運動性能と快適性を両立するスポーツコンフォート

運動性能と快適性を両立するスポーツコンフォート

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 カテゴリーとしてのスポーツコンフォート、スポーツカテゴリーの運動性能とコンフォートカテゴリーの快適性能を併せ持つタイヤです。程よい乗り心地と静粛性を発揮、しかも力強い走りを印象付けることで高性能としてのポジションを得ています。

 しかし、バランス均衡が取れた完全両立は難しい。その為にどちらかへ少なからず傾倒しています。結果、特性の異なる独自ブレンドによる個性化が果たされています。

 運動性能に影響を強めるタイプは、元々はスポーツカテゴリーに配置されたものが多い。ところが最新の出現やブランド転換などにより、スポーツコンフォートへのスイッチで新たな存在価値を見出します。

 一方快適性能を主体とするタイプは、コンフォートやプレミアムコンフォートの要件を満たしながらも走りの安定性を追求、これが差別化に繋がるも主張の方向性がスポーツコンフォート色に強まります。

 また性能両立が高性能を得る一方で、どっちつかずが曖昧であると評されるケースも見られます。ここ非常に難しい。ひとつのカテゴリーながら幅広いタイヤ性能を受け入れる括り、と理解すべきでしょうね。

(2017.6更新)

ターゲットは明確化

 安定した走りと快適性の両立によりターゲット層は広がります。しかしながらそこは明確な線引きが必要です。

車種特性から

 運動性能を誇る車種、たとえスポーツタイプでも使用環境によってはスポーツコンフォートの選択もありです。日常の移動手段で快適性を発揮、高速走行では安定した走りが期待出来ます。グリップを極めるギンギンのスポーツタイヤは求めなくとも、程よい感触が得られます。

ミニバンへの可能性

 最大主張は性能両立ながら剛性強化を果たしている製品も多い。従って安定性にプラスし同乗者へ快適性が求められるミニバンなどにも装着が推奨されます。

 ミニバンはご存知のように車重があり重心が高い為にふらつきやすい。これを補うには剛性に優れた専用タイヤが理想です。でも海外メーカーなどミニバンカテゴリーの設定が無い場合には代用可能です。

 程よい快適性と剛性強化を図っていることで、思わぬマッチングの良さが見出せる場合があります。

スポーツコンフォートタイヤ性能比較

 現状コンフォートは低燃費タイヤのメインカテゴリーになっています。一方スポーツは投入の実現を果たすも、全体的な底上げには至りません。スポーツが備える高度な性能実現では足枷になりますから。

カテゴリー内で異なる捉え方

 この流れはスポーツコンフォートにも影響を与えます。カテゴリー内でコンフォート色が強い製品は低燃費タイヤ化に積極的、対してスポーツ色に傾倒すれば難しい。というように、カテゴリー内での捉え方に差異が出ています。

 独自性、差別化は重要ながら、方向付けが同じはずのカテゴリー内でこの傾向が拡大するのは理想ではないですね。

主流は非低燃費タイヤ化?

 低燃費タイヤへ向かうのが主流のはず。しかし、最新となるラインアップで注目されるのは非低燃費タイヤです。スポーツ色を強めた製品と、国内の規定に沿わなかった海外メーカーの製品が注目される結果です。カテゴリー特性の追求に長けた製品への魅力が上回っている証かな?