オールシーズンタイヤ先駆者としての先進性
- カテゴリー:オールシーズン
- サイズ:13~18インチ
- 扁平率:80~40%
- 発売:2008年
- 2016年国産へそしてHybrid
- 7件のインプレッション
特殊コンパウンドは冬の低温時も硬くなり難い特性で冬タイヤの性能も実現。M+Sに加えスノーフレークマークを刻印。2016年国産となり新たにSNOWマークが追加刻印、Hybridとなる。
製品情報
グッドイヤー「Vector 4Seasons Hybrid(ベクター フォーシーズンズ ハイブリッド)」は、夏冬兼用を可能とした全天候型のオールシーズンタイヤで、特に注目すべきはコンパウンド技術です。
通常の夏タイヤ用コンパウンドは低温で硬化してグリップ力を失い、逆にスタッドレスタイヤは高温で摩耗が急速に進むという弱点があります。ハイブリッドでは、この両極端を抑えるようにシリカをベースとしたオールウェザー専用配合を導入し、四季を通じてバランスを取ることに成功しました。
これは単にゴムの柔らかさを調整しただけではなく、分子構造のレベルで温度応答性を変化させる処方が加えられており、タイヤ技術の高度化を象徴しています。
またトレッドパターンにも特徴があります。センターから左右に伸びるVシェイプ溝は、グッドイヤーが誇る伝統的な設計で、特にウェット路面に強みを発揮します。単なる水はけ性能だけでなく、ブロックの変形を規則的にコントロールすることで直進安定性や旋回時のグリップにも寄与する点が重要です。
そして3Dワッフルブレードは、スタッドレスで培った技術の応用で、ブロックの倒れ込みを抑制しながら路面を噛む力を維持します。この二重の狙いにより、雪道での最低限の安心感と乾いた路面での快適性を両立しているのです。
規格面では、欧州で冬用タイヤとして認証された「スノーフレークマーク」を取得していることが大きな安心材料となります。これは単なる「M+S」表記に比べて格段に厳しい基準をクリアした証であり、高速道路の冬用タイヤ規制でも通行可能と認められています。
更に2016年には日本の冬用タイヤの証である「SNOWマーク」が追加刻印され、日本市場に合わせた信頼性の強調が行われました。ここで特筆すべきは、従来は欧州からの輸入だったものを国産化した点です。これにより供給の安定性が高まり、オールシーズン普及の下地を整える戦略的意味を持っています。
ただし万能ではありません。雪国や豪雪地帯においては、スタッドレスのような深雪性能や氷結路での効きには届きません。
つまり雪国用ではなく都市圏用や非降雪地用が本来のターゲットです。突然の降雪や高速道路規制に対応出来、チェーン装着が苦手なドライバーを救う存在という位置付けになります。特に首都圏や関西圏のように年に数回しか雪が降らないが、そのとき交通が大混乱する地域では、最も合理的な解となるのです。
歴史的な視点では、グッドイヤーは1977年に世界初のオールシーズンタイヤ「TIEMPO(ティエンポ)」を発売しています。以降40年以上にわたって進化を積み重ね、「Vector 4Seasons」シリーズに結実しました。
その進化形が「Hybrid」であり、グッドイヤーにとっては伝統と革新を兼ね備えた象徴的なモデルとも言えます。欧州での普及を背景に、日本市場でも本格的にオールシーズンという新しいカテゴリーを広げる起点となったのがこの製品です。
「Vector 4Seasons Hybrid」は雪国ではなく都市型ドライバーにとって非常に合理的な選択肢であり、タイヤ業界の中でスタッドレスか夏タイヤかという二元論を打ち破った存在です。利便性と安心感を両立しつつ、技術的にはゴム配合、トレッドデザイン、サイピング技術を高度に融合させた完成度の高い製品であると言えます。
サイズ・購入
インプレッション
- 投稿数【7】
- 氷 上 性 能
- 雪 上 性 能
- ド ラ イ性能
- ウェット性能
- 寿 命
- 平均評価値(5満点)
- 2.4
- 4.0
- 4.1
- 4.1
- 4.3
- 氷 上 性 能
- 雪 上 性 能
- ド ラ イ性能
- ウェット性能
- 寿 命
流石に若干坂道では滑りましたがEパワー4WDで問題なしでした。
本当はGEN3かクラスメイト2やAS1が欲しかったのですがサイズが無くこれを選びましたが良かったです。
さらに3割以上の静粛性があるならGEN3を試したいですね。
