WINTOURAシリーズ SUV専用を主張する
- カテゴリー:SUV/4×4専用
- サイズ:17~20インチ
- 扁平率:65~35%
- 発売:2020年10月
- インプレッション募集中
トレッドデザインは方向性のある左右対称パターンを採用。中央部に縦溝を刻まないデザイン、均等摩耗を実現しライフ性能向上。サイドウォールは剛性を高め重要ボディーを支える。
製品情報
英国メーカーのDAVANTIがスタッドレスタイヤ「WINTOURA(ウィントゥーラ)」シリーズを投入しました。そのSUV向けが「WINTOURA SUV(ウィントゥーラ エスユーブイ)」です。
製造国はシリーズの他同様に中国です。しかしながら英国主導の製品開発で、業界の基準を上回るタイヤを生み出しているという。中国での製造は利点として価格へ反映します。これシリーズ全体に波及、「WINTOURA SUV」もその恩恵を受けています。
昨今の車種事情としてSUV人気は世界的な動きです。国内でもクルマメーカーの傾倒はピークにあるかと。その中でコンパクトSUVは溢れ気味、果たしてどれがいいやら? まぁ選択肢の豊富さは悪いことじゃないですけど。
市場の流れに対してタイヤ供給も当然ながら沿う展開に。特にメジャーにおいてのラインアップは夏タイヤに留まらず、オールシーズン、そしてスタッドレスまで積極性を打ち出します。しかも、乗用車用技術の流用で性能進化は世代違いで大きなアドバンテージを得ています。
アジアンタイヤのスタッドレスは残念ながらメジャーを追随するところまでは到達していない。SUV専用としての投入は夏タイヤに比較するとやや寂しい展開です。逆にそれがフォローかと。ユーザーが「WINTOURA SUV」へ注目する可能性は高い、ということです。
背が高く重量あるボディに対する専用化は絶対的です。1製品で軽カーやコンパクトカー、更にはミニバンさえも含むメジャーの施策でさえ、SUV対応だけは一線を引いた別展開があるかと。そこは最適化した専用タイヤの恩恵で安心と安全を享受したい。「WINTOURA SUV」への期待もここかと。
「WINTOURA SUV」のトレッドデザインは、方向性のある左右対称パターンを採用します。優れたトラクション性能に加え、雪上性能にも長けています。ハイレベルな走行安定性と良質な乗り心地を実現するというのが主張点です。
車重の大きいクロスオーバーやSUVに対応するため、耐荷重性と剛性を高めた構造を採用しています。ブロック剛性を高めて接地面の安定感を確保しつつ、センターリブをしっかりとした形状にして直進性を重視しています。
トレッドパターンは、細かいジグザグサイプを多用して雪上での引っ掛かりを得ることを狙っています。溝の配置は比較的オーソドックスで、中央部に縦溝を走らせて排水性を確保し、横方向にも太めの溝を刻むことで雪をかき出す役割を持たせています。
欧州冬タイヤらしい強みもあり、濡れた舗装路やシャーベット状の雪道、そしてドライ路面での安定感は響いてきます。
但し、コンパウンドは低温でも硬くなりすぎないように配合されているものの、あくまでアイスより雪や冷えたアスファルトでの操縦性を重視しているように感じられます。このあたりは、都市部中心で走るSUVユーザーに適していると言えそうです。