静粛性と乗り心地を極めるプレミアムコンフォート
コンフォートが路面からの衝撃吸収や静粛性などトータルでの快適性能を特徴としていることから、プレミアムコンフォートはそれを上回る極上さ、プレミアム性能を備えたタイヤ、と理解出来ます。
プレミアムとは追求レベルの更なる向上です。コンフォートが備えるトータル性能を更に高レベルで実現することを意味します。但し、プレミアムはスポーツなど他のカテゴリーにも括られており、ここではプレミアムコンフォートカテゴリーに限定したものとします。
ターゲットはプレミアムセダンが中心では。昨今は大型重量ボディーに大排気量で高出力、さらに極上の快適性など正にプレミアム尽くしが特徴です。これに装着されるタイヤは、高度な要求に応えられる製品であることが重要でしょう。
ただ対象すべてがプレミアムセダン、ということではありません。ミドルサイズでも快適性のプレミアム化を求める人には、その高性能を体感できる製品でもあります。
そして流れは軽カーへも波及しています。軽カー専用プレミアムが出現し、高性能化する軽カーの快適性能を高位に実現します。
コンフォートとの違い
プレミアムコンフォートのハイクオリティーな性能実現は、構造、パターン、素材など様々な要因をバランス良く調和させ開発することが必要です。これにより快適性の追求を同じにするコンフォートとは、主張レベルで大きく異なります。
プレミアムコンフォートは更なる質の向上に拘り、しかも運動性能と剛性、そして寿命などトータル性能の高レベル化を訴えることになります。
プレミアムコンフォートの誕生
1980年代初頭に高級車が次々と登場し、タイヤへも極上性能が求められました。これにより新たな高性能タイヤの出現が実現します。更には輸入車に対する高級志向も相まって専用化を謳うタイヤも登場します。カテゴリーとしてプレミアムコンフォートが強調されるきっかけです。
一緒くたから専用へ
2006年あたりはミニバンブームを迎えたことで、ミニバン専用のプレミアムが投入され、メーカーによる専用ブランドの構築が進みます。プレミアム一緒くたの状況は細分化により専用カテゴリーへ再配置され、現状は各カテゴリーでプレミアムの追求が果たされます。
しかしながらカテゴリー名にプレミアムを冠するのは、プレミアムコンフォートのみに区分けされています。
プレミアムコンフォートタイヤ性能比較
これほどの高性能を謳う製品ですが、一時はスポーツやスポーツコンフォートにも似た境遇にありました。低燃費タイヤ主体のタイヤ事情で、積極性がプレミアムコンフォートへ向けられるのには相応の時間を要したのです。
現状も優先すべきは極上
現状はターゲットになるプレミアムカーでもHVなど低燃費対応は当然のことになり、装着が低燃費タイヤであることはもう絶対条件として譲れません。しかも独自性によりカテゴリー性能の追求に拘り、低燃費タイヤでありながら極上の快適性は高位に維持しているのだから凄い。
その結果・・
但し、転がり抵抗係数とウェットグリップ性能のグレーディング追求は、そこそこに抑えられるのはショウガナイ。優先すべきは極上の快適性です。