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静粛性はコンフォートタイヤには劣りますが、それなりにエンジン音がする内燃機関車なら気にならない程度。
タイヤ剛性自体も下手なエコタイヤより高いです。以前はエココンタクト6を履いていましたが、それとは比べ物にならないくらい軽快でありつつも「走りにガッシリ感」があり、運動性能の高さを感じます。
私は豪雪地帯の北陸人ですが、やはりアイスバーン上ではブレーキの効きはスタッドレスにやや劣るくらいで、MTのオフローダーならツルツル路面の坂道発進も出来ます。
雪上性能はスタッドレスと変わりません。新雪路面なら急ブレーキもガクンと効きます。
豪雪地帯在住でも平野部の街乗りオンリーなら全く問題なしです。
- 氷 上 性 能
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但し、交差点等の急ハンドルでは滑ります。(さすがにスタッドレスではありませんので)
ドライの道路では、ほぼ、普通のサマータイヤ並みに走れます。急ブレーキがガクンと効いたのには驚きました。
- 氷 上 性 能
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走行感覚は普通の夏タイヤと変わりません。大雨時や高速道路でも不安は無し。
氷上は経験ありませんが、恐らく夏タイヤに毛が生えた程度でしょう。
雪上も未経験ですが、ガチガチツルツルの凍結路以外では立ち往生までには至らず走れる感覚があります。
寿命は、F/Rで異なるものの平均して5000kmで1mm摩耗しました。13000km走ってプラットフォームまで残1mmです。年間2万km以上走る人だと、春から新品を履いても冬の入り頃にはプラットフォームが出てしまいます。
燃費は余り良くないです。転がり抵抗Aのタイヤに明らかに負けるので、B程度ではないでしょうか。街乗りだとリッター10kmが9.3~9.5位になる感じです。
南関東在住で通勤や買物専用にするなら勧められますが、スタッドレスタイヤに履き替える習慣がある人にとっては、単に燃費が悪く値段も高いだけでメリットは皆無だと思いました。
- 氷 上 性 能
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ドライ、ウェットとも十分です。夏はちょっと柔らかに感じますが困る事はなく、乗り心地も良いです。雪道はビックリする程、普通に走ります。夏タイヤにチェーンの慎重さがあれは殆どの雪道は大丈夫だと思います。タイヤの減りも少ないです。車の特性ですが2ペダルクラッチの為、坂道発進時スリップしやすいかったのがより顕著になりました。また、ロードノイズがゴーっと鳴り、気になります。こもった音なので是非改善して欲しいです。近距離では燃費が悪く10%はダウンしました。ただし200キロ以上ならさほど燃費が悪くならない不思議なタイヤです。
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- 寿 命
bsトランザ純正3.5万キロ走行後交換。乗り心地が良くなった。かといってぐにゃぐにゃではなく一定の剛性感もある。高速走行も制限速度はまったく問題なく直進安定性もある。+αの速度域も問題なくこなします。カーブしながらの急発進はややヨレ感あり。ロードノイズはこの程度は一般論として大きく気になることはない。タイヤのパターンノイズを若干感じる。4千k走行したが,減りは少ないと思います。
降雪路は,驚くぐらい普通に走る。坂道もしっかり走る。氷上は当方の土地柄使用することがありません。とても良いタイヤと思う。
- 氷 上 性 能
- 雪 上 性 能
- ド ラ イ性能
- ウェット性能
- 寿 命
当方は長野県松本市在住、冬場は毎週、白馬村へスキーに出かけます。降雪の真っ最中、降雪直後などの柔らかい積雪状態ではまったく問題ありません。アイスバーン、ミラーバーンなどかなり滑りやすい状況では夏用タイヤを履いていると思いながら運転すれば問題なしです。そのような状況は長い距離続くわけではなく、多くて30分ぐらいの運転ですので、そんな時はゆっくりと運転です。またそんな場面は、30日位スキーに行く身にとってもほんの数回程度です。スタッドレス履かなくても、心持ち次第で通用するタイヤだと思っています。