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第3回 NANKANG FT-9 オフロードの走破性も確認してみた!

 ナンカン「FT-9」購入の本筋は軽トラに対するM/Tタイヤ(4×4オフロード)の対応性、特に見た目のワイルドさ重視ということ。トレッド面のゴツイブロックは勿論、ホワイトレターとのコンビネーションがいいね! を確証。

 しかしながら、軽トラと言えど愛車のホンダ「ACTY TRUCK」はフルタイム4WDだし、折角M/Tタイヤを装着したのになんちゃってオフロード(オンロード中心)の性能を何度も伝えるのは面白味が無い。そこで農道のポルシェにフェラーリ、更には田舎のベンツであることを実証すべくそれに見合う場所でトライしてみましょ、が今回の使命。

見た目と性能、確証を得ること可能か

何より空気圧の再点検は欠かせない

 前回まで合計134kmを走破、慣らしが完了し途中から気遣い無しの走りを伝えました。今回更なる確証を得る走りを実践する前に、まずは空気圧の再点検を実施します。慣らし後はかならずタイヤ本体を確認すること、そして空気圧のチェックも重要です。

 当初迷いがあって空気圧は前300kPa、後350kPaで設定。(既定は前280kPa、後ろ350kPa) 規格等諸々考慮すると設定値にやや迷いがあったけれど、日常積み荷がほぼほぼ無いこと。また真夏の高温時のバランスとして違和感を感じるだろうかを確認するのが狙いです。その結果、大きな違和感は感じませんでした。

 今回、再チェックでは少しばかり数値に変化が見られました。ただこの暑さだし、空気膨張など影響は必ずあるはず。それを考慮すればタイヤと組み替えに対する問題は無しと判断して良いかと。

 そこで新たな設定値を敢行、前300kPa、後ろ360kPaへ。後ろを少し多めにし、トラック特性に沿う設定。大きな違いを感じるとは思わないけれど、バランスは前回よりも微妙に異なるかも。確認はそこです。

 結論をここで。非常に微妙です。いずれも安定性に問題無し、それでも今回後ろが跳ねるケース何度か。全く荷物を積まない素の状態なら前回の数値、そう後350kPaが個人的にはいい感触に思えました。更に後340kPaにしたらどうよ? 興味だけれど規定値を大きく下回る設定は避けるべきでしょうね。

いよいよオフロードへGO!

 踏み固められた農道が前回、そこでは4WDとM/Tタイヤの組み合わせ最高を叫びました。ブロックがきっちり路面に食い付き安定走行へ。ハードブレーキだってグググッという安心感を持ってしっかり停止。

 今回は更なるハードを求め場所探し? 思い付くのは約50km近く離れた河川敷。なら行きましょ! 15年くらい前になる、たまたまこの地に遊びに来た。その時の記憶は石がゴロゴロ、砂も深くというもの。到着したらあら‥

 砂利と粘土質の土が固められ一部でマッドあり、また草ぼうぼうに生い茂る。そんな環境に様変わり。期待していた条件では全くないけれど後戻りしても思い付くところ無しだし突入するしかない。

 河川敷へ降りる下り道は結構な勾配の砂利道。でもズリズリなく安定した姿勢を保ちます。ブレーキの効きは確実性を得ているし躊躇すること全くなし。

 通常なら躊躇するうねりあるマッドでもいけちゃうのね。砂利も溝に挟まるのは稀、石噛みを防止するストーンイジェクターをショルダーの横溝へ配置し役割を貫徹。農道以上に更なる可能性を感じます。ドンドン行っちゃう走破性に楽しいっす。

 上りもグイグイ、という表現がピッタリ。狭い砂利道で逆方向へ、しかし軽トラの優位性から切り返しなし、小回り宜しく一発転回で完了。

 こうなるとオンドローの可能性よりもオフロードの限界性に興味。本来M/Tタイヤはこれが本質。ただ軽トラでナンカン「FT-9」の限界性能を引き出すには無理がある。ということで、これ以上のオフロード走行は諦めます。でも非常に面白かったっす!

オンロードは再確認へ!

