スタッドレスタイヤ比較(スタッドレスタイヤの選び方)2008−2009

各タイヤメーカーでは、今シーズンも最新技術を結集した高性能なスタッドレスタイヤを投入しユーザー獲得を狙います。
スタッドレスタイヤは、年々タイヤの基本性能の高さが増していますが、近年は氷雪路での安全性能はもちろんのこと、ドライ路面や融雪によるウェット路面での走
行性能の高さもかなり向上しています。
都会派のスキーユーザーであれば、全くのドライ路面の走行の方が長く、その為高速安定性なども求められ、夏タイヤの快適性能をも併せ持つマルチなタイヤがスタッドレスタイヤには求められているのです。
そのニーズに出来る限り応えようとするタイヤメーカーの動きが、近年の高性能なスタッドレスタイヤの発売へ繋がっています。
また、昨今のCO2の排出量削減や環境保護が叫ばれる現状で、夏タイヤ同様転がり抵抗の低減やその素材に拘った「エコ」性能も併せ持つスタッドレスタイヤの出現も見られます。
スタッドレスタイヤ比較の基本知識
スタッドレスタイヤと夏タイヤ比較
スタッドレスタイヤには、氷雪路での水膜により弱まる摩擦を回復させる為に、高い排水性能が備わっています。夏タイヤと比較してトレッド面に排水溝のような溝が多く刻まれているのはその為です。
また、グリップや制動力確保の為に特殊素材を入れ氷を引っかく摩擦力を稼いでいます。
更に冬路は低温であるので、柔らかいゴムを使用して路面設置性を高めています。最近では、ミニバンや1BOX専用スタッドレスタイヤも発売されており、ショルダーに硬いゴム、トレッド面に柔らかいゴムを使い分けることによりふらつきを解消し、快適性能と安全性能を両立しています。
しかし、ドライ路面ではスタッドレスタイヤの性能向上が図られても、スムーズなトレッド面をもつ夏タイヤにはかなわないのも事実です。
スタッドレスタイヤの選び方

雪道走行で一番緊張するのが、ブレーキ操作時と轍などを越えるときの横滑りです。特に、雪道走行の経験が少ない人ほどそのヒヤッとする感覚は大きく、なかなか心臓のドキドキが収まらないことがあります。
昨今のスタッドレスタイヤは、その性能が飛躍的に
向上しており、一昔前のタイヤとは比較にならないほど、雪道での走行が安定しています。日本のスタッドレスタイヤの性能は世界一だそうで、よほどの無理をしない限り立ち往生してしまうことは少なくなりました。その為に、外国メーカーでも日本国内向けには日本国内で開発を行うことが珍しくなくなっています。
このようなタイヤメーカーの動きから、スタッドレスタイヤはまず、日本の雪質や走好条件に合ったタイヤであることが基本となります。
冬の路面から見てみると、圧雪路での走行は各スタッドレスタイヤともそれ程差が出ないようです。しかし、販売訴求においてタイヤの横滑りに自信を示しているタイヤは、的を得ているタイヤとして十分検討に値します。
氷上路では意外と違いが出やすく、ふわふわとした心もとない走りをするタイヤはやや安心感に欠けるような気がします。やはり氷にへばりつくようなどっしりとした走りができることが理想です。
このことからスタッドレスタイヤに求められることは、圧雪路では安定した走行性能、氷上路ではグリップ性能、シャーベット路では走破性、そしてドライ路では高速安定性や静粛性などとなります。
しかし、どれも実際に走行してみなければ体感を得ることはできませんが、スタッドレスタイヤ購入時の比較評価において、タイヤメーカーからユーザーへの訴求ポイントが何なのかを最低限理解することだけでも、スタッドレスタイヤの選択が容易になります。
スタッドレスタイヤの使い方
スタッドレスタイヤの使用は、3年も経過するとゴムが劣化し、本来の雪を噛むという効果が衰えてきます。特に、夏の使わない期間の保管方法は大変重要で、適切な管理をすることで長持ちします。しかし、それでも限界はありますので、3年以上経過したスタッドレスタイヤはゴムの減りや硬さなど要チェックです。

