スタッドレスタイヤは非降雪地域でも推奨の訳

hikousetu

 ブリヂストンによれば、非降雪地域(東京・名古屋・大阪)でのスタッドレスタイヤ保有率は何と30%ほどだという。

 これまで非降雪地域のスタッドレスタイヤ装着は、スキーなどへ出掛ける際のワンポイント用であったものが、最近では居住地域での降雪やその後の路面凍結に備える必要性から、という人が増えています。またメーカーによる装着推奨も影響しているのでは。

(2017.11更新)

東京に雪が降った日数最高は14日だそう!

 ヨコハマの公式サイトにいいデータが掲載されていたので拝借します。東京に雪が降った日数に関するもの。2004年 ~ 2016年、東京に雪、しゅう雪(にわか雪)、みぞれ、霧雪、細氷のうち、一つ以上の大気現象を観測した日(気象庁調べ)、と注意書きあり。これを踏まえた上で、最高は2005年と2010年の14日、直近2016年は6日だったという。

2004年 7日
2005年 14日●
2006年 12日
2007年 3日
2008年 9日
2009年 8日
2010年 14日●
2011年 13日
2012年 10日
2013年 5日
2014年 11日
2015年 11日
2016年 6日

 必ずしも積雪を示すものではありませんが、それでも結構多い印象を受けました。このうち走行へ支障が出た日もあったでしょう。記憶に残るのが2014年の2月です。都心でも2週連続の大雪でした。

氷点下の日も意外と多い!

 こちらは気象庁のデータを直接調べました。東京で氷点下になった日(シーズンとして10月 ~ 翌4月まで)は、2005年に11回、2014年には13回もあります。2010年から徐々にその回数が増えており、地球温暖化? の影響だからですかね・・ いずれにしても氷点下なら雨は雪に変わり、翌朝はアイス路面になる可能性が非常に高まります。

2004年 2日
2005年 11日●
2006年 0日
2007年 1日
2008年 0日
2009年 2日
2010年 5日
2011年 6日
2012年 4日
2013年 6日
2014年 13日●
2015年 6日
2016年 8日

装着への可能性

 しかし、それでも降雪地域に比較して非降雪地域では実際に氷雪路を走る機会は少ない。スタッドレスタイヤ保有者のうち約半数は1シーズンに4日以下とも。

 1シーズンに4日以下とは判断に悩みます。でも突然の雪には対応したいし・・ スタッドレスタイヤは気温低下でも硬くなりにくいゴムを採用しています。このゴムにより路面への密着は高まり、たとえ凍結していないドライ路面であってもグリップ性能への期待が持てるのです。

 対して夏タイヤは、スタッドレスに比較して気温低下ではゴムの硬化が進み、路面への密着性が低下します。ドライ路面であってもグリップ性能の低下が懸念されます。

気温低下の境界は7℃

 その境界は気温7℃です。これを下回る時に夏タイヤのゴムの硬化は一層み、スタッドレスへの交換が適していると判断されます。7℃を下回るのが常なら降雪地域、非降雪地域に関係なく、スタッドレスの装着が適しているということですね。

オールシーズンタイヤの可能性

 それでも値段高いし、どうしよう? なら、全天候型で通年使用出来るオールシーズンの可能性を検討されたらいい。夏冬タイヤの中間性能を持つオールシーズンなら、突然の降雪にも対応可能です。更にはM+S に加え、欧州で冬用タイヤとして認証された スノーフレークマーク が刻印されるなど、高速道路の冬用タイヤ規制でも通行可能だというから性能レベルには興味が高まります。