してKENDAは全体的にさらに一段安い傾向という捉え方が出来るかと。
日常の通勤や買い物中心ならKENDA、週末にワインディングやサーキットも楽しみたいならNANKANG、といった選び方。しかし、その差は拮抗しておりどちらも年々性能を向上、アジアンタイヤを主張する上で双方役割は大きいかと。
総じてKENDAは、実用性とコストを重視する人にとって非常に魅力的な選択肢になろうかと。安かろう悪かろうとは一線を画すブランドへ成長を遂げています。
KENDA(ケンダ)タイヤ性能比較
スポーツ
「KR20」シリーズの改良版として開発された。パターン設計とコンパウンドの見直しが行われており、グリップ力と耐摩耗性の両立が図られている。実戦的なパフォーマンスと使い勝手を併せ持つ2面性を備える。
「KR20 KAISER」というブランド名でも知られている。容易にスポーツ走行を楽しめる製品として高い評価を受け、プロユースではなくアマチュアやエントリーユーザーを主なターゲットに据える。定番モデルとして認知済み。
コンフォート
ターゲットはコンパクトカーやセダンといった日常使いのクルマ。特化型の低燃費タイヤではないものの、経済性と環境配慮をバランス良く両立。アジアンタイヤの中でも特に実用性の高いモデルと言える。
スタンダード
安全性と静粛性を両立させたスタンダード。ターゲットは、軽・コンパクトカーからミドルセダンまでという幅広さに対応しており、運動性というよりも実用向けと言えるポジションが適している。スタンダードへの配置はその意向を実証。
基本性能も備えていながら安価で実用的。日常使用における安全性と静粛性、そしてコストパフォーマンスに重点が置かれている。コンフォート系を謳うもスタンダードに配置、万人向けの主張を受け入れる。