 オンロードにおける確認点はいくつかあります。最も気になるのは乗り心地と静粛性、M/Tに対してこれを求めるのはどうよ? そもそも見た目重視なのでこの2つは度外視のはずでした。矛盾しているのは承知の上で敢えて挙げます。

 ファーストインプレッションで想定外の期待度を抱いてしまった結果と捉えて欲しい。そう当初のダメダメ予測をいい意味で裏切り、けっこういいじゃん! と感じてしまいました。その点の再確認を。

 実は今回も100km以上を走破。そのうちオフロードも無理やりトライしたけれど、走行の中心はオンロード。確証を示す前に確認しておくけれど、通常のLTタイヤ、若しくはコンフォートやスタンダードとは比較出来ません。それをやったら違いは明白。飽くまでもナンカン「FT-9」というM/Tタイヤそのもの個体印象ということで。

 今回一皮むけて馴染んだ結果、大きな特殊ブロックの接地感に安定性が出ました。ただ静粛性に対しては少しばかりマイナス影響を招いているような気がします。速度域により更に影響の度合いは大きくなります。

 具体的には40km/h位までならほとんど気にならない。しかし50km/hで響きが大きく、60km/hではダッシュボードのビビリ音が室内に響き厳しいね。

 乗り心地は意外かも。元来ダメダメトラックシートなのでナンカン「FT-9」装着以前も決して快適と感じたことはありません。ところが60km/hで静粛性のマイナスを感じるシーンでも、シートに伝わる体感に大きな変化は伝わらない。

 以前装着の摩耗と劣化が進んだダメダメLTタイヤと大きな違いを感じないほど。これって評価していいのでは、と受けとめました。但し、繰り返すけれど決して快適とは言えませんので。念為

 ステアリングの軽さは落ち着きました。スタッドレスのような軽さはあるけれど、接地面の安定性でステアリングレスポンスの追従性が自然な感触になりました。

 今回、一度だけガツンと踏むシーンが発生。前車が右折の最中に突然止まるというビックリな行動を。思わず急ブレーキに近い対応に迫られる。この時、明らかにブロックの倒れ込みと思われるヨレが発生、ほんの一瞬だけれど止まるタイミングにラグを感じました。問題なく止まりましたけどね‥

 ブロック構造が高い分、ある程度は致し方ない。剛性が一定強化されていても完全払拭はタイヤの性質上無理でしょう。

 コーナリングは面白い挙動です。軽トラ独特のバランスでもっと行けるか、そう思えば4WDによる限界を感じ、でもタイヤは粘り強さを発揮しているような‥ 厳しいコーナーで試すも体感は都度異なりこれは興味が上がりました。曲がらない、という限界の低さは決して無いですね。

ロングランは慣れだな

 ナンカン「FT-9」の装着で、しかも軽トラで100km以上を走破。これが日常的な人にとっては何てことないよ、かも。前回、初体験した私はへこたれました。路面の凹凸を拾い体の芯まで伝わります。シートの悪さも相まって疲れはマックスに。

 ところが今回、同様の距離を走破するも疲れは半減。オフロード走行へのトライで新たな楽しさを体感したことが大きい。更にはタイヤとクルマのマッチングに対する慣れでしょう。

 マッチングには見た目の満足度も含まれます。敢えて鉄チンに拘ったけれど、無骨さというかシンプルな感じがナンカン「FT-9」との相性に自信を持たせてくれました。誰もいいね、と言ってくれないけれど個人的には大満足です。

満タン法で燃費計測するも‥

 燃費に拘るのもレポートの重要な項目です。ということで燃費計が付いていないホンダ「ACTY TRUCK」は満タン法で計算します。

 行きGSで満タン給油、帰りGSでまた満タン給油。この間105.9kmを走行、新たな給油量(使用量)は6.18L、結果17.1km/Lという結果です。ただ良し悪しを判断する為の比較対象が無い‥ 以前データなど取っていませんので。一応何かの参考までに。

 なお、今回109kmを走行し総距離は243kmになりました。

まとめ

 ナンカン「FT-9」については当初からロングレポートを予定せず。たまたま軽トラのタイヤがダメになったので折角だし参考までに、というのが考え方。本格4×4へ装着だったらいつものようにシーズンを通し継続するところながら、車種特性を考え限定的だし今回で一応終了に致します。個人的には非常に面白い体感でした。だからタイヤは無限大、興味が尽きません。

概要

最新M/Tパターンを採用し走破性拡充

  • カテゴリー:SUV(M/T)
  • サイズ:12~16インチ
  • 扁平率:85~60%

4×4オフロードのM/Tタイヤ。既存「N889」を踏襲しながらも進化、ブロック形状は比較的硬めに設計、エッジのカットや破損等に対応、ロングライフも実現。RWLもラインアップ。

製品詳細

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