
ミシュランは、ハイグリップスポーツタイヤ「PILOT SPORT 5 energy(パイロットスポーツ5エナジー)」を発表しました。
「PILOT SPORT EV」の後継として開発されました。「PILOT SPORT EV」は、名称にEVと付いていたことからも分かるように、元々スポーツEVやスポーツハイブリッド車向けを意識したシリーズでしたが、今回の「energy」では対象をEVに限定せず、スポーツ性能と環境性能を両立させる方向へと進化しています。
ミシュランが近年一貫して掲げている、走りの楽しさを犠牲にせず、環境負荷を下げるというコンセプトが、明確な形で表れています。
発売サイズは 265/40R21 105Y XL ~ 235/45R18 98Y XL までの17を設定。転がり抵抗係数「AAA」を6サイズ、「AA」を11サイズ設定します。ウェットグリップ性能は全サイズ「b」を実現します。2026年4月より発売予定です。
「PILOT SPORT 5 energy」最大の特長は、ハイグリップスポーツタイヤでありながら、転がり抵抗係数が、最高等級である「AAA」を取得した点です。一般的にスポーツタイヤはグリップ力を重視する分、転がり抵抗が大きくなりやすく、燃費性能では不利になりがちです。
しかし「PILOT SPORT 5 energy」では、ハンドリング性能やコーナリング時の安心感を高い次元で維持しながら、転がり抵抗を大幅に低減しています。その結果、ガソリン車では燃費向上に、EVでは一充電あたりの航続距離延長に直接繋がるという実用的なメリットが生まれています。
ウェット性能についても、単なる環境志向では終わらせていません。ウェットグリップ性能は「b」を確保しており、雨天時の制動力や安定性も重視されています。特に近年の高性能車は車重が重く、雨天時にタイヤ性能の差が安全性に直結しやすい為に、この点はスポーツタイヤとして非常に重要です。
耐摩耗性の向上も大きなテーマです。安全装備の増加やSUV人気、さらに電動化によるバッテリー搭載によって、現在のクルマは確実に大型化・重量化しています。その結果、従来よりもタイヤの減りが早くなり、交換サイクルが短くなるという問題が出てきました。
「PILOT SPORT 5 energy」では、均一な接地圧分布と高い接地安定性を追求することで、特定部分だけが偏って摩耗するのを防ぎ、タイヤ全体を無駄なく使い切れる設計になっています。これはコスト面だけでなく、性能が落ち難いという意味でもドライバーに安心感を与えます。
結果として、タイヤ交換の頻度が減ることで廃棄も抑えられ、製造から廃棄までに発生するCO2排出量の削減にも繋がります。ミシュランは、この点を環境性能として前面に出していますが、単なるエコタイヤではなく、スポーツ走行の楽しさを長く維持しながら、結果的に環境にも優しいというコンセプトの主張所以になるのでは。
