スタッドレスタイヤ性能比較 注目の製品展開!

冬専用タイヤは3つに拡大! 捉え方に変化が見られます

 国内で冬に履く専用タイヤと言えばスタッドレスを指すもの、と認識していたのが数年前まで。しかし、スノー、ウインター、冬、スパイク、スタッド、そしてオールシーズンなども存在。これらの違いはいったい何? 走りに対する影響がどれほどなのかも興味があるところです。まずはこれらの理解を深めましょ。

 但し、冬専用はスタッドレス一色からオールシーズンが加わり、限定的で飽くまでも一部に留まるも新たな括りウィンターも露出され始めています。正直括りとしては3つがそれになるかと。そのあたりどんなものか確認してみたいと思います。

それぞれの特性について

スタッドレス

 定義するとこう。過酷な冬道でも滑りを抑え、安定した走行を実現します。柔らかいゴム等による性能特性はアイス路面、そして雪路でグリップ効果を発揮します。最近はドライ性能や低燃費、そしてライフ性能の向上が図られ、首都圏など非降雪地域でも装着が推奨されています。

 スパイクタイヤの廃止以前から開発が進みます。廃止によってそれに代わる位置付けへ。冬専用化へレベルアップが進みます。最新は第6世代まで到達、冬専用タイヤとしての認知は最大です。

スノー

 スパイク(スタッド)以前の存在と理解。夏タイヤに比べトレッド面(接地面)の凹凸を際立たせ(ブロックを高く角ばるようにする)、雪道での抵抗が大きくなることで滑り難さを意識しました。

 しかし、ゴムは基本的に夏用と同じ、その為に冬の低温路面では硬化し限界が低い。アイス路面はとても滑りやすく夏用よりはマシかな、程度です。従ってチェーンも備えておく必要があったかと。

スパイク(スタッド)

 スパイク=スタッド(鋲)を指します。よって双方は同じと理解。スノータイヤがアイス路に弱いことから、対策としてトレッド面にスパイクを装填したもの。これがアイス路に食い込みグリップ効果を発揮します。国内では一部を除き1991年3月に販売中止になりました。なおスタッドレスは、スタッド(鋲)がレス(無い)を意味します。

 紛らわしいけれど、鋲が無くなってベースのスノータイヤレベルへ退化したのがスタッドレスじゃありません。起点こそ同一ながらスパイク禁止を経て、鋲無しでアイス性能向上を実現。それに留まらず更なる冬性能の追及を目指したのがスタッドレスのあり方です。

オールシーズン

 夏・冬用の性能を兼ね備えた全天候型であるオールウェザー、いやオールシーズンというのが一般的。特殊コンパウンドとトレッドパターンは季節を問わず多彩な路面コンディションに対応します。冬の浅雪程度なら走行可能なのが主張点。年間を通して季節や路面を選ばない、履き替えなしで走行可能であり異なるカテゴリーに括られます。

 1年中使える通年利用に価値を見出しつつも、冬シーズンの使用にも耐えられる性能搭載が最大のメリットになるかと。但し、そこには限界もあるけれど‥

M+S(マッド&スノー)

 国内ではSUV/4×4等にM+S表示が見られ、形式的にはオフロードは勿論、雪道でも走れる性能を持った製品と言われます。従って特にオフロード用となるM/Tタイヤなら、溝が太く深いしゴツゴツしたブロック構成で排泥性に優れることから、雪道でも行けるのでは。

 実際メーカーでは、浅雪での性能に配慮した、としています。但し、冬性能に特化した製品ではない為に、アイス路や雪路を走行する際は必要に応じてチェーン等の装着を求めています。一応エマージェンシーレベルで何とか走行可能と捉えるべき、厳しい雪道走行には向いていない。M.S、M&S、M/Sなどとも表示されます。

 M+S表示は(MUD+SNOW:マッド&スノー)、MUDは泥やぬかるみ、SNOWは雪です。つまり泥や雪道も走行可能であることは触れた通り。全天候型のオールシーズンにも刻印、特に米国の新車装着用タイヤに多く使われています。

