ダンロップ プレミアムコンフォート VEURO VE304 発表【新製品】

 ダンロップが誇るプレミアムコンフォートが新たなシーンへ突入、「VEURO VE304(ビューロ ブイイーサンマルヨン)」へ進化します。従来品「VE303」は2013年発売なので待望の新製品です。空洞共鳴音を吸収するサイレントコア(特殊吸音スポンジ)を搭載し高い静粛性能を主張。プラス操縦安定性を実現し最上級レベルの性能を強調します。

 ラベリング制度の転がり抵抗係数は全サイズで「A」、ウェットグリップ性能は「b」から「a」へ一部を除きグレーディングがアップしています。この点かなり注目では。初期設定サイズは 275/35R21 99W ~ 185/65R15 88H までの全64サイズ。発売は2020年3月1日から順次です。

 「VE304」の主張は、高い静粛性能と操縦安定性で最上級の快適な車内空間を実現すること。更に最高レベルのウェット性能維持です。新たなコンセプトSMART TYRE CONCEPT技術を搭載したプレミアムコンフォートでもあります。

 SMART TYRE CONCEPTとは、高次元で両立するタイヤを開発するための技術開発コンセプト。東京モーターショー2017で発表されたものです。クルマ社会が大きく変化する中でタイヤも転換期を迎えています。そこで、さらに高い安全性能、さらに高い環境性能を実現する、これまでとは一線を画した新しい開発技術コンセプト、らしいです。

 この分野の競演はかなり激しい。その中でブランドを専用展開するのがブリヂストン「REGNO」、ダンロップ「VEURO」、ミシュラン「PRIMACY」、コンチネンタル「PremiumContact」。対して共用展開は、ヨコハマ「ADVAN」、トーヨー「PROXES」、グッドイヤー「E-GRIP」「EAGLE」、ピレリ「Cinturato」など。

 ダンロップ「VEURO」シリーズは2002年に「VEURO VE301」でスタート、2007年に登場した「VE302」からサイレントコア(特殊吸音スポンジ)を搭載しています。2013年には「VE303」で進化、最新「VE304」へも継承しライバルとの差別化にアドバンテージを得るべく個性化を図ります。

搭載技術

 注目するのはプレミアムコンフォートの実現レベル。その点で「VEURO」シリーズは一貫した静粛性に拘る技術の搭載を果たします。サイレントコア(特殊吸音スポンジ)です。

 これは2006年「LE MANS LM703」が最初に採用したもの。その後スポンジの表面積を拡大し静粛性能向上を果たしたのが「VEURO VE302」。そして「VEURO VE303」へ進化。同時に「LE MANS LM703」は、「LE MANS4」を経て「LE MANS Ⅴ」へ継承されています。

 サイレントコア搭載の効果は、高速道路などの継ぎ目(凹凸)を通過した時に、タイヤ内部の空気が共鳴しパコパコと響く空洞共鳴音の抑制です。特に不快と感じる250Hz付近の音を大幅に低減する効果を実証。これにより車内での会話や音楽などがより快適に楽しめるという。

 実はタイヤに起因するノイズは他にも。タイヤ~サスペンション~車体へと伝わるガー音や、ゴー音などがロードノイズ。タイヤパターンが原因となり溝の中の空気が圧縮されて放出される時のヒュー音や、シャー音がパターンノイズ。

 ロードノイズに対してはトレッドブロックの大きさ、内部の構造や素材の工夫によって低減化を図ります。またパターンノイズはパターン配列の工夫やシフトすることで低減化を図ります。

 この点で「VE304」は溝とピッチ配列を最適化。更に主溝を3D波型グルーブとし溝を流れる気流をコントロール。結果ロードノイズを29%、パターンノイズを24%低減させたという。

 またプレミアムには安定性の制御技術も重要です。これにはパターン剛性を適正化しハンドリングによるタイヤ変形を精密にコントロール、レーンチェンジのふらつきなどを抑制します。操縦安定性10%向上を示します。

 更に初期設定ながら、サイズ展開する64中63でラベリング制度のウェットグリップ性能「a」を達成。しかも長く持続することを念頭に開発されています。ゴムの劣化を抑制する新素材の水素添加ポリマーや、摩耗後に溝幅が広がる3D波型グルーブの採用がそれ。結果ウェットブレーキ性能低下率は14%向上だそう。

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