NANKANG SN-1 の特徴

　NANKANG「SN-1」は、タイヤメーカーの開発拠点として知られる北海道、そのアイスバーンを想定して開発したと言われるスタッドレスです。より柔らかい特殊コンパウンドを採用し、トレッド面が低温時に硬化することをできる限り抑え、エッジ効果の向上でアイスバーンでの性能向上を謳います。雪路そしてドライでも効果は高く、オールラウンドに路面対応が可能であることを訴えます。

　最新のスタッドレスは、アイスバーンでのグリップ性能とドライ路面での快適性が際立ちます。アイスバーンでは、コンパウンドに特殊な素材を配合することで吸水と引っ掻き効果を高めます。更に低温域でもゴムのしなやかさを保つことで、密着性能が発揮されます。

　「SN-1」はこれら最新技術を導入したタイヤには正直見劣り感ありますね。発売から相応の経過があるのでショウガナイ？ ただ当初から方向付けは感じるところです。雪路における走行では雪を噛み排雪する一連の行程に効きを委ねます。その結果、スキー場などへの過酷なアクセスでも予想外に走行への安定性が評されます。それが街中なら走行に支障が出るような問題は無さそう、と捉えられるのでは。

　ではより訴えが目立つアイス路面ではどうか。圧雪路での評価に比べトーンダウンしている印象が強まります。これ特に旋回性に不安が多いよう。縦のグリップに対して横のグリップが乏しい。

　ドライでは高速走行でロードノイズが大きく快適性の要求には厳しいかな。また乗り心地が柔らかいという印象もあり、ブロックのよれなどトレッド剛性が影響しているんでしょうね。後発となる「ESSN-1」はここのフォローに長けているのでは。ただ価格への反映を考慮すれば致し方ない。

　同じアジアンスタッドレスでも世代が進んだ最新には、やはり見劣り感は否めません。それでもそこそこの性能とコストパフォーマンスのバランスはまだ受け入れられるレベルなのでは。日常的にそれほどの厳しい環境での走行を必要としない人など、利用状況によって「SN-1」の受け入れが実現しそうです。

　なお「詳細情報・購入」における オートウェイ のリンク先では、「ESSN-1」と混在しています。購入の際には製品名の確認を必ずお願いします。