 しかし、現状は浅雪でも無理では、とも思える製品さえM+S表示が。そこでM+S以上のスノー性能が求められるようになり、1999年北米で新たな規格として誕生したのが「スノーフレークマーク」です。

ウインター(冬)

 ウインター(冬)タイヤは、冬場の氷雪路でも安全に走行が出来るよう造られた冬専用の総称。なのでスタッドレス、スノー、スパイク等は、これらのひとつと言えます。但しオールシーズンは別、新たな括りを謳います。国内ではこの捉え方が一般的かと。

 しかし、海外では微妙に異なり、特に欧州ではスタッドレスとオールシーズンの中間性能を搭載するのがこれ、とされるケースが見られます。ウィンタータイヤは飽くまでもスタッドレスに次ぐ冬専用としての位置付けです。国内でも近年はこの理解が受け入れられています。

一旦まとめ

 国内市場において、ウィンター(冬)タイヤと言えばスタッドレス、という捉え方は過去のもの、ザックリ感が漂います。最新は、走行、降雪、使用感などユーザー環境によって選択肢が、スタッドレス、オールシーズン、ウィンターの3つまで拡大したと言えるでしょう。(チェーンは除きます)

スッタドレス・オールシーズン・ウインターの違い!

最大は冬性能

 3つの違いを一言で言えば冬性能です。スタッドレスは厳しい降雪時やアイス路での対応に最大の得意性を発揮します。近年はドライ、ウェット、更には低燃費も飛躍的な向上を果たしている、というのが一般的な主張になるかと。一方そこは冬に特化した製品ですから、やはりドライ、ウェットではウィンター、そしてオールシーズンには劣ります。

 ウィンターはそこそこの降雪時なら走破性に大きな問題を感じない。しかし、更なる積雪量の多さ(深い轍等が出来るなど)やアイス路では、特性がレベルダウンすることをメーカー自身が示しています。ドライ、ウェットは夏タイヤには及ばないまでもスタッドレスよりは優れます。

 そしてオールシーズン。特性は夏・冬用の性能を兼ね備えた全天候型。特に新たな投入は冬性能にレベルアップを施しています。冬場におけるドライ、ウェットもウィンタータイヤ同様レベル。しかし、ここでの最大主張は夏場でも走行可能なことです。

冬性能から序列

 3つの特性を示すといずれも微妙に異なる、という捉え方が出来なくもない。ウィンターは飽くまでもスタッドレスに次ぐ冬専用なので夏場の使用は避けたい。対してオールシーズンは通年を通して対応可能です。

 しかしながら、実走行では特に冬性能に明確な差があり異なる製品主張に頷けます。冬性能と一口に言ってもその時々で状況は異なり、積雪量の多さやアイス路というヘビー環境での対応性、ここに大きな違いが見えて来るかと。それが以下に示す冬性能をメインにした序列です。

①スタッドレス

②ウインター

③オールシーズン

3つの更なる差別化

 ウインターとオールシーズンはパターンの役割が似通っています。また双方で「M+S」と「スノーフレークマーク」が刻印されるなど冬性能要件を満たす指針をクリア。従って2つが表面上でも接近していると受け止められそうなのが厄介なところです。

 ただ厳密化すればコンパウンドの素質違いが意外に大きく、それに長けたウインターが冬性能で上回ります。

 そして普及の主戦場は主に欧州になるかと。国内とは道路環境が異なるためにこのレベル、要は積雪量の多さやアイス路などの過酷な環境ではない、という事情から誕生したもの。オールシーズンでは役不足、と言ってスタッドレスのドライ、ウェット性能では不満。その中間性能を搭載する、と定義されるのはこれが所以かと。

 実は各々国や地域事情の性能要求を満たすことから誕生したはず。それがいつしか地球規模で天候変動等もあり要求レベルの変化、そうユーザーニーズに変革が見られます。メーカーとしてはここに注視。

 結果、オールシーズンに続き海外メジャーの国内展開に変化(積極性)が。ピレリをはじめミシュランなど徐々にラインアップの存在を強調。従来のスタッドレス一強に対して、それぞれが更なる差別化を詳細化し新たな可能性を探っているのが現状では。

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