スタッドレスタイヤは、やや滑ると感じた場合、空気圧を微妙に下げることで接地面が増しグリップ感が得られるようです。また、圧雪になって雪がまだ柔らかい時には、面圧を上げてブロック剛性を上げる必要があるので空気圧は高いほうが効果があると言われています。しかし、スタッドレスタイヤの性能を総合的に発揮させるには、その車の標準空気圧を意識すること、これはタイヤメーカーの指針でもあるようです。
スタッドレスタイヤは、一般的に縦方向のグリップが強くて横方向のグリップが弱いものです。つまり、発進や制動には強いがちょっと滑るとツルンとなりスピンすることが多いのです。しかし、最新のスタッドレスタイヤはこの横滑りに注目しその性能アップが図られています。この縦方向と横方向のバランスがメーカーにより異なり、それが性能の差となっているのです。バランスは人により好みが分かれますが、雪道に不慣れな人は横方向のバランスに優れたほうが扱いやすいかもしれません。
このような観点からお勧めのスタッドレスタイヤを挙げるとすれば、国産メーカーでは圧倒的な人気を誇るブリヂストンの「REVO2」は外せないでしょう。そして、今シーズンは各メーカーから新製品が数多く発表されており、ミシュラン「X−ICE XI2」、ヨコハマ「アイスガードトリプル(アイスガードiG30)」、ダンロップ「DSX−2」、トーヨーではミニバン専用スタッドレスタイヤ「Winter TRANPATH MK4」など選択肢が豊富です。
スタッドレスタイヤでの雪道走行の本音
高性能のスタッドレスタイヤでも、雪道走行で過信は禁物です。そこには、どんなシーンで危険が待ち伏せているか分かりません。常に慎重さが必要です。
スタッドレスタイヤは、圧雪路では本来持ち合わせている雪を噛む効果がかなり実感できます。広い駐車場などで急ブレーキの体験ができれば、スタッドレスタイヤが効いているその効果が体感できると思います。
しかし、急ハンドルを切った場合は、夏タイヤのような思い通りに曲がる感覚は得られません。一昔前のスタッドレスと比較して最新スタッドレスは横方向の性能がかなり進歩していますが、それでも雪道で夏タイヤのような感覚を得ることはできません。安全に曲がる為には、スタッドレスタイヤのグリップ性能に頼るのではなく、スピードを十分に落としてからハンドル操作に入ることが最も確実な方法です。
氷のようなアイスバーンでは圧雪路以上に滑ることは明らかで、雪国のドライバーでさえもできれば運転を避けたいのが本音です。最新スタッドレスタイヤでもこの状況で自由自在に車をコントロールすることは実際至難の業であり、スタッドレスタイヤの氷上性能は、車を制御できるスピード域でのタイヤ性能が向上している、と理解することで戸惑いが解消できると思います。
雪道での発進は「そーとそーと」という感覚でアクセルを踏むこと。AT車であればクリープ現象を最大限利用します。また2D発進、最新車種ではスノーモードでのシフトを利用しましょう。車が動き出したら、ゆっくりとじわーという感じでアクセルを踏み込みスピードは絶対に控えます。
MT車は発進がやや難しく、通常の感覚でクラッチをつなぐと間違いなく駆動輪がスピンして車の姿勢が斜めに向きます。通常より回転を抑えて、すぱっというようにクラッチをつなぎ、動き出したらすぐにシフトアップを心がけます。こうすることでスタッドレスタイヤの雪を噛む効果が確実に活かせます。
市街地では走り出したら周りのスピードに合わせることは重要ですが、恐怖からスピードを上げることができない人もいますのでその場合は、2車線道路であればできる限る外側の車線を走りましょう。後ろからあおられていても、絶対に無理をしないように心がける事が大切です。
雪道で一番難しいのが止まることなのですが、いつもよりもかなり早めのブレーキを心がけます。雪道の制動距離は通常より多く要します。急なブレーキは決して行わないようにします。ポンピングブレーキを多用し、ABSはロックする寸前にならないと効きませんので、ABSが作動しない状態で止まれればあせることは何もないと思います。
とにかく、「発進→走行→停止」いづれもゆっくりとした動きが安全につながります。余裕を持って慎重に行きましょう。最新のスタッドレスタイヤは、以前と比較すれば目を見張るほど性能向上が図られていますが、それは飽くまでもドライバーが車を制御できるレベルでのことであり、それを超えた時点で高性能スタッドレスタイヤでも制御不能に陥ることをお忘れなく。更に詳しくはこちら
