P ZERO の歴史30年 満足度・安全性は今後へ向けた序章

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 タイヤ性能の最上級を意味するのがUHP(ウルトラ・ハイパフォーマンス)です。しかし、実際本当の意味を持つUHPは僅かなのが現状かと。その中のひとつがピレリの P ZERO(ピー ゼロ)シリーズでは。

 ピレリの P ZERO コンセプトはモータースポーツに由来しています。究極のハイパフォーマンスで世界ラリー選手権グループBの怪物として知られた四駆のランチア・デルタS4用のタイヤとして、1985年終盤から1986年にかけて P ZERO のコンセプトが誕生したという。

 初の乗用車用「P ZERO」の誕生は1987年、フェラーリF40のために開発されたもの。エンツォ・フェラーリが「そのままレースに出られる市販車を」という基本理念を具現化したものです。現在のようなトラクションコントロールやスタビリティコントロールなどの電子制御システムの制約を受けない、478馬力を発するF40のためのロードタイヤ、という重い使命を背負って開発されました。

 1994年フェラーリF355に装着される「P ZERO SYSTEM」誕生。伝統的なリアタイヤの非対称トレッドデザインと、耐アクアプレーニング機能を持つフロントタイヤデザインとを組み合わせる。

 2000年「P ZERO ROSSO」誕生。トレッドデザインは一新されましたが、フロントタイヤと非対称トレッドデザインのリアタイヤの組み合わせが採用されています。

 2002年「P ZERO NERO」誕生。P ZEROコレクションに新たな ボス として加わりました。これにより、ウルトラ・ハイパフォーマンス用のピレリファミリーが拡張されました。「P ZERO NERO」は市販タイヤ市場を狙ったもの。トレッドデザインは耐アクアプレーニングチャネルを配した非対称デザインが採用される一方で、内部構造はより重量がある大きなエンジンを支えるために強化されました。

 2003年「P ZERO CORSA SYSTEM」誕生。1994年に登場した「P ZERO SYSTEM」からの進化。ピレリのロードタイヤの最高シリーズを謳い、エクストリーム・スーパースポーツカーに最適な新技術が採用、ストリート用ながらその性能はモータースポーツ用にも匹敵する。リアタイヤに非対称トレッドパターンを、フロントタイヤにウェットコンディション時のロードホールディングを向上させるトレッドパターンを採用しています。

 2007年新型「P ZERO」誕生。乗用車用初代「P ZERO」のデビューから20年後となるこの年に誕生した新型を、牽引したのは新コンパウンドの開発を可能にするナノテクノロジー。最大限の性能を引き出し、限界ぎりぎりでの走行負荷でもタイヤの変形を低減する新ハイブリッド素材が採用。長寿命でノイズ低減も実現しました。

 2010年「P ZERO CORSA SYSTEM」が進化し、ランボルギーニ ガヤルドLP570-4スーパーレガッタ用に設計、フロントタイヤが進化した「P ZERO CORSA ASIMMETRICO 2」が登場しました。2012年新型コンパウンドと再設計されたトレッドデザインを採用した「P ZERO Trofeo R」が発表。

 そして2016年、新型「P ZERO」の登場です。単独ではなく3種類で構成、1つ目はスポーツ走行用、2つ目は高性能サルーン用、3つ目はF1タイヤに比較的近い特性を持つ新型「P ZERO CORSA」です。

 車とともに進化した P ZERO の歴史は30年。現在でもピレリのフラッグシップブランドとして進化しています。やはりこの伝統が無ければUHPにはならないのでは。ブランドの位置付けには重いものが感じられます。

ピレリ 独自路線でブランドイメージと価格を使い分ける
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