ヨコハマのiceGUARDシリーズが第7世代に進化
- カテゴリー:スタッドレス
- サイズ:13~21インチ
- 扁平率:80~30%
- 発売:2021年9月
- 1件のインプレッション
第7世代に進化しても「iceGUARD」シリーズが追及する氷に効く(アイス性能)を一層向上、雪に効く(雪路性能)もレベルアップ、永く効く(ライフ性能)も兼ね備え、一貫した追及姿勢を強調。
製品情報
ヨコハマが2021年9月に市場投入した「iceGUARD 7(アイスガード セブン)」は、同社スタッドレスの第7世代モデルにあたり、従来品から5シーズンぶりのフルモデルチェンジとなりました。この点がまず大きな意味を持ちます。
と言うのも、従来の「iceGUARD」シリーズはほぼ2年ごとに改良版やPLUS進化版を投入し、技術の更新を継続して来ました。しかし「iceGUARD 6」は発売からPLUS進化を挟むことなくロングライフを維持した訳で、それはつまり完成度が高く、長い間ユーザーから十分な信頼を得られたことの証明でもあります。
その上で満を持して登場したのが「iceGUARD 7」であり、このモデルには相当な進化と期待が込められていると理解出来ます。
最新のサイズラインアップは全128を設定。2021年9月1日から発売を開始しました。なお「iceGUARD 7(アイスガード セブン)」は愛称。製品名は「iceGUARD IG70(アイスガード アイジー ナナジュウ)」になる。
さて、性能面の特徴を見ると、特にアイス性能の向上が際立っています。従来品「iceGUARD 6」自体が「iceGUARD 5 PLUS」から15%もの氷上制動短縮を実現し、当時トップレベルと評価されたにもかかわらず、そこからさらに14%の制動短縮、旋回性能7%アップ、発進加速15%アップという数値を示したことは、ヨコハマの開発力を物語っています。
雪路性能に関しても大幅な数値改善こそ見られないものの、制動3%短縮や発進・加速3%向上といった地道な進化が見られます。雪路性能は各社とも成熟段階に入っており、劇的な改善は難しいとされていました。
その中であえて雪路でも進化を追求し、氷と雪の両方にバランス良く効くタイヤを実現するという姿勢は、ヨコハマが二大性能に強い拘りを持っていることを示しています。
これらの性能を支えているのが新素材と新構造の採用です。コンパウンドには新開発のウルトラ吸水ゴムを搭載。従来からのマイクロ吸水バルーンに加え、新しい吸水スーパーゲルが氷表面の水膜をすばやく吸収し、さらにホワイトポリマーⅡがシリカを均一に分散させることでゴムの柔軟性を高め、氷への密着性を強化しています。
更にマイクロエッジスティックを新たに導入し、氷や雪を引っ掻くエッジ効果を発揮。これに加え、ヨコハマ独自のオレンジオイルSがゴムの柔らかさを長期間維持し、経年劣化を抑制することで永く効くというライフ性能をも支えています。
トレッドパターンの設計も大きなポイントで、ヨコハマ史上最大の接地面積と溝エッジ量を実現した左右非対称デザインを採用しています。IN側には幅広のリブとマルチベルトブロックを配置し、アイス路の発進や制動に強みを発揮。OUT側には大型ブロックを組み合わせてコーナリング時の倒れ込みを防ぎ、安定した路面接地を実現しています。
加えて、接地面積を広げる役割を担うマルチベルトブロックEXやコレクティブビッグブロックEX、パワーコンタクトリブEXといった構造がブロック剛性を高め、氷上グリップを強化します。
雪路においても、斜め角度を変えて刻まれたマルチダイアゴナルグルーブが雪をしっかり掴み、さらにセンターから外側にかけてジグザグ状のトリプルライトニンググルーブを配し、溝エッジ量を増加させて雪上でのグリップを確保しています。
総じて「iceGUARD 7」は、アイス性能の更なる強化を中心に据えつつ、雪路性能や耐久性能も高い次元でまとめあげた集大成的なモデルだと言えます。ヨコハマがこれまで積み上げてきた吸水・密着・エッジ・柔軟性という技術思想をさらに最適化し、現実的かつ確実な進化を実現している点が最大の特徴です。
氷に効くという明確なコンセプトを強化しながら、雪と寿命にもしっかり配慮したこの第7世代は、まさにヨコハマのスタッドレス開発の集大成に近い完成度を示す存在となっています。
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インプレッション
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