更にM/T寄りにしより過酷な北米市場をターゲット
- カテゴリー:4×4(R/T)
- サイズ:16~20インチ
- 扁平率:75~50%
- 発売:2025年3月
- インプレッション募集中
より過酷な環境に耐えるための本格派R/Tを謳う。見た目にも更にM/T寄りのワイルドな印象が強く、悪路走行における耐久性と走破性が強く意識されている。本格的な走りを求めるユーザーに応える。
製品情報
トーヨーは、SUV用ブランド「OPEN COUNTRY」シリーズにおいて、「OPEN COUNTRY R/T TRAIL(オープンカントリー アールティー トレイル)」を投入しました。サステナブル素材を採用し、オフロード性能とアグレッシブなデザインを兼ね備えた新R/T(ラギットテレーン)を謳います。
サイズ展開は LT 265/50R20 115/112Q ~ LT 265/75R16 123/120Q までの7つを設定。2025年3月から発売を開始しています。
R/T(ラギットテレーン)とは、でこぼこのある、ごつごつした、起伏のある地形や路面に対する特化性能を持つことを意味します。従来品は2016年投入の「OPEN COUNTRY R/T」です。
トーヨーの主張によれば、不整地や泥濘地の走行に強みを持つ本格的なオフロード性能を備えたM/T、オンロード中心でありながらオフロードとのバランスも重視した全地形型A/T、この両タイプを展開してきました。そして、その中間に位置するR/Tのパターンデザインを他社に先駆けて開発しました。これが「OPEN COUNTRY R/T」です。
そして「OPEN COUNTRY R/T TRAIL」は、オフロード性能とタフネスさを兼ね備えたR/Tの主張を重ねます。新R/Tを謳う所以は、パターンデザイン、耐久性、対応用途など、細かい部分において使い分けがなされており、それぞれが異なるユーザー層や走行環境に向けて最適化されていること。
「OPEN COUNTRY R/T」から進化、というか違いはこう。「OPEN COUNTRY R/T」は、日本市場向けを意識して開発されたこともあり、オフロード性能を持ちつつも、舗装路での快適性や静粛性を持つ設計を採用しています。比較的軽量な車種やオンロード志向のSUVユーザー向けに、乗り心地とロードノイズの低減を意識した構造となっており、過剰なサイド補強は控えめです。
ブロックは比較的コンパクトで間隔も狭く、ラグパターンの一つひとつにノイズ抑制や接地安定性への配慮が見られます。その為に、オンロードでの走行性能に優れ、SUVなどでの普段使いにも可能性を見出しています。
一方「OPEN COUNTRY R/T TRAIL」は、より過酷な北米市場をターゲットにしており、ショルダーブロックがよりアグレッシブで深く、間隔も広いため、泥・砂などをしっかりと掻き出し、より高い自浄性とトラクション性能を発揮する設計になっています。
見た目にも更にM/T寄りのワイルドな印象が強く、悪路走行における耐久性と走破性が強く意識されています。
また特に大型ピックアップトラックやけん引作業を想定しており、LT規格でのサイズラインアップとなり、サイドウォールの補強も厚くなっています。岩場や林道などでの接触によるカットへの耐性が高く、空気圧を落として走行するようなシチュエーションにも耐えやすい構造とな。
装着対象となる車両やユーザー層にも違いがあります。「OPEN COUNTRY R/T」はクロスオーバーSUVや中型4WD、日常使いを重視するライトユーザーに向けられたモデルです。快適性と実用性の両立を図った都会派オフロードタイヤです。
対して「OPEN COUNTRY R/T TRAIL」は、ヘビーデューティな用途に適したフルサイズトラックやオーバーランド系ビルドを意識した設計となっています。見た目の迫力、耐久性、積載対応力など、より本格的な走りを求めるユーザーに応えること可能かと。より過酷な環境に耐えるための本格派R/Tであると言えそう。
アウトドアやオフロードレジャーを楽しむユーザーのみならず、日常使いとタフな用途を両立させたいというニーズにしっかり応える製品です。特に北米市場での人気が高い理由は、そのタフな外観と実際の走破性だけでなく、実は街乗りにおける静粛性やライフ性能をも犠牲にしていないという万能性にあるのでは。
悪路走行と日常使用という、一見相反する要件を高次元で融合させた、現代のR/Tにおける完成形とも言えそうです。
名称からは従来のマイナーチェンジという印象が感じられます。しかしながら、性能両立に自信を示し、従来を超える進化レベルは目を見張るものを感じます。と言うか、コンセプトそのものに違いを持っており新たな進化レベルで間違いないかと。
搭載技術
パターンデザインは、ノイズを抑制し快適性に貢献する3バリアブルピッチを採用します。またオフロードのトラクション性能を高めるジグザグワイドグルーブを、ブロック剛性の最適化を目指すことで、耐摩耗性および耐偏摩耗性に対応するラテラルサイプを導入。耐石噛み性能およびストーンドリリング抑制のストーンインジェクターも構成します。
サイドデザインは、耐久性、耐外傷性、耐パンク性を抑制しオフロードでのトラクション性能に寄与するディープバットレスデザインが刻まれます。