東京オートサロン2020 各メーカーブースの特徴など!

 2020年の東京オートサロン、注目の新製品は「新製品いっぱいで話題豊富!」で伝えた通りです。で、それ以外はどうよ? ここでは各ブース毎に気付いたことなど率直に触れてみたい。

 その前に、主催者から3日間の合計来場者数が発表されています。合計336,060名(前回:330,666名)でした。前回よりも更に増えている、過去最高では! なお来年は2021年1月15日(金)~17日(日)の開催予定だそう。

1月10日(金) 80,940 名
1月11日(土) 126,942 名
1月12日(日) 128,178 名

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各メーカーブース

ブリヂストン

 一貫しカスタムカーの祭典はこうだ! という主張に終始している印象。スポーツに傾倒するもピュアスポーツ・プレミアムスポーツ・ストリートスポーツの3つをバランスし、「POTENZA」ブランドの訴求レベルを更に一段階シフトアップしたというところでは。

 ここにポジショニングされる2製品「POTENZA RE-71RS」と「POTENZA Adrenalin RE004」が同時進化を果たしたことが大きい。残るプレミアム「POTENZA S007A」も3シーズン目だし、全てに高い興味を得ること間違いないでしょ。

 過去、製品変遷を経る中でも3つの分野に拘る姿勢を堅持、カスタムカーの祭典における基本ですね。ただ昨年は一角だけれどSUVも添えてみるかな‥の雰囲気ありました。市場の動きに少しはリンクさせないと、妥協? あってのことかと。今回それが見られなかったのは逆に新鮮だったかも。

 という姿勢を評価するも、一方でスポーツ以外の製品展示の充実を図ることも望みます。メジャーメーカーの筆頭として多くのブランドを構築。その為に興味レベルを高めないと普段目にすることが出来ない製品が沢山あります。両立出来たなら最高です。

ヨコハマ

 ブリヂストンと対照的だったのがヨコハマです。スポーツブランド「ADVAN」の訴求がメインじゃない。大いに期待していた「ADVAV NEOVA AD08R」の後継は未だコンセプトモデルから脱せず。車両に装着されていたのは一歩前進ながら市販化はいま少し先かな? それともブリヂストンとは歩調を合わせず敢えての戦略ならなるほど! ですけど。

 また昨年から見られる4×4=オフロード系M/Tタイヤのド派手な演出は、正直品がないと感じてしまいました。クルマ好きの期待に応える ホビータイヤ戦略 が今回のコンセプトに挙げられていたのは承知。ただ北米のニーズをそのまま持ってきてもね‥ 「GEOLANDAR」と「PARADA」などSUVブランドの押し付け感にそろそろ満腹感が強まっています。

 カスタムカーはスポーツで、とは言わないけれど、M/Tタイヤのド派手な演出は個人的に苦手。製品そのものが目立つものだし、もう少し品のある展開が欲しかった。SUV=オンロード系の訴求を強く望みたい。

 具体的には都市型SUVにH/Tタイヤで武装する。サーキットのコーナーをスポーツカー並みに走破するイメージ。ボディカラーはイタリアンレッドに黒系ホイールの組み合わせ、どうかな。

ダンロップ

 会場入りし真っ先に飛び込んだのがダンロップ。スポーツの「DIREZZA」だけではない、ほぼほぼオール製品展示に見応え充分でいきなりテンション上がります。例年通り踏襲してくれました。

 プレミアムスポーツ「SP SPORT MAXX 050+」、スポーツ「DIREZZA ZⅢ」、「コンフォート「LE MANS V」、ミニバン「エナセーブ RV505」、スタンダード「エナセーブ EC204」‥

 しかも、今回のメインは新製品プレミアムコンフォート「VEURO VE304」が中央にドーン! トヨタ「クラウン」へ装着しイメージもバッチリ。カスタムカーの祭典とは真逆の正統派に新鮮味溢れています。新たなキャラクターになったドラえもん同様いい感じ。

