「ADVAN dB」シリーズとして3代目。上質な静粛性
- カテゴリー:プレミアムコンフォート(低燃費)
- サイズ:14~22インチ
- 扁平率:65~40%
- 低車外音タイヤ
- 発売:2024年2月
- インプレッション募集中
「ADVAN dB V552」の後継。「ADVAN dB」シリーズとしては3代目。上質な静粛性が持続する、プレミアムコンフォートをコンセプトに開発。新品時だけでなく摩耗時にも優れた静粛性を発揮。
製品情報
ヨコハマは、プレミアムコンフォートタイヤ「ADVAN dB V553(アドバン デシベル ブイゴーゴーサン)」を投入しました。
「ADVAN dB V553」は、2017年11月に投入した「ADVAN dB V552」の後継です。「ADVAN dB」シリーズとしては3代目。上質な静粛性が持続する、プレミアムコンフォートをコンセプトに開発されました。新品時だけでなく、摩耗時にも優れた静粛性を発揮するというのが最大の主張になるかと。
発売サイズは 255/45R22 107V ~ 155/65R14 75H の52を設定。グレーディングは転がり抵抗係数「AA」を23、「A」を29、ウェットグリップ性能は全サイズ「a」を実現。低車外音タイヤの条件も満たしています。2024年2月より日本およびアジアなどで順次発売を開始しています。
トレッドパターンを新設計、構造をタイヤサイズごとに最適化しています。その結果として静粛性と乗り心地を高位に実現、摩耗による低下も抑制するという。そのレベルは従来品よりも更に向上しています。パターンノイズ15%低減、摩耗時ロードノイズ22%低減、耐摩耗性能11%向上。
また、ヨコハマが展開する電動車対応製品である独自マーク「E+(イー プラス)」を打刻。低電費、静粛性など、電動車の特徴的なニーズに対応する技術を搭載したタイヤであることも示します。
タイヤカテゴリーとして、プレミアムコンフォートは興味が最大化しています。ブリヂストン「REGNO」、ダンロップ「VEURO」、ミシュラン「PRIMACY」など競合も揃う中、ヨコハマに対するコンフォート(快適性)、要は最適な乗り心地と静粛性は確実に評価を獲得しています。
「ADVAN dB V553」はそれが確証となる予感です。従来を踏襲しながらも、ステアリング操作に安定感がありコーナリングではパワーが上がった感覚。それを踏まえると、ブロックのよれが小さいことから耐摩耗性と静粛性、更にはウッット性能まで高位に実現するという主張は受け入れやすいかもしれません。
より具体的に見ていきましょう。静粛性能は、ヨコハマ史上でもトップクラスの静かさを誇っています。実走行による比較テストでも確認されており、例えば荒れたアスファルト路面や橋の継ぎ目など、通常ならゴー音が響くシーンにおいても、耳に届くノイズが一段階軽減されていることが分かります。
特に、ハイブリッドやEVのようにエンジン音が少ない車種との相性がよく、ノイズが目立ちやすいこれらの車種に装着することで静粛性の高さが一層際立つと思います。
乗り心地は、路面の段差やうねりを優しく受け流す性格から、特に都市部のストップ&ゴーが多い環境ではその恩恵が大きいかと。
トレッド面の構造とコンパウンドの柔軟性が適切にバランスされており、路面からの微振動や突き上げを上手く吸収します。ロングドライブ時の疲労軽減効果は極めて高く、後席でも快適な空間を提供する点はファミリー層にも高く受け入れられるはずです。
低燃費性能についても、ヨコハマの低燃費タイヤ基準「BluEarth」技術の一部が盛り込まれており、転がり抵抗のグレーディング(国内ラベリング制度で「AA」や「A」)に相当するパフォーマンスを搭載します。特に市街地走行と高速巡航の両方で、省燃費効果がバランスよく発揮される設計となっており、車両燃費に与える好影響も見逃せません。
そして、ウェットグリップ性能の評価もポイントです。シリカ配合のナノブレンドゴムと排水性に優れた左右非対称トレッドパターンの相乗効果により、雨天時の制動距離は短く、特に初期制動のレスポンスが良好。
加えて、排水性に配慮されたセンターリブやワイドな縦溝によって、ハイドロプレーニングのリスクも低減されており、雨の日でも安心して走行可能でしょう。
一方で、操縦安定性やスポーティさはやや控えめになろうかと。勿論従来の「dB」シリーズと比較して直進安定性やステアリング応答性は改良されており、日常使いの範囲では十分な安定感を発揮します。
しかしながら、例えば高速での車線変更時や中速域でのタイトなコーナーでは、「ADVAN Sport V107」のようなスポーツ志向に比べると、応答が少し穏やかであるのはショウガナイ。その為に、鋭いハンドリングや限界性能を求めるユーザーにとっては、あくまで快適性重視のチューニングであることを認識しておく必要があります。
「ADVAN dB V553」は、高級セダン、ミニバン、EVなどでの使用において、その持ち味が最大限に発揮されるはず。静かさ、快適さ、安全性、上質感を高いレベルで融合させたプレミアムコンフォートの到達点とも言える存在であり、特に静粛性を最優先に考えるユーザーにとっては、非常に魅力的な選択肢となるはずです。
搭載技術
パターンは上質な静けさを実現する新開発のデザインを採用。1つ1つのブロックが路面をたたく音を小さくするために、細かなブロックで構成しパターンノイズを低減。ショルダーのラグ溝は3Dサイプで形成されブロック剛性を向上。社外騒音の抑制にも寄与しています。
またIN側をウェット性能、OUT側をドライ性能に寄せ、4本の主溝をIN側に向かうにつれ太くなるよう配置。排水性と操縦安定性のバランスを高次元で実現しています。
コンパウンドは低燃費性能、ウェット性能、耐摩耗性能を高バランスで両立する「ADVAN dB」専用設計コンパウンドを採用。加えて耐摩耗性能、摩耗時のウェット性能にも配慮しています。
サイドには、雨と静けさをイメージした模様と鮮明でスタイリッシュなロゴデザインを採用し、プレミアムコンフォートにふさわしい洗練されたイメージを提供します。