 一方でSUVのラインアップは敢えて控える。一応専用ブランド「GRANDTREK」を構築するも、正直魅力がありません。戦略としてこの分野はファルケンへ移行になるかと。北米で強化する「WILDPEAK」を積極導入しているし、今回も参考出品としていくつか展示されていました。

トーヨー

 トーヨーは前回から大きな転換を果たします。それまで半端に構築したSUV用「TRANPATH」はミニバン用へ完全集中。これにより北米認知を国内へも、の施策で取り込んだのが「OPEN COUNTRY」。いよいよラインアップ完全化も近いのでは。

 ただどちらかと言えばM/Tタイヤの独壇場を印象付けます。H/Tはやや影が薄い。しかし、強化の勢いはかなりのものだし、満腹感がある中でも決して嫌味ではありません。結構好意的に受け入れられているよう。

 スポーツ「PROXES」はドリフトでアピール。ただ装着される「R888R」は基本モータースポーツ用を謳う。一般のストリート用は「PROXES Sport」になるだろうけれどプレミアムの位置付け。本来そこには「R1R」が来るはずながら古すぎて展示さえもなかったような。

 トーヨーは「R1R」の進化が最大の課題です。最新ブリヂストン「POTENZA RE-71RS」や未だコンセプトモデルながら次期型ヨコハマ「ADVAV NEOVA AD08R」後継、そしてダンロップ「DIREZZA ZⅢ」などと競演できる製品が絶対欲しい。

ファルケン

 ダンロップでも触れたけれど「WILDPEAK」の導入が目立ち始めました。とは言えサイズ設定は最小レベルなど課題はまだ多い。従って勢い宜しく加速的導入には至らないかと。ジックリ感を持って市場の動きを確認しながら、というのが現状かと。

 スポーツは「AZENIS」で展開しています。プレミアムスポーツ「FK510」はコストパフォーマンスに優れ中々の評判。「RT615K+」はハイグリップで限界も高いという。地味なのが唯一課題かな。またブランドの役割から国内では限界も。住友ゴム主導のダンロップ不毛地帯でファルケン強化が進みます。

グッドイヤー

 住友ゴムとのアライアンス解消で国内展開に積極性が見られるグッドイヤー。住友色を薄めグッドイヤー独自の展開がかなり進んできましたね。その筆頭はオールシーズンタイヤでしょ。今回も「Vector 4Seasons Hybrid」とSUV専用「Assurance WeatherReady」がきっちり展示されています。

 また「WRANGLER」も徐々にラインアップが拡大、2019年の「DURATRAC」に続き今シーズンも「AT SILENTTRAC」が投入されます。

 ブランドのフォロー体制が多岐に渡る「EfficientGrip(E-Grip)」も見逃せない。プレミアムコンフォート、コンフォート、そしてスタンダードに配します。その一角スタンダードに新たな「ECO EG02」の投入をアナウンス済み。ただ地味な展示だったので見逃すところでした。

 スポーツ「EAGLE」ブランドは、プレミアム「F1 Asymmetric 5」をアナウンス済み。更には既存「RS Sport S-SPEC」が存在します。ただこの場で主張はゼロ。昨年の東京モーターショー2019に展示したしそれで満足?

NITTO

 トーヨーの輸出用ブランドながら国内でも展開するNITTOです。アート・オブ・タイヤを自認するように各製品ともかなり個性的、そしてスポーツのラインアップが豊富です。しかしながらやはりそこはトーヨーとの差別化に気遣いが。展示スペース徐々に縮小しているような。

 その一方で主張はM/Tタイヤが目立つ展開です。北米認知はトーヨー並みの「Grappler」シリーズのM/T「Mud Grappler」を前面に押し出します。

 一角にショーは既に中日、なのにまだブースの工事中? と思わせる所ありました。そうじゃなくて、チョークアーティストの「moe」によるライブペインティングだったよう。そう分かれば凄いのね、となるはずがアピール不足。まだ工事している? と思ったのは私だけじゃないはず。

東京オートサロン2020 新製品いっぱいで話題豊富!
東京オートサロン2020 に1月11日(土)行って参りました。アシスタント(息子)を雇い、女房もサブとして帯同させ取材体制を強